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第10部 姦禁のリリス
#24 発情する悪魔
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いつのまに、これほどまでに攻守が逆転してしまったのか…。
ヤチカの屋敷で、理性を失ったルナが井沢に”奉仕”し始めた頃。
沼人形工房の地下に広がる”裏委員会”本部では、ひとつの異変が起ころうとしていた。
黒野零を調教するためにつくられた、完全防備の特別ルーム。
その床の上で、百足丸は全裸の零を下腹の上に乗せ、果てることのない自問自答を繰り返している。
百足丸のペニスを膣内に収納したまま、長い黒髪をふり乱し、零が腰を上下に弾ませていた。
鍵穴と鍵がぴったり合致したような密着度のせいで、そこから生まれる快感はすさまじいものだ。
入口を除く部屋の三方の壁はすべて一面のスクリーンになっていて、そこには相変わらずあの映像が映し出されていた。
すなわち、怪物と化したふみが杏里の乳房を引きちぎり、美味そうに咀嚼するあのカニバリズムの場面である。
零はそれを見ながら、異様に興奮している。
その昂り具合は、百足丸のペニスを緩急自在に絞めつける膣周辺の括約筋の動きからもわかった。
百足丸は、すでに零のチャクラに都合3回、施術を施している。
そのため零の性欲は通常の倍以上に強化され、もはや制御不能なまでになっていた。
きょうもそうだった。
バックから始まり、正常位、背面騎乗位の後、立位で零を貫いたまま部屋の中を歩き回ったまではよかったが、いつのまにか百足丸は零にベッドの上に押し倒されてしまっていた。
牝優生種である零は、身体能力の面でも雄優生種の百足丸をはるかに凌駕している。
だから、零がその気になると、百足丸にはもう抵抗のすべはないのだった。
バックで1回、背面騎乗位で1回、百足丸はすでに射精していた。
精液はすべて零の膣に吸い込まれたから、井沢の目的である零の懐妊の役割は果たしたといっていい。
が、それにもかかわらず、暴走し始めた零は、百足丸を離そうとしないのだ。
正面騎乗位の体勢で、零が飛び跳ねるように腰を上下させている。
百足丸のペニスは、すでに二度精を放っているにもかかわらず、その強引なセックスで、またもや勃起してしまっている。
近くで見る零が、この世の者とは思えぬほど美しく、淫らな外観をしていることは、もはや疑いようがない。
杏里もルナも美少女には違いないが、零が身にまとう美は明らかに悪魔のそれだった。
闇夜の美しさ、狂気を孕んだ美とでもいおうか。
その分、一度虜になると、二度と引き返すことができないのだ。
「うぐぐっ! ああっ!」
三度目の射精の快感に、百足丸は零を下腹に乗せたまま反り返る。
なけなしの精液が、最後の一滴まで零の膣内にぶちまけられるのがわかった。
「も、もう…許してくれ」
射精後も腰の上から下りようとしない零に向かって、百足丸は我慢できずに懇願した。
美しく張ったふたつの乳房の間から、切れ長の零の眼が覗いた。
興奮で瞳孔が血のように赤く染まった、妖艶な瞳である。
「杏里はどこにいる?」
面白そうに口元を歪めて、零が訊いた。
「杏里に会わせなさい。でないとおまえの命、このまま絞り尽くしてやる」
「馬鹿な…。おまえは自由なんだ。自分で部屋を出て、探しに行けばいいだろう」
「嘘をつけ」
ぴしゃりと零が言う。
「私はここから出られない。なぜなら、あの井沢とかいう男が、私の精神に呪いをかけたから。それを解除できないなら、杏里をここに連れてきてもらうしかない」
「断る」
百足丸は弱々しく首を振った。
「笹原杏里との接触は、俺には許されていないんでね。杏里はばあさんたちに奉仕した後、医療機関に送られると聞いている。彼女は俺の管轄外なんだ」
「医療機関?」
零の眼がすうっと細まった。
「杏里をモルモットにでもするつもりなのか?」
「まあな。井沢は彼女の身体を分析して、不老不死の薬をつくる腹らしい。おまえもうすうす気づいてるかもしれないが、俺たちの寿命は人間に比べてかなり短い。第二の脳が分泌するある種のホルモンがDNAに作用して、優生種の寿命を縮めているとかいう話だ。一説によると、40代ですでに顕著な老化が始まるらしい」
「それで杏里か。だが、長生きなどしてどうする?」
零のまなざしには、酷薄な光が宿っている。
「おまえたちのような下等動物が、与えられた寿命以上に生き永らえたとしても、そこには何の意味もない」
「相変わらず手厳しいな」
百足丸は苦笑した。
「だが零、おまえの子宮には、すでに俺の精液が大量に吸収されている。おまえはまず間違いなく、その下等動物である俺の仔を産むことになるんだが、それはどうなんだ?」
「たとえそうでも、生まれてくる子供など、私という存在には何の関係もない。父親であるおまえにくれてやる」
懐妊の可能性も、零は気にも留めていないようだ。
「おまえというやつは…」
百足丸は、心底呆れ果てた。
零の思考にはついていけない。
理解不能のもどかしさが高じて、つい訊いてしまう。
