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第10部 姦禁のリリス
#90 対決⑩
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「なんだよ、こんな状況で、俺に何を・・・」
壁際を迂回して、百足丸がやってきた。
由羅が零の頭を床に叩きつけるたびに、足元が揺れた。
長い黒髪をふり乱した零の後頭部からあふれた血で、リノリウムの床が朱に染まっていく。
その零を、片膝をついたルナが無事なほうの眼でじっと睨みつけている。
「杏里にさ、また鍼を打ってやってほしいんだよ」
傍らで展開される残虐な行為に眉ひとつ動かさず、りつが言った。
「ほら、あんた確か、その爪の鍼で女の性感帯刺激するの、得意だったじゃないか」
「まあな。けど、今はそんなことしてる場合じゃないだろ?」
あきれ顔で百足丸が訊き返す。
「いずなちゃんを、助けたいの」
りつの代わりに、杏里は説明した。
「それにはエキスが足りないの。だから・・・」
「そういうことか」
百足丸が杏里の腕の中のいずなを見て、眉をひそめた。
「おまえの体液は、驚異的な治癒効果を持ってたんだったな」
「いずなちゃんが済んだら、ルナと由羅も治してあげたいの。そのためには、私が気持ちよくならないと・・・」
「わかった。なら、もう一度、第1と第2のチャクラを回すところから始めよう。タナトスの自然治癒能力が災いして、たぶん以前の俺の鍼灸効果は、とっくの昔に消えてしまっているだろうからな。ただ、ここでは場所が悪い。いつ、こっちにもとばっちりが来るかわからない」
百足丸が、気味悪そうに零のほうを見た。
今のところ、零はやられっ放しの状態だ。
だが、このまま彼女が由羅に頭を潰されて死ぬという保証はどこにもない。
零は杏里に匹敵するほどの治癒能力を身に備えているのだ。
ルナの念動力が少しでも弱まったら、必ず反撃に移るに違いない。
「奥に使われてないベッドがある。私たちはそこに移動しましょう」
杏里の提案で、百足丸がいずなを抱き、由羅たちから離れた真新しいベッドまで運んだ。
音までは遮断できないが、衝立で仕切れば少なくも凄惨な現場は見なくて済む。
「よし。じゃあ、杏里、そっちのベッドに上がって、四つん這いになれ」
いずなの横たわるベッドの隣に、もうひとつ同じようなベッドがある。
それを顎で指し示して、百足丸が言った。
「あたしゃ、なにをすればいいんだい?」
杏里がベッドによじ登るのに手を貸しながら、りつがたずねた。
「杏里のアナルを指で固定してほしい。俺が作業しやすいように」
「アナルをかい? ほう、それは素敵だ」
ベッドに両手両足をつくと、杏里は徐々に尻を持ち上げた。
りつが背後に回り、熟れた白桃のような杏里の尻の肉をつかんだ。
尻を左右に開かれると、ひんやりとした空気が濡れた肛門に触れた。
「これはこれは・・・なんて綺麗な色をしておるのじゃ…」
りつが杏里の肛門に顔を近づけ、感に堪えぬような口調でつぶやいた。
「いや・・・恥ずかしいから、あんまり近くで見ないでよ」
顏を背け、シーツの上に視線を落とす杏里。
「なんなら、滑りがよくなるように、ちょっくらあたしが舐めてあげようか」
舌なめずりするような声でりつが言うと、
「ああ、そりゃいいな。ローション代わりに、たっぷり唾液をまぶしてやってくれないか」
生真面目な調子で、百足丸が答えた。
「いずなが済んだら、俺にもひとつ、頼みがある」
壁際を迂回して、百足丸がやってきた。
由羅が零の頭を床に叩きつけるたびに、足元が揺れた。
長い黒髪をふり乱した零の後頭部からあふれた血で、リノリウムの床が朱に染まっていく。
その零を、片膝をついたルナが無事なほうの眼でじっと睨みつけている。
「杏里にさ、また鍼を打ってやってほしいんだよ」
傍らで展開される残虐な行為に眉ひとつ動かさず、りつが言った。
「ほら、あんた確か、その爪の鍼で女の性感帯刺激するの、得意だったじゃないか」
「まあな。けど、今はそんなことしてる場合じゃないだろ?」
あきれ顔で百足丸が訊き返す。
「いずなちゃんを、助けたいの」
りつの代わりに、杏里は説明した。
「それにはエキスが足りないの。だから・・・」
「そういうことか」
百足丸が杏里の腕の中のいずなを見て、眉をひそめた。
「おまえの体液は、驚異的な治癒効果を持ってたんだったな」
「いずなちゃんが済んだら、ルナと由羅も治してあげたいの。そのためには、私が気持ちよくならないと・・・」
「わかった。なら、もう一度、第1と第2のチャクラを回すところから始めよう。タナトスの自然治癒能力が災いして、たぶん以前の俺の鍼灸効果は、とっくの昔に消えてしまっているだろうからな。ただ、ここでは場所が悪い。いつ、こっちにもとばっちりが来るかわからない」
百足丸が、気味悪そうに零のほうを見た。
今のところ、零はやられっ放しの状態だ。
だが、このまま彼女が由羅に頭を潰されて死ぬという保証はどこにもない。
零は杏里に匹敵するほどの治癒能力を身に備えているのだ。
ルナの念動力が少しでも弱まったら、必ず反撃に移るに違いない。
「奥に使われてないベッドがある。私たちはそこに移動しましょう」
杏里の提案で、百足丸がいずなを抱き、由羅たちから離れた真新しいベッドまで運んだ。
音までは遮断できないが、衝立で仕切れば少なくも凄惨な現場は見なくて済む。
「よし。じゃあ、杏里、そっちのベッドに上がって、四つん這いになれ」
いずなの横たわるベッドの隣に、もうひとつ同じようなベッドがある。
それを顎で指し示して、百足丸が言った。
「あたしゃ、なにをすればいいんだい?」
杏里がベッドによじ登るのに手を貸しながら、りつがたずねた。
「杏里のアナルを指で固定してほしい。俺が作業しやすいように」
「アナルをかい? ほう、それは素敵だ」
ベッドに両手両足をつくと、杏里は徐々に尻を持ち上げた。
りつが背後に回り、熟れた白桃のような杏里の尻の肉をつかんだ。
尻を左右に開かれると、ひんやりとした空気が濡れた肛門に触れた。
「これはこれは・・・なんて綺麗な色をしておるのじゃ…」
りつが杏里の肛門に顔を近づけ、感に堪えぬような口調でつぶやいた。
「いや・・・恥ずかしいから、あんまり近くで見ないでよ」
顏を背け、シーツの上に視線を落とす杏里。
「なんなら、滑りがよくなるように、ちょっくらあたしが舐めてあげようか」
舌なめずりするような声でりつが言うと、
「ああ、そりゃいいな。ローション代わりに、たっぷり唾液をまぶしてやってくれないか」
生真面目な調子で、百足丸が答えた。
「いずなが済んだら、俺にもひとつ、頼みがある」
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