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第269話 縄跳び
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「おにいちゃん、縄跳びしない?」
道で声をかけられた。
「ん?」
振り返ると、小学校低学年くらいの女の子が、ニコニコ笑って僕を見上げていた。
「いいけど、縄跳びの縄はどこにあるの?」
女の子が手ぶらであることに気づいて、そう訊いてみた。
「縄ならそこにあるじゃない」
女の子が僕を指差した。
「は? 俺、そんなもの持ってないけど」
この子、何を言ってるんだろう?
ひょっとして、大人をからかって、遊んでいるつもりなのか。
「隠したって駄目だよ、ほら」
少女がランドセルから抜き取ったのは、刃渡り20センチはありそうな大きな包丁だった。
「ちょ、ちょっと、何を…うわ!」
少女が動いたと見えた途端、下腹に激痛が走った。
「ううう…」
たまらず地面に倒れ込む。
とー。
「やっぱりあったじゃない。こ~んな、立派なのが」
僕の腹部に開いた傷口に手を突っ込み、大腸を掴み出しながら、勝ち誇ったように少女が言った。
道で声をかけられた。
「ん?」
振り返ると、小学校低学年くらいの女の子が、ニコニコ笑って僕を見上げていた。
「いいけど、縄跳びの縄はどこにあるの?」
女の子が手ぶらであることに気づいて、そう訊いてみた。
「縄ならそこにあるじゃない」
女の子が僕を指差した。
「は? 俺、そんなもの持ってないけど」
この子、何を言ってるんだろう?
ひょっとして、大人をからかって、遊んでいるつもりなのか。
「隠したって駄目だよ、ほら」
少女がランドセルから抜き取ったのは、刃渡り20センチはありそうな大きな包丁だった。
「ちょ、ちょっと、何を…うわ!」
少女が動いたと見えた途端、下腹に激痛が走った。
「ううう…」
たまらず地面に倒れ込む。
とー。
「やっぱりあったじゃない。こ~んな、立派なのが」
僕の腹部に開いた傷口に手を突っ込み、大腸を掴み出しながら、勝ち誇ったように少女が言った。
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