「おまえにとって、この世で重要なのは何なんだ?」
「決まっている」
無表情に百足丸を見下ろしたまま、零が答えた。
「それは、”快楽”だ。それ以外のものは、私には必要ない」
ヤチカの屋敷で、理性を失ったルナが井沢に”奉仕”し始めた頃。
沼人形工房の地下に広がる”裏委員会”本部では、ひとつの異変が起ころうとしていた。
黒野零を調教するためにつくられた、完全防備の特別ルーム。
その床の上で、百足丸は全裸の零を下腹の上に乗せ、果てることのない自問自答を繰り返している。
百足丸のペニスを膣内に収納したまま、長い黒髪をふり乱し、零が腰を上下に弾ませていた。
鍵穴と鍵がぴったり合致したような密着度のせいで、そこから生まれる快感はすさまじいものだ。
入口を除く部屋の三方の壁はすべて一面のスクリーンになっていて、そこには相変わらずあの映像が映し出されていた。
すなわち、怪物と化したふみが杏里の乳房を引きちぎり、美味そうに咀嚼するあのカニバリズムの場面である。
零はそれを見ながら、異様に興奮している。
その昂り具合は、百足丸のペニスを緩急自在に絞めつける膣周辺の括約筋の動きからもわかった。
百足丸は、すでに零のチャクラに都合3回、施術を施している。
そのため零の性欲は通常の倍以上に強化され、もはや制御不能なまでになっていた。
きょうもそうだった。
バックから始まり、正常位、背面騎乗位の後、立位で零を貫いたまま部屋の中を歩き回ったまではよかったが、いつのまにか百足丸は零にベッドの上に押し倒されてしまっていた。
牝優生種である零は、身体能力の面でも雄優生種の百足丸をはるかに凌駕している。
だから、零がその気になると、百足丸にはもう抵抗のすべはないのだった。
バックで1回、背面騎乗位で1回、百足丸はすでに射精していた。
精液はすべて零の膣に吸い込まれたから、井沢の目的である零の懐妊の役割は果たしたといっていい。
が、それにもかかわらず、暴走し始めた零は、百足丸を離そうとしないのだ。
正面騎乗位の体勢で、零が飛び跳ねるように腰を上下させている。
百足丸のペニスは、すでに二度精を放っているにもかかわらず、その強引なセックスで、またもや勃起してしまっている。
近くで見る零が、この世の者とは思えぬほど美しく、淫らな外観をしていることは、もはや疑いようがない。
杏里もルナも美少女には違いないが、零が身にまとう美は明らかに悪魔のそれだった。
闇夜の美しさ、狂気を孕んだ美とでもいおうか。
その分、一度虜になると、二度と引き返すことができないのだ。
「うぐぐっ! ああっ!」
三度目の射精の快感に、百足丸は零を下腹に乗せたまま反り返る。
なけなしの精液が、最後の一滴まで零の膣内にぶちまけられるのがわかった。
「も、もう…許してくれ」
射精後も腰の上から下りようとしない零に向かって、百足丸は我慢できずに懇願した。
美しく張ったふたつの乳房の間から、切れ長の零の眼が覗いた。
興奮で瞳孔が血のように赤く染まった、妖艶な瞳である。
「杏里はどこにいる?」
面白そうに口元を歪めて、零が訊いた。
「杏里に会わせなさい。でないとおまえの命、このまま絞り尽くしてやる」
「馬鹿な…。おまえは自由なんだ。自分で部屋を出て、探しに行けばいいだろう」
「嘘をつけ」
ぴしゃりと零が言う。
「私はここから出られない。なぜなら、あの井沢とかいう男が、私の精神に呪いをかけたから。それを解除できないなら、杏里をここに連れてきてもらうしかない」
「断る」
百足丸は弱々しく首を振った。
「笹原杏里との接触は、俺には許されていないんでね。杏里はばあさんたちに奉仕した後、医療機関に送られると聞いている。彼女は俺の管轄外なんだ」
「医療機関?」
零の眼がすうっと細まった。
「杏里をモルモットにでもするつもりなのか?」
「まあな。井沢は彼女の身体を分析して、不老不死の薬をつくる腹らしい。おまえもうすうす気づいてるかもしれないが、俺たちの寿命は人間に比べてかなり短い。第二の脳が分泌するある種のホルモンがDNAに作用して、優生種の寿命を縮めているとかいう話だ。一説によると、40代ですでに顕著な老化が始まるらしい」
「それで杏里か。だが、長生きなどしてどうする?」
零のまなざしには、酷薄な光が宿っている。
「おまえたちのような下等動物が、与えられた寿命以上に生き永らえたとしても、そこには何の意味もない」
「相変わらず手厳しいな」
百足丸は苦笑した。
「だが零、おまえの子宮には、すでに俺の精液が大量に吸収されている。おまえはまず間違いなく、その下等動物である俺の仔を産むことになるんだが、それはどうなんだ?」
「たとえそうでも、生まれてくる子供など、私という存在には何の関係もない。父親であるおまえにくれてやる」
懐妊の可能性も、零は気にも留めていないようだ。
「おまえというやつは…」
百足丸は、心底呆れ果てた。
零の思考にはついていけない。
理解不能のもどかしさが高じて、つい訊いてしまう。
「おまえにとって、この世で重要なのは何なんだ?」
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