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第10部 姦禁のリリス
#92 対決⑫
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「そういえば、あんた」
杏里をいずなのベッドに誘おうとしたりつが、百足丸のほうを振り向いた。
「さっき、『俺も杏里に用がある』とか言ってなかったかい?」
「ああ、そうだ」
百足丸が、きまり悪げに己の下半身に視線を落とした。
「できれば、いずなを治癒する前に、これをなんとかしてもらいたい。まあ、できれば、でいいんだが」
「あらまあ」
つられて百足丸のズボンの前に目をやったりつが、びっくりしたように目を開く。
「ちっとも気づかなかったよ。あんたも大変なことになってるじゃないか」
「まあな、俺も余計なことを考えず、ばあさんみたく、死んだふりをしてればよかったってことだ」
「だよねえ。あの女王様の凶暴ぶりは、飢えたライオン以上だったからねえ」
気の毒そうにうなずくりつ。
「どうだい? 杏里ちゃん、あんたの力でなんとかなりそうかい?」
ベッドに腰かけたまま、杏里は百足丸の下半身に目をやった。
作業用のズボンの非常口が開き、そこから異様な物体が垂れ下がっている。
膝に届きそうなほど長いそれは、特有の松の枝に酷似した外来種特有の性器である。
が、普通と違うところは、海綿体の部分が真ん中から亀頭にかけて無残にも潰されていることだった。
「いいよ。やってみる」
ベッドから下りると、杏里は百足丸の前に跪いた。
「こうなったら、外来種も人間もタナトスもない。みんなで協力して、零を倒さないと」
口に出してから、本当にその通りだと思った。
百足丸は、本来なら杏里を拉致した裏委員会側の人間である。
だが、零に歯向かったというその一点に関しては、杏里たちと利害を共有しているのだ。
この極限状況においては、各人の背景よりも目的が共通していることのほうが重要だろう。
「悪いな、頼む。応急処置程度でいい」
百足丸が、杏里の目の前でズボンを脱いだ。
海綿体が弾け、いたるところから血を滲ませたペニスを、そっと両手で握る。
丸く口を開けると、まっすぐにしておいて、亀頭を塗れた唇で包み込んだ。
唇の裏側のやわらかい部分で亀頭の表面をなぞりながら、舌を絡めてカリの内側に唾液をまぶす。
十分に唾液で濡らしたところでいったん口を離し、顏を傾けて横笛を吹くように竿の部分に唇を這わせた。
片手をずらし、鼠径部を撫でながら股の下に伸ばして、だらんと垂れ下がった大きな陰嚢を揉みにかかった。
「ううっ」
百足丸が小さくうめいて腰を震わせた。
ひしゃげて扁平になっていたペニスが、心なしか硬くなる。
血液が性器に集中し始めた証拠だった。
どうやら神経は無事らしく、性器がこんなありさまになっても百足丸は十分に感じているようだ。
アイスキャンディーをしゃぶるように何度も顔を上下させ、ペニス全体に満遍なく唾液をまぶすと、口を離して杏里は言った。
「ベッドに仰向けになって。これならたぶん、入ると思う」
「入るって?」
百足丸が唖然とした顔で、杏里を見降ろした。
「決まってるでしょ、セックスよ。おじさんも、一度私としてみたかったんでしょう?」
アイドル顔負けの愛くるしい顔に淫蕩な表情を浮かべて、挑発するように杏里は言った。
杏里をいずなのベッドに誘おうとしたりつが、百足丸のほうを振り向いた。
「さっき、『俺も杏里に用がある』とか言ってなかったかい?」
「ああ、そうだ」
百足丸が、きまり悪げに己の下半身に視線を落とした。
「できれば、いずなを治癒する前に、これをなんとかしてもらいたい。まあ、できれば、でいいんだが」
「あらまあ」
つられて百足丸のズボンの前に目をやったりつが、びっくりしたように目を開く。
「ちっとも気づかなかったよ。あんたも大変なことになってるじゃないか」
「まあな、俺も余計なことを考えず、ばあさんみたく、死んだふりをしてればよかったってことだ」
「だよねえ。あの女王様の凶暴ぶりは、飢えたライオン以上だったからねえ」
気の毒そうにうなずくりつ。
「どうだい? 杏里ちゃん、あんたの力でなんとかなりそうかい?」
ベッドに腰かけたまま、杏里は百足丸の下半身に目をやった。
作業用のズボンの非常口が開き、そこから異様な物体が垂れ下がっている。
膝に届きそうなほど長いそれは、特有の松の枝に酷似した外来種特有の性器である。
が、普通と違うところは、海綿体の部分が真ん中から亀頭にかけて無残にも潰されていることだった。
「いいよ。やってみる」
ベッドから下りると、杏里は百足丸の前に跪いた。
「こうなったら、外来種も人間もタナトスもない。みんなで協力して、零を倒さないと」
口に出してから、本当にその通りだと思った。
百足丸は、本来なら杏里を拉致した裏委員会側の人間である。
だが、零に歯向かったというその一点に関しては、杏里たちと利害を共有しているのだ。
この極限状況においては、各人の背景よりも目的が共通していることのほうが重要だろう。
「悪いな、頼む。応急処置程度でいい」
百足丸が、杏里の目の前でズボンを脱いだ。
海綿体が弾け、いたるところから血を滲ませたペニスを、そっと両手で握る。
丸く口を開けると、まっすぐにしておいて、亀頭を塗れた唇で包み込んだ。
唇の裏側のやわらかい部分で亀頭の表面をなぞりながら、舌を絡めてカリの内側に唾液をまぶす。
十分に唾液で濡らしたところでいったん口を離し、顏を傾けて横笛を吹くように竿の部分に唇を這わせた。
片手をずらし、鼠径部を撫でながら股の下に伸ばして、だらんと垂れ下がった大きな陰嚢を揉みにかかった。
「ううっ」
百足丸が小さくうめいて腰を震わせた。
ひしゃげて扁平になっていたペニスが、心なしか硬くなる。
血液が性器に集中し始めた証拠だった。
どうやら神経は無事らしく、性器がこんなありさまになっても百足丸は十分に感じているようだ。
アイスキャンディーをしゃぶるように何度も顔を上下させ、ペニス全体に満遍なく唾液をまぶすと、口を離して杏里は言った。
「ベッドに仰向けになって。これならたぶん、入ると思う」
「入るって?」
百足丸が唖然とした顔で、杏里を見降ろした。
「決まってるでしょ、セックスよ。おじさんも、一度私としてみたかったんでしょう?」
アイドル顔負けの愛くるしい顔に淫蕩な表情を浮かべて、挑発するように杏里は言った。
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