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第10部 姦禁のリリス
#26 淫虐少女絵画集
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アトリエの中央で、全裸の少女が床に這いつくばり、尻だけを高く掲げている。
まっすぐ上を向いた白桃のような双丘の間に、真っ赤な花が生えている。
ヤチカが庭で積んできた、咲いたばかりのケイトウである。
金髪を広げ、両手を床に伸ばして乳房を床に押しつけているのは、ルナだった。
ルナの白蝋のような肌は、昂る快感で桜色に上気している。
モデルを務めさせるにあたり、昼食に混ぜて催淫剤を摂取させたからである。
即効性の高い薬は、強い幻覚作用を伴う。
そのためルナは”見られる”だけで、快感を覚えるまでに至っているのだ。
ぶるぶる震えるハーフの美少女の痴態を冷徹な眼で見つめながら、ヤチカは素早く鉛筆を動かしていく。
しばらく絵画から遠ざかっていたヤチカだったが、車の運転と同じで、何枚かスケッチするとすぐに感覚が戻ってきた。
画用紙にヤチカが鉛筆で写し取っていくルナの姿は、写真と見紛うほど写実的だ。
この子がモデルなら、画集1冊分の作品を完成させるのに、さほど時間はかからない。
経験上、ヤチカはそう読んでいた。
初めて杏里をモデルに筆を走らせた時のような興奮が、心を捉えて離さないからだ。
8分目ほど描き終えた時だった。
「もう、だめ」
喘ぐように言って、ルナが床に崩れ落ちた。
太腿の間に右手をはさみ、左手で己の乳房を鷲掴みにしている。
どうやら、放置状態に耐えられなくなったらしい。
「休憩にしようか」
スケッチブックを閉じて、ヤチカは言った。
近づいて、ルナのアナルからケイトウの花を抜き取ると、サイドテーブルの花瓶に戻す。
「何もしてくれないの…?」
目を閉じたまま、ルナが拗ねたような口調で言う。
「まだ早いわ。夜になるまで待ちなさい」
両開きの窓に近づき、庭を見下ろしたヤチカの眼に、車寄せを入ってくるマイクロバスが見えた。
”光が丘幼稚園”の文字と三日月のマークが、その横腹に見える。
「お客さんね。あなたはここで休んでて」
裸のルナにガウンを投げると、ヤチカはアトリエを後にして、螺旋階段を1階に降りた。
玄関のドアを開くと、ちょうどグレーのスーツ姿の女がバスから降りてくるところだった。
「早かったわね」
ヤチカの声に、
「間に合ったみたいね」
スーツの女ーー七尾美里が答えた。
時代遅れの地味なスーツに、はち切れそうな肢体を包んだ美里は、秋のさわやかな午後の日差しの下でも、ひどく妖艶に見える。
「子どもたちも一緒なの?」
美里の後から歓声を上げてなだれ落ちてきた園児服の集団に、さすがのヤチカも眉をひそめた。
「これでけっこう役に立つのよ」
10人ほどの子どもたちを自分の周りに抱き寄せて、美里がまじめな顔で答えた。
「大丈夫なの? 保護者からクレームがきたりしない?」
「クレームどころか、この子たちの親は、しばらく園が子どもを預かってくれるって、大喜びよ。みんな、いらない子どもだからね」
「いらない子ども?」
「そう。この子たちも、家で虐待されて泣いてるより、こうしてみんなといるほうが楽しいのよ」
「なんだかやり切れないわね。いいわ、入って。その代わり、子どもたちは1階奥の食堂で大人しくさせておくこと。ルナが気づいて驚くとやっかいだから」
「わかったわ。でも、その前に、しばらくこの子たちを見てて。バスをガレージに入れたらあとは私がやるから」
美里は自分でスクールバスを運転してきたのだ。
そんな些細なことに、ヤチカは妙に感心した。
まっすぐ上を向いた白桃のような双丘の間に、真っ赤な花が生えている。
ヤチカが庭で積んできた、咲いたばかりのケイトウである。
金髪を広げ、両手を床に伸ばして乳房を床に押しつけているのは、ルナだった。
ルナの白蝋のような肌は、昂る快感で桜色に上気している。
モデルを務めさせるにあたり、昼食に混ぜて催淫剤を摂取させたからである。
即効性の高い薬は、強い幻覚作用を伴う。
そのためルナは”見られる”だけで、快感を覚えるまでに至っているのだ。
ぶるぶる震えるハーフの美少女の痴態を冷徹な眼で見つめながら、ヤチカは素早く鉛筆を動かしていく。
しばらく絵画から遠ざかっていたヤチカだったが、車の運転と同じで、何枚かスケッチするとすぐに感覚が戻ってきた。
画用紙にヤチカが鉛筆で写し取っていくルナの姿は、写真と見紛うほど写実的だ。
この子がモデルなら、画集1冊分の作品を完成させるのに、さほど時間はかからない。
経験上、ヤチカはそう読んでいた。
初めて杏里をモデルに筆を走らせた時のような興奮が、心を捉えて離さないからだ。
8分目ほど描き終えた時だった。
「もう、だめ」
喘ぐように言って、ルナが床に崩れ落ちた。
太腿の間に右手をはさみ、左手で己の乳房を鷲掴みにしている。
どうやら、放置状態に耐えられなくなったらしい。
「休憩にしようか」
スケッチブックを閉じて、ヤチカは言った。
近づいて、ルナのアナルからケイトウの花を抜き取ると、サイドテーブルの花瓶に戻す。
「何もしてくれないの…?」
目を閉じたまま、ルナが拗ねたような口調で言う。
「まだ早いわ。夜になるまで待ちなさい」
両開きの窓に近づき、庭を見下ろしたヤチカの眼に、車寄せを入ってくるマイクロバスが見えた。
”光が丘幼稚園”の文字と三日月のマークが、その横腹に見える。
「お客さんね。あなたはここで休んでて」
裸のルナにガウンを投げると、ヤチカはアトリエを後にして、螺旋階段を1階に降りた。
玄関のドアを開くと、ちょうどグレーのスーツ姿の女がバスから降りてくるところだった。
「早かったわね」
ヤチカの声に、
「間に合ったみたいね」
スーツの女ーー七尾美里が答えた。
時代遅れの地味なスーツに、はち切れそうな肢体を包んだ美里は、秋のさわやかな午後の日差しの下でも、ひどく妖艶に見える。
「子どもたちも一緒なの?」
美里の後から歓声を上げてなだれ落ちてきた園児服の集団に、さすがのヤチカも眉をひそめた。
「これでけっこう役に立つのよ」
10人ほどの子どもたちを自分の周りに抱き寄せて、美里がまじめな顔で答えた。
「大丈夫なの? 保護者からクレームがきたりしない?」
「クレームどころか、この子たちの親は、しばらく園が子どもを預かってくれるって、大喜びよ。みんな、いらない子どもだからね」
「いらない子ども?」
「そう。この子たちも、家で虐待されて泣いてるより、こうしてみんなといるほうが楽しいのよ」
「なんだかやり切れないわね。いいわ、入って。その代わり、子どもたちは1階奥の食堂で大人しくさせておくこと。ルナが気づいて驚くとやっかいだから」
「わかったわ。でも、その前に、しばらくこの子たちを見てて。バスをガレージに入れたらあとは私がやるから」
美里は自分でスクールバスを運転してきたのだ。
そんな些細なことに、ヤチカは妙に感心した。
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