204 / 426
第197話 聖女の聖痕 ー冒涜の記②ー
しおりを挟む
シン・メイの病室を訪れてから、数日が経った。
あれほどの恥辱をさらしたというのに、その間も、妄想は消えなかった。
いや、消えるどころか、膨らむばかりだった。
シン・メイの虫けらを見るような蔑みのまなざしを思い出すだけで、先っちょが濡れてくる。
包帯だらけのシン・メイ。
そして、包帯の下の白い肌に刻まれた、ケロイド状の縫合線。
つややかなミルク色の女体の表面を縦横に走る薔薇色の肉のミミズの官能的なことといったら、もう…。
どちらも、ド直球の好みだった。
背徳的で、しかも煽情的。
嗜虐的で、サディスティック。
今思えば、そもそも、僕がシン・メイの見舞いに行った動機からして、不純だったのだ。
生配信されたあのニュース映像を目の当たりにした時、僕の脳裏に去来したのは次のような妄想である。
カテゴリ⑤の巨大機械獣にぼこぼこに殴られ、転倒したヒト型兵器。
その頭部にあるコクピットを踏みつけられ、生体金属の檻の中で潰されていくシン・メイの肢体。
3Dアニメの美少女キャラを象ったドルフィーそのもののスレンダーな肉体を皮膚みたいにぴっちり貼りつくボデイスーツが包み、裸以上に露わになった身体の曲線がなんとも艶めかしい。
その欲情をそそりまくる美少女の肢体がつぶれ、引き裂かれ、血まみれになるさまを夢想して、僕はめくるめく快感の奔流に襲われ、図らずもおびただしい量の精を放ってしまったのだ。そしてその妄想は僕の大脳を犯し続け、それから数日間というもの、僕は己の器官が擦り切れて血がにじむほどいじり続け、危うく腎虚になりかけた。
そして矢も楯もたまらず、シン・メイの実物を見に出かけたのである。
妄想の中で、怪物に身をささげるシン・メイは、まさに十字架にかけられた聖者だった。
そして、そんな瀕死の彼女を見守る僕こそが、彼女に真の安息を与える、いわば最後の希望であるはずなのだ…。
一度目の訪問は、明らかに失敗だった。
僕としたことが、彼女のナマの裸体を見て、そのあまりの淫靡さに、思わず漏らしてしまったのだから。
ただ一つ救いだったのは、彼女の聖痕の位置を確認できたこと。
それさえ把握できれば、あとは機会さえあればいい。
もう一度、赴く必要があった。
僕の妄想は、まだ完結していない。
最初の見舞いから10日後、僕は再びシン・メイの病室の前に立った。
幸い、シン・メイのあの捨て身の戦いのおかげか、ここのところアラダマの襲撃は途絶えており、僕ら整備兵にも休暇が与えられていた。
中をのぞくと、うまい具合にシン・メイは眠っていた。
僕はすり足で点滴スタンドに近づくと、パックをはずして持参した睡眠薬を中に注入し、また元に戻した。
これで彼女は当分の間、目覚めることはないはずだった。
そう、何があっても…。
あれほどの恥辱をさらしたというのに、その間も、妄想は消えなかった。
いや、消えるどころか、膨らむばかりだった。
シン・メイの虫けらを見るような蔑みのまなざしを思い出すだけで、先っちょが濡れてくる。
包帯だらけのシン・メイ。
そして、包帯の下の白い肌に刻まれた、ケロイド状の縫合線。
つややかなミルク色の女体の表面を縦横に走る薔薇色の肉のミミズの官能的なことといったら、もう…。
どちらも、ド直球の好みだった。
背徳的で、しかも煽情的。
嗜虐的で、サディスティック。
今思えば、そもそも、僕がシン・メイの見舞いに行った動機からして、不純だったのだ。
生配信されたあのニュース映像を目の当たりにした時、僕の脳裏に去来したのは次のような妄想である。
カテゴリ⑤の巨大機械獣にぼこぼこに殴られ、転倒したヒト型兵器。
その頭部にあるコクピットを踏みつけられ、生体金属の檻の中で潰されていくシン・メイの肢体。
3Dアニメの美少女キャラを象ったドルフィーそのもののスレンダーな肉体を皮膚みたいにぴっちり貼りつくボデイスーツが包み、裸以上に露わになった身体の曲線がなんとも艶めかしい。
その欲情をそそりまくる美少女の肢体がつぶれ、引き裂かれ、血まみれになるさまを夢想して、僕はめくるめく快感の奔流に襲われ、図らずもおびただしい量の精を放ってしまったのだ。そしてその妄想は僕の大脳を犯し続け、それから数日間というもの、僕は己の器官が擦り切れて血がにじむほどいじり続け、危うく腎虚になりかけた。
そして矢も楯もたまらず、シン・メイの実物を見に出かけたのである。
妄想の中で、怪物に身をささげるシン・メイは、まさに十字架にかけられた聖者だった。
そして、そんな瀕死の彼女を見守る僕こそが、彼女に真の安息を与える、いわば最後の希望であるはずなのだ…。
一度目の訪問は、明らかに失敗だった。
僕としたことが、彼女のナマの裸体を見て、そのあまりの淫靡さに、思わず漏らしてしまったのだから。
ただ一つ救いだったのは、彼女の聖痕の位置を確認できたこと。
それさえ把握できれば、あとは機会さえあればいい。
もう一度、赴く必要があった。
僕の妄想は、まだ完結していない。
最初の見舞いから10日後、僕は再びシン・メイの病室の前に立った。
幸い、シン・メイのあの捨て身の戦いのおかげか、ここのところアラダマの襲撃は途絶えており、僕ら整備兵にも休暇が与えられていた。
中をのぞくと、うまい具合にシン・メイは眠っていた。
僕はすり足で点滴スタンドに近づくと、パックをはずして持参した睡眠薬を中に注入し、また元に戻した。
これで彼女は当分の間、目覚めることはないはずだった。
そう、何があっても…。
0
お気に入りに追加
74
あなたにおすすめの小説
追っかけ
山吹
ホラー
小説を書いてみよう!という流れになって友達にどんなジャンルにしたらいいか聞いたらホラーがいいと言われたので生まれた作品です。ご愛読ありがとうございました。先生の次回作にご期待ください。
本当にあった怖い話
邪神 白猫
ホラー
リスナーさんや読者の方から聞いた体験談【本当にあった怖い話】を基にして書いたオムニバスになります。
完結としますが、体験談が追加され次第更新します。
LINEオプチャにて、体験談募集中✨
あなたの体験談、投稿してみませんか?
投稿された体験談は、YouTubeにて朗読させて頂く場合があります。
【邪神白猫】で検索してみてね🐱
↓YouTubeにて、朗読中(コピペで飛んでください)
https://youtube.com/@yuachanRio
※登場する施設名や人物名などは全て架空です。
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる