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第10部 姦禁のリリス

#62 迎撃⑧

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 ロープで吊るされたいずなは、なまじ体つきが未成熟なだけあって、逆にひどくエロチックだった。
 産毛の生えた柔らかそうな肌といい、乳輪から完全に分化していない乳首といい、人形のように滑らかな股間といい、あまりに初々しいため、倒錯的な情欲をそそられずにはいられないのである。
 性感を増幅する2か所のチャクラには、彼女がここに運ばれてきた日のうちに、鍼を処方済みだった。
 あとは、もっともっと感じやすくするために、全身の性感帯を刺激してやるだけだ。
 耳の裏側、まぶた、喉、腋の下、乳輪、へそ、そして小陰唇とクリトリス。
 あたかも優秀な解剖医のごとく、百足丸の右手の爪がいずなの敏感な部位を貫いていく。
 そのたびに少女は三つ編みの髪をはずませ、びくんとのけぞって、可憐な声で鳴く。
「よし、準備完了だ。これで、ちょっとやそっとのことでは痛みは感じまい。ばあさん、後は頼んだぞ」
「了解だよ」
 りつが後ろに回って、いずなの脚を遠慮なく左右に開かせた。
 そのまま右手を股間に差し入れ、執拗に陰部を弄び始める。
 グルルルル・・・。
 それをGOサインと見て取ったのか、太郎と花が腰を上げ、のっそりと歩き出す。
 そしていずなの身体に前肢をかけると、後肢で立ち上がって長い舌で乳房をベロベロ舐め出した。
「や、やめて」
 いやいやをするように首を横に振るいずな。
 だが、それが口だけの拒絶だということは、乳首の勃起具合を見れば一目瞭然だ。
 それは太郎と花にもわかっているらしく、いずなが拒絶の言葉を口にするたびに、舌の動きが速くなっていく。
「だ、だめ、だめだったら」
 いやいやするようにかぶりを振りながら、いずなはいつしか自分から腰を前に突き出している。
 りつの愛撫をもっと味わいたいという無意識の意志表明だ。
 舐めるのに飽きた2頭のドーベルマンが、やがていずなのこんもりと盛り上がったつぼみのような乳房に牙を立て始めた。
 薄絹のような皮膚が破れ、蜘蛛の巣状に血の糸が広がっていく。
「いい感じだ」
 高まる情欲を抑えて百足丸が言うと、
「道具も使ってやろうかね」
 りつが着物の袂から小型のバイブレーターを取り出した。
 さすが歴戦の元娼婦だけあって、どこまでも用意がいい。
 電源が入り、小刻みに振動するバイブの先を、かするようにいずなの股間に触れさせる。
「どうだい? 気持ちいいだろう?」
 さんざんじらしておいて、やにわに開き切った小陰唇の間に押しつけた。
「あうううっ!」
 痙攣を繰り返し、海老のようにいずなが反り返る。
 ガンッ。
 鈍い音が響き、鋼鉄の扉がしなったのは、その時だった。
「来たぞ」
 音のしたほうを見据えて、百足丸はつぶやいた。
「いよいよ、恐怖の女王様のお出ましだ」




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