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第33話 人身事故
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暑いので、窓を開けて寝ていたら、外でドスンという音がして、ばらばらと何かが飛び込んできた。
電気をつけると、部屋は血の海だった。
あちこちにもげた手足やら細切れになった肉片やらが、飛び散っている。
またか。
僕はため息をついた。
僕の部屋は、踏切のすぐ近くにある。
だから、誰かが列車に飛び込むと、たいていこんなありさまになってしまうのだ。
箒と塵取りを持ってくると、肉片や体の部品が動き始めていた。
取れた頭を中心にして、もとの身体ができかけている。
見ていると、やがてひとつにまとまり、裸の女の姿になった。
「また、死ねませんでした」
泣き顔で、女が言った。
「いつも迷惑かけて、ごめんなさい」
「飛び込み自殺は、君には向いてないんだよ」
僕は何度目かのセリフを口にした。
「たのむから、ほかの方法をためしてくれないか」
電気をつけると、部屋は血の海だった。
あちこちにもげた手足やら細切れになった肉片やらが、飛び散っている。
またか。
僕はため息をついた。
僕の部屋は、踏切のすぐ近くにある。
だから、誰かが列車に飛び込むと、たいていこんなありさまになってしまうのだ。
箒と塵取りを持ってくると、肉片や体の部品が動き始めていた。
取れた頭を中心にして、もとの身体ができかけている。
見ていると、やがてひとつにまとまり、裸の女の姿になった。
「また、死ねませんでした」
泣き顔で、女が言った。
「いつも迷惑かけて、ごめんなさい」
「飛び込み自殺は、君には向いてないんだよ」
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