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第334話 僕の妹飼育日記(35)
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こうして、僕は妹をものにした。
思えば、ほんの偶然から始まったことだった。
最初は、いたずら半分だったのだ。
あの夏の午後、濡れ縁で水着姿のまま寝ていた妹…。
その少女から大人の女にさしかかろうとしている肉体に、僕はつい欲情してしまったのだった。
姉を失って、手頃な相手がいなかったこともある。
妹の身体にいたずらを始めた時、僕は無意識のうちに彼女を第2の性奴に仕立て上げようと決めていたらしい。
そして、いざ実行に移してみると、血は争えないというのか、妹は姉以上に従順で感度がよかった。
僕はあらゆる手を使って妹の肉を貪り、性の快楽の何たるかを身体で教え込んだ。
だが、一度うまくいったからといって、安心はできなかった。
女の変わり身の早さは、姉との一件で身に染みて知らされていた。
断じて同じ轍を踏むわけにはいかなかった。
妹を完全な性の奴隷に仕立て上げるには、入念な計画が必要なのだ。
だから、翌日から、僕はしばらくの間、妹を放置しておくことにした。
女がこちらから離れないために最も必要なのは、相手に”飢餓感”を与えることである。
僕は妹に性の至福を教えた。
だが、それはそんなに簡単に手に入るものではない。
今度はそう彼女に知らしむることで、こちらの優位性を完璧なものにする。
僕はそう考えたのだ。
あの翌日から、妹はことあるごとに、恋人気取りで僕に接してきた。
が、僕はことごとくその誘いを跳ねのけた。
妹は最初、ひどく戸惑ったようだった。
夜中に僕の布団にもぐりこもうとして追い出されると、「どうして?」と言いたげな顔をした。
家では露出の多い際どい服装を好むようになり、しょっちゅう僕に身体をすりつけてきた。
風呂に一緒に入ろうと、全裸で押しかけてきたこともある。
だが、そんな時も僕は冷たく妹を跳ねのけ、結局丸一週間、妹の肌に指一本触れなかった。
次第に妹が苛立ってくるのがわかった。
家族との夕食の席でも、突然不機嫌になり、父や母に当たり散らした。
そんな時、妹は、決まって涙で潤んだ恨めしげな瞳で、じっと僕をにらむのだった。
更に僕は気づいていた。
両親が寝静まる夜更けになると、妹の部屋から悩ましげな呻き声が聞こえてくることに…。
ひとり遊び。
僕に無視され、耐えきれなくなった妹は、ついに自らの指で自分を慰め始めたのだ。
いい頃合いだった。
妹は、明らかに飢えている、
セックスに飢え、飢餓状態が極限に達してきているのだ。
だから、ちょうど一週間後のあの日と同じ暑い午後、部活から帰ってきた妹を呼び止めて、僕は言った。
「どうだ? 久しぶりにふたりで、これから街に買い物でも行かないか?」
妹は、スクール水着の上に、薄いパーカーを羽織っているだけだ。
学校が近いし、なにしろこの辺は田舎なので、妹はよくそんな格好で帰ってくる。
都会では、まず考えられない無防備さといえるだろう。
「よくそんなことが言えるね!」
僕のひと言に、妹が眉をつり上げた。
「今までひとをさんざん無視しておいて…お兄ちゃん、この一週間、私がどんな思いで過ごしてたのか、知らないでしょ?」
目尻に涙が光っている。
怒っているのは確かだが、僕に声をかけられ、安堵している様子がありありと見える。
「なんだ、行きたくないのか。なら、別に無理にとは言わないが」
こういう時、下手に出てはこれまでの苦労が水の泡である。
僕はわざと気のない口調でそう言い返す。
「行きたくないなんて、言ってないよ。私はただ…」
妹の声のトーンが、急に下がった。
うつむいて、脚をもじもじさせている。
「ただ、お兄ちゃんに嫌われたかと思って…それで…」
しゃくりあげ始めた。
どうやら、真剣に泣いているようだ。
「嫌われる? どうして? おまえ、何か、俺に嫌われるようなことをしたのか?」
「あの時…つい調子に乗って…兄妹なのに、色々恥ずかしいこと、しちゃったから…。お兄ちゃん、きっと私のこと、変態で、えっちな女だって…」
みるみる頬が桜色に染まる。
その初々しさが、たまらなく悩ましい。
「恥ずかしい? おまえ、あれを恥ずかしいと思ってるのか?」
僕はわざと、「さも心外だ」という声で詰問した。
「性欲もセックスも恥ずかしいことじゃない。愛し合ってる者同士なら、尚更だろう?」
「愛し、合ってる…?」
妹の顔に、信じられない、といった表情が浮かんだ。
「私と、お兄ちゃんが…?」
「もちろん、そうだ。ほかに誰がいる?」
「うそ…」
そこだけ陽が射したように、妹の表情がぱっと明るくなった。
「うそじゃない。現に俺は、こうしておまえを誘っているだろう?」
「んもう、お兄ちゃんの馬鹿!」
妹が胸に飛び込んできた。
「私がどれだけ悲しかったか、わかってるの? 毎晩、お兄ちゃんとのこと思い出して、お布団の中でオナニーまでしてたんだよ! なのに、どうして?」
「待ってたのさ」
