激甚のタナトス ~世界でおまえが生きる意味について~【激闘編】

戸影絵麻

文字の大きさ
上 下
428 / 463
第10部 姦禁のリリス

#74 漆黒の杏里②

しおりを挟む
 いつのまにか、床で悶え狂う冬美の周囲に、所員たちが集まってきていた。
 皆、何かに憑かれたようなうつろな表情で、自ら服をはぎ取っていく冬美の痴態を凝視している。
 見られるのが快感なのか、冬美の動きはどんどん過激になっていく。
 黒いボンテージ風の下着姿になると、犬のように四つん這いになって、指で股間を弄り出す。
 あの沈着冷静な冬美からは、想像もつかぬほど、淫ら極まりない姿だった。
 由羅を裸に剥いて鞭をふるっても、自分は顔色ひとつ変えなかった冬美が、少女に舌の先をちょっと舐められただけで、見境いのない痴女と化してしまったのだ。
 そんな冬美を見下ろして、漆黒の肌の少女が冷ややかに言った。
「コンソールに登って、脚を開きなさい。みんなによく見えるように。それから、そのいやらしい下着は取るの」
 犬の姿勢のまま、壁際まで進むと、少女の言葉通り、コンソールの上に座って、冬美が両足を持ち上げた。
 M字開脚の格好で、限界まで股を開いて性器を剥き出しにする。
「自分で穴を開いて、中をよく見せて」
 冬美の指が動き、小陰唇に重なった。
 その拍子に、サーモンピンクの中身と濡れそぼった赤い穴が丸見えになる。
「意外と綺麗な色、してるじゃない」
 少女が近づいた。
「入れてほしいの? お口がぱくぱくしてるよ」
 そう、からかうように言ったかと思うと、やにわに膣口に指を突っ込んだ。
 5本同時に突っ込むと、めりめりと肉襞を割って手首まで埋め込んだ。
 冬美が激しく痙攣し、黄色い液体を迸らせた。
 少女の手首と括約筋の隙間から熱い尿が噴き出し、”観客たち”の頭上に降りかかる。
 それを合図にしたかのように、他の者たちにも異変が生じ始めた。
 老若男女を問わず、周囲に居合わせた者全員が、はぎ取るように制服を脱いでいく。
 下着もむしり取って全裸になると、立ったまま狂おしく乳首と性器を弄び、白目を剥いて喘ぎ出す。
 杏里の”浄化”シーンの再現だった。
 が、小田切だけは、蚊帳の外に置かれている。
 実の母親の手による、少年時の去勢。
 そのトラウマが、彼を徹底的な不感症にしてしまったからだ。
「いい加減にしないか」
 少女の肩に手を置いて、小田切は言った。
「あんたには効かないんだね」
 杏里そっくりの瞳が、信じられないといったふうに見開かれる。
「タナトスの世話係は、俺みたいな宦官にしか、務まらないのさ。それより早く悪戯はやめて、杏里の所に案内しろ。ドクターヘリの出動は、俺から頼んでおく。杏里の居どころがわかったといえば、すぐに承認されるだろう」


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...