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#388話 施餓鬼会(最終話①)
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菜緒の下着の中で何かが動いた。
一見、男性器のように見えたそれは、薄い布の下で身体を回転させると、縁をめくって外にまろび出た。
私は言葉を失い、凍りついた。
鎌首をもたげたチューブ状のその器官は、明らかにあの”舌”だったのだ。
”舌”の先端は円形の口になっていて、ヤツメウナギの口のように内側にはびっしりと細かい歯が植わっている。
「欲しかったの」
めくりあげたミニスカートの下から、獲物を見つけた蛇のような”舌”を揺らしながら、菜緒が近づいてきた。
私の前に立つと、慣れた手つきで私のパンツのファスナーを下ろし、指を突っ込んで中から性器を引きずり出す。
亜季に襲われてからずっと勃起しっ放しの肥大した陰茎が、鋭い快感とともに弾かれたように外へと飛び出した。
「や、やめろ…」
口では抵抗しながらも、私は動けない。
それどころか、身体の底からこみ上げてくる疼くような期待感に戸惑うことしかできない始末だった。
菜緒の性器から生えた”舌”が、ぐぐっと鎌首を上げ、真上から私のペニスの先端を見下ろした。
「大きい…」
菜緒の目が淫蕩に光った。
その時になって初めて、私は彼女が眼鏡をかけていないことに気づいた。
菜緒が様変わりしたように感じられた要因のひとつがそれだったのだと、今更のように納得する。
「おいしそう…」
舌が口を開け、すっぽりと私の一部を咥え込む。
「ああ…」
思わず声が漏れた。
締め付けられる感触と、裏側の敏感な部分を舐められる感触に、気持ち良すぎてふっと気が遠くなる。
菜緒の手が私のシャツのボタンを外し、裸の胸を露わにする。
無防備にむき出しになった乳首をつままれ、
「あふっ」
突然襲い来る愉悦の電撃にのけぞった。
最も感じる3点を同時に支配され、痙攣のさざ波が私を翻弄する。
「出していいのよ」
耳の穴を舐めながら、菜緒がささやいた。
「巌夫さんのおいしいミルクを、たっぷりね」
「や、やめ…ろ」
私はもう、電池の切れたおもちゃのロボットのようなものだった。
半裸のまま、完全に脱力した両手を後ろ手に組み、菜緒にすべてを委ね、淫蕩な快楽の淵に浸っていた。
尿道口に何かがこじ入れられるのがわかった。
「アアアアアアアア・・・」
あまりの快感につい声を荒げたその時である。
「ぎゃっ!」
だしぬけに菜緒が絶叫し、向こう側へ倒れていくのが見えた。
「な、なに?」
我に返った私は、見た。
傍らに、血まみれの包丁を握った少女が立っている。
少女の手には、包丁と、今断ち切ったばかりの”舌”が握られている。
「亜季…」
信じられない思いで、私はつぶやいた。
無表情なその顔は、紛れもなく、あの亜季のものだったのだ。
一見、男性器のように見えたそれは、薄い布の下で身体を回転させると、縁をめくって外にまろび出た。
私は言葉を失い、凍りついた。
鎌首をもたげたチューブ状のその器官は、明らかにあの”舌”だったのだ。
”舌”の先端は円形の口になっていて、ヤツメウナギの口のように内側にはびっしりと細かい歯が植わっている。
「欲しかったの」
めくりあげたミニスカートの下から、獲物を見つけた蛇のような”舌”を揺らしながら、菜緒が近づいてきた。
私の前に立つと、慣れた手つきで私のパンツのファスナーを下ろし、指を突っ込んで中から性器を引きずり出す。
亜季に襲われてからずっと勃起しっ放しの肥大した陰茎が、鋭い快感とともに弾かれたように外へと飛び出した。
「や、やめろ…」
口では抵抗しながらも、私は動けない。
それどころか、身体の底からこみ上げてくる疼くような期待感に戸惑うことしかできない始末だった。
菜緒の性器から生えた”舌”が、ぐぐっと鎌首を上げ、真上から私のペニスの先端を見下ろした。
「大きい…」
菜緒の目が淫蕩に光った。
その時になって初めて、私は彼女が眼鏡をかけていないことに気づいた。
菜緒が様変わりしたように感じられた要因のひとつがそれだったのだと、今更のように納得する。
「おいしそう…」
舌が口を開け、すっぽりと私の一部を咥え込む。
「ああ…」
思わず声が漏れた。
締め付けられる感触と、裏側の敏感な部分を舐められる感触に、気持ち良すぎてふっと気が遠くなる。
菜緒の手が私のシャツのボタンを外し、裸の胸を露わにする。
無防備にむき出しになった乳首をつままれ、
「あふっ」
突然襲い来る愉悦の電撃にのけぞった。
最も感じる3点を同時に支配され、痙攣のさざ波が私を翻弄する。
「出していいのよ」
耳の穴を舐めながら、菜緒がささやいた。
「巌夫さんのおいしいミルクを、たっぷりね」
「や、やめ…ろ」
私はもう、電池の切れたおもちゃのロボットのようなものだった。
半裸のまま、完全に脱力した両手を後ろ手に組み、菜緒にすべてを委ね、淫蕩な快楽の淵に浸っていた。
尿道口に何かがこじ入れられるのがわかった。
「アアアアアアアア・・・」
あまりの快感につい声を荒げたその時である。
「ぎゃっ!」
だしぬけに菜緒が絶叫し、向こう側へ倒れていくのが見えた。
「な、なに?」
我に返った私は、見た。
傍らに、血まみれの包丁を握った少女が立っている。
少女の手には、包丁と、今断ち切ったばかりの”舌”が握られている。
「亜季…」
信じられない思いで、私はつぶやいた。
無表情なその顔は、紛れもなく、あの亜季のものだったのだ。
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