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第10部 姦禁のリリス

#23 青い眼の牝犬②

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 井沢と呼ばれた男がミラーグラスを外した途端、フラッシュを炊いたような白熱光が脳内で爆発した。
「これでよし」
 ルナの反応を見定めて、男が満足げにうなずいた。
「マインドコントロールのレベルを下げておいたから、超能力の発動に支障はなくなったはずだ、後で試してみるといい」
「そうね」
 ヤチカは壁にもたれたルナの裸体に目をやった。
「彼女がどこまで由羅に対抗できるか、楽しみだわ」
「その前に、もうひとつ試しておかなきゃならないことがある」
「わかってる。この子の調教が、どこまで進んでるかってことでしょ」
「ああ、マインドコントロールの閾値を下げたということは、それだけ彼女の自由意志が表面化するということだ。調教が済んでなきゃ、面倒なことになりかねない」
「ならば、試してみましょ」
 ヤチカがルナの頬を手でつかむ。
「ルナ、今度は床に、四つん這いになってごらん」
「四つん這いに?」
「そう。あなたは牝犬。牝犬には、これ以上ふさわしい格好はないもの」
「好きって、言ってくれますか?」
 ルナはヤチカのシャープな顔を、焦がれるようなまなざしで見た。
「私のこと、愛してるって」
 哀願するような口調である。
 かつての孤高のサイキッカーの面影は、もはや微塵もない。
「私の言うこと、全部聞いたらね」
「はい…」
 カーペットの上に両手と両膝を突き、ルナがぎこちなく尻を上げていく。
 カールしたブロンドの髪が、扇が開くように背中のくぼみに流れた。
 脚が長いため、ルナの尻はかなりの高さまで持ちあがった。
「どうぞ」
 その艶やかな尻をひと撫でして、ヤチカが井沢を振り返った。
「たまには外人とするのも、悪くないでしょ? それに、彼女は究極の美少女だわ」
「気持ちはありがたいし、強烈な誘惑には違いないが」
 井沢が仏頂面で答えた。
「知っての通り、我々の性器は人間の女の鍵穴には合わないんでね。ここで彼女を血まみれにして、由羅とやらの襲撃に後れをとるようでは元も子もないんだ。きょうは、ヤチカ、おまえが楽しむのを鑑賞させてもらうだけにしておくよ」
「そう…それは残念ね」
 ヤチカはベッドサイドテーブルに近づき、引出しからアダルトグッズを取り出した。
 先にウレタンのついた、電気マッサージ機のようだ。
「ルナ、このおじさんが、あなたの逝くところ、見たいんだって」
 スイッチをオンにし、震え出したウレタンを震えるルナの裸の尻に近づける。
「わかりました…」
 懸命に尻を持ち上げながら、ルナが言う。
「私を、もっと、もっと虐めてください…ヤチカさん…」

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