生乾きの髪を優しく撫でながら、幼児に言い聞かせるような調子で僕は言った。
「おまえが、俺のこと、心の底から欲しいと思うようになるのをさ」
思えば、ほんの偶然から始まったことだった。
最初は、いたずら半分だったのだ。
あの夏の午後、濡れ縁で水着姿のまま寝ていた妹…。
その少女から大人の女にさしかかろうとしている肉体に、僕はつい欲情してしまったのだった。
姉を失って、手頃な相手がいなかったこともある。
妹の身体にいたずらを始めた時、僕は無意識のうちに彼女を第2の性奴に仕立て上げようと決めていたらしい。
そして、いざ実行に移してみると、血は争えないというのか、妹は姉以上に従順で感度がよかった。
僕はあらゆる手を使って妹の肉を貪り、性の快楽の何たるかを身体で教え込んだ。
だが、一度うまくいったからといって、安心はできなかった。
女の変わり身の早さは、姉との一件で身に染みて知らされていた。
断じて同じ轍を踏むわけにはいかなかった。
妹を完全な性の奴隷に仕立て上げるには、入念な計画が必要なのだ。
だから、翌日から、僕はしばらくの間、妹を放置しておくことにした。
女がこちらから離れないために最も必要なのは、相手に”飢餓感”を与えることである。
僕は妹に性の至福を教えた。
だが、それはそんなに簡単に手に入るものではない。
今度はそう彼女に知らしむることで、こちらの優位性を完璧なものにする。
僕はそう考えたのだ。
あの翌日から、妹はことあるごとに、恋人気取りで僕に接してきた。
が、僕はことごとくその誘いを跳ねのけた。
妹は最初、ひどく戸惑ったようだった。
夜中に僕の布団にもぐりこもうとして追い出されると、「どうして?」と言いたげな顔をした。
家では露出の多い際どい服装を好むようになり、しょっちゅう僕に身体をすりつけてきた。
風呂に一緒に入ろうと、全裸で押しかけてきたこともある。
だが、そんな時も僕は冷たく妹を跳ねのけ、結局丸一週間、妹の肌に指一本触れなかった。
次第に妹が苛立ってくるのがわかった。
家族との夕食の席でも、突然不機嫌になり、父や母に当たり散らした。
そんな時、妹は、決まって涙で潤んだ恨めしげな瞳で、じっと僕をにらむのだった。
更に僕は気づいていた。
両親が寝静まる夜更けになると、妹の部屋から悩ましげな呻き声が聞こえてくることに…。
ひとり遊び。
僕に無視され、耐えきれなくなった妹は、ついに自らの指で自分を慰め始めたのだ。
いい頃合いだった。
妹は、明らかに飢えている、
セックスに飢え、飢餓状態が極限に達してきているのだ。
だから、ちょうど一週間後のあの日と同じ暑い午後、部活から帰ってきた妹を呼び止めて、僕は言った。
「どうだ? 久しぶりにふたりで、これから街に買い物でも行かないか?」
妹は、スクール水着の上に、薄いパーカーを羽織っているだけだ。
学校が近いし、なにしろこの辺は田舎なので、妹はよくそんな格好で帰ってくる。
都会では、まず考えられない無防備さといえるだろう。
「よくそんなことが言えるね!」
僕のひと言に、妹が眉をつり上げた。
「今までひとをさんざん無視しておいて…お兄ちゃん、この一週間、私がどんな思いで過ごしてたのか、知らないでしょ?」
目尻に涙が光っている。
怒っているのは確かだが、僕に声をかけられ、安堵している様子がありありと見える。
「なんだ、行きたくないのか。なら、別に無理にとは言わないが」
こういう時、下手に出てはこれまでの苦労が水の泡である。
僕はわざと気のない口調でそう言い返す。
「行きたくないなんて、言ってないよ。私はただ…」
妹の声のトーンが、急に下がった。
うつむいて、脚をもじもじさせている。
「ただ、お兄ちゃんに嫌われたかと思って…それで…」
しゃくりあげ始めた。
どうやら、真剣に泣いているようだ。
「嫌われる? どうして? おまえ、何か、俺に嫌われるようなことをしたのか?」
「あの時…つい調子に乗って…兄妹なのに、色々恥ずかしいこと、しちゃったから…。お兄ちゃん、きっと私のこと、変態で、えっちな女だって…」
みるみる頬が桜色に染まる。
その初々しさが、たまらなく悩ましい。
「恥ずかしい? おまえ、あれを恥ずかしいと思ってるのか?」
僕はわざと、「さも心外だ」という声で詰問した。
「性欲もセックスも恥ずかしいことじゃない。愛し合ってる者同士なら、尚更だろう?」
「愛し、合ってる…?」
妹の顔に、信じられない、といった表情が浮かんだ。
「私と、お兄ちゃんが…?」
「もちろん、そうだ。ほかに誰がいる?」
「うそ…」
そこだけ陽が射したように、妹の表情がぱっと明るくなった。
「うそじゃない。現に俺は、こうしておまえを誘っているだろう?」
「んもう、お兄ちゃんの馬鹿!」
妹が胸に飛び込んできた。
「私がどれだけ悲しかったか、わかってるの? 毎晩、お兄ちゃんとのこと思い出して、お布団の中でオナニーまでしてたんだよ! なのに、どうして?」
「待ってたのさ」
生乾きの髪を優しく撫でながら、幼児に言い聞かせるような調子で僕は言った。
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