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第10部 姦禁のリリス
#94 対決⑭
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杏里は尻をずらし、いずなを見た。
顔中を愛液だらけにして、いずなのぱっちりした目が杏里を見上げている。
意識が戻ったのだ。
いいようもない歓喜の念と、いずなに対する愛おしさが胸にこみあげてきた。
さすが、タナトスだった。
普通の人間に比べ、驚くほど回復が早い。
「いずなちゃん・・・」
いずなの上から下り、その身体を子細に眺めてみた。
一番ひどかった腹の傷口の表面にはうっすらと新しい皮膚ができ、完全に穴を埋めてしまっている。
全身に刻みこまれていた零の爪痕も、今はほぼ消え、白っぽい筋を残しているだけだ。
後は、いずな自身の治癒力を高めればいい。
杏里同様タナトスであるいずなは、本来自分の傷は自分で治せるだけの”力”を持っている。
それを100パーセント発動されれば、もっと回復が早まるはずだった。
そのために必要なことは、いずなの快感を高めることである。
激しいエクスタシーを感じさせ、できればオルガスムスにまで導いてやりたい。
「百足丸さん、ちょっとお願いがあるんだけど」
杏里は、脱力したように壁にもたれている長身の男に声をかけた。
治癒の済んだペニスをズボンにしまった百足丸は、なんだかしきりに衝立の向こうを気にしているように見える。
眉間にしわを寄せ、聞き耳を立てるかのように、その横顔をこわばらせているのだ。
今何が起こっているのか、衝立の向こうでは物音が聞こえなくなっていた。
杏里はいぶかしんだ。
ついに零が死んだのだろうか。
いや、そうではない。
浮かびかけた希望的観測を、杏里はすぐに打ち消した。
もし零が絶命したのなら、ルナたちがこっちに顔を出すはずだ。
背骨を折られた由羅は無理だとしても、ルナは普通に動けるのだからー。
嫌な予感がした。
うなじの産毛がちりちりと逆立つほどの、とてつもなく嫌な予感だった。
急がねばならない。
急いでいずなを恢復させ、由羅とルナを助けねば・・・。
「ん? なんだ?」
顔に垂れた長い前髪の間から、百足丸が杏里を見た。
「いずなちゃんに、私にしたのと同じことを」
いずなを慎重に助け起こしながら、杏里は言った。
「チャクラか」
百足丸がいずなの裸身に視線を移す。
「ほう、かなり良くなってるじゃないか。後はチャクラを回して、彼女自身の治癒力をパワーアップさせる。そういうことだな」
この施設に監禁された時、おそらくいずなも一度は百足丸の施術を受けているだろう。
だが、杏里と同じく、タナトスである彼女は、百足丸の鍼による痕跡を自分で治してしまっているに違いない。
「そう。さすが、話が早いわね」
杏里はいずなの背後に回ると、裸身同士を密着させ、後ろからその太腿に両手をかけた。
百足丸にいずなの股間がよく見えるように、M字開脚の形に押し開く。
「やるのはいいが、急がないと」
百足丸が、ベッドに近づき、いずなの前にひざまずいた。
「向こうの様子がおかしい。もしかすると、零のやつが・・・」
「わかってる」
杏里はうなずいた。
「だからこそ、あなたにこうして頼んでるの」
いずなが足を固定したのを見て取ると、太腿から股の間に手を滑らせ、性器を探り当てた。
縦長の亀裂に2本の指を添わせ、Vの字にゆっくりと開いていく。
「痛みを感じないで済むよう、クリトリスを刺激してやってくれ」
いずなの股間に顔を近づけながら、百足丸が言った。
そうして、口笛でも吹きそうな口調でつけ加える。
「それにしても、おまえらタナトスの”ここ”は、本当に綺麗な色、してるよな」
顔中を愛液だらけにして、いずなのぱっちりした目が杏里を見上げている。
意識が戻ったのだ。
いいようもない歓喜の念と、いずなに対する愛おしさが胸にこみあげてきた。
さすが、タナトスだった。
普通の人間に比べ、驚くほど回復が早い。
「いずなちゃん・・・」
いずなの上から下り、その身体を子細に眺めてみた。
一番ひどかった腹の傷口の表面にはうっすらと新しい皮膚ができ、完全に穴を埋めてしまっている。
全身に刻みこまれていた零の爪痕も、今はほぼ消え、白っぽい筋を残しているだけだ。
後は、いずな自身の治癒力を高めればいい。
杏里同様タナトスであるいずなは、本来自分の傷は自分で治せるだけの”力”を持っている。
それを100パーセント発動されれば、もっと回復が早まるはずだった。
そのために必要なことは、いずなの快感を高めることである。
激しいエクスタシーを感じさせ、できればオルガスムスにまで導いてやりたい。
「百足丸さん、ちょっとお願いがあるんだけど」
杏里は、脱力したように壁にもたれている長身の男に声をかけた。
治癒の済んだペニスをズボンにしまった百足丸は、なんだかしきりに衝立の向こうを気にしているように見える。
眉間にしわを寄せ、聞き耳を立てるかのように、その横顔をこわばらせているのだ。
今何が起こっているのか、衝立の向こうでは物音が聞こえなくなっていた。
杏里はいぶかしんだ。
ついに零が死んだのだろうか。
いや、そうではない。
浮かびかけた希望的観測を、杏里はすぐに打ち消した。
もし零が絶命したのなら、ルナたちがこっちに顔を出すはずだ。
背骨を折られた由羅は無理だとしても、ルナは普通に動けるのだからー。
嫌な予感がした。
うなじの産毛がちりちりと逆立つほどの、とてつもなく嫌な予感だった。
急がねばならない。
急いでいずなを恢復させ、由羅とルナを助けねば・・・。
「ん? なんだ?」
顔に垂れた長い前髪の間から、百足丸が杏里を見た。
「いずなちゃんに、私にしたのと同じことを」
いずなを慎重に助け起こしながら、杏里は言った。
「チャクラか」
百足丸がいずなの裸身に視線を移す。
「ほう、かなり良くなってるじゃないか。後はチャクラを回して、彼女自身の治癒力をパワーアップさせる。そういうことだな」
この施設に監禁された時、おそらくいずなも一度は百足丸の施術を受けているだろう。
だが、杏里と同じく、タナトスである彼女は、百足丸の鍼による痕跡を自分で治してしまっているに違いない。
「そう。さすが、話が早いわね」
杏里はいずなの背後に回ると、裸身同士を密着させ、後ろからその太腿に両手をかけた。
百足丸にいずなの股間がよく見えるように、M字開脚の形に押し開く。
「やるのはいいが、急がないと」
百足丸が、ベッドに近づき、いずなの前にひざまずいた。
「向こうの様子がおかしい。もしかすると、零のやつが・・・」
「わかってる」
杏里はうなずいた。
「だからこそ、あなたにこうして頼んでるの」
いずなが足を固定したのを見て取ると、太腿から股の間に手を滑らせ、性器を探り当てた。
縦長の亀裂に2本の指を添わせ、Vの字にゆっくりと開いていく。
「痛みを感じないで済むよう、クリトリスを刺激してやってくれ」
いずなの股間に顔を近づけながら、百足丸が言った。
そうして、口笛でも吹きそうな口調でつけ加える。
「それにしても、おまえらタナトスの”ここ”は、本当に綺麗な色、してるよな」
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