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第10部 姦禁のリリス

#20 いずなと杏里③

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 本人は気づいていないが、会陰部と膣内にあるふたつのチャクラを百足丸の鍼で活性化された杏里は、ほんの少しの刺激にも快楽を感じてしまうほど、全身が敏感になっている。
 そこにイベントの際に多量に服用し、また身体に摺り込んだ媚薬と、杏里自身の脳裏で展開するナルシスティックな妄想がスパイスとなり、杏里の膣の中はすでに熱い蜜で溢れ返っていた。
 シーツをはぎとり、いずなのやせ衰えた裸体を曝け出すと、杏里はやおらその上にまたがった。
 そして、いずなのかさついた肌に濡れそぼった膣口を押しつけると、その両側の”唇”を刷毛代わりにして、徐々に腰をずらしながら、いずなの全身に体液を塗りつけ始めた。
 戦闘で由羅が傷ついた時、何度もとった治癒方法である。
 が、今回はその時と比べても、杏里自身のコンディションが段違いにレベルアップしていた。
 分泌される愛液の量、その濃度からして格段に違うのだ。
「杏里先輩…いい…です…いずな、とっても…気持ちいい…」
 心なしか、骨と皮ばかりのいずなの頬に生気が戻ってきたようだ。
「私もよ…いずなちゃん」
 大げさではなく、杏里自身も感じていた。
 膣による直接の全身マッサージは、当然杏里にも痺れるような愉悦を与えてくれる。
 特に、杏里の陰核の根元には、まだクリトリスリングが食い込んだままであり、そのせいで肥大した陰核にとって、ざらついたいずなの肌は、何にも勝る快感だった。
 身体の前面に愛液を塗り終えると、杏里はいずなをうつぶせにし、その背中にまたがった。
 そうして同じように、うなじから肩甲骨、背中のくぼみ、やせた尻へと、愛液を滲ませる陰部をこすりつけていった。
「ひと通り、終わったわ」
 いずなを仰向けに戻すと、はあはあ肩で息をつきながら、杏里は言った。
「おかげで…ずいぶん、身体が楽になりました」
 杏里を潤んだ瞳で見つめて、いずなが言った。
 声もしっかりしているし、何よりも表情が人間らしくなっている。
「でも、まだだよ。仕上げが、残ってる」
「仕上げ…ですか」
「上を向いたまま、お口を開けて」
 杏里はいずなの足のほうを向いて、その上に再度またがった。
 いずなの両脇に膝をつき、ゆっくりと下半身をいずなの顔の上に近づけていく。
「すごい…。杏里先輩の、ここ…、ぐちゃぐちゃに濡れちゃってる…」
 間近に迫った杏里の恥部を見上げ、感心したようにいずながつぶやいた。
「そう。最後の仕上げは、私のそのエキスをあなたが飲むこと。おなかいっぱいになるまで、たっぷりとね」
 おもむろに腰を下げていく杏里。
 そして、その愛液にまみれた二枚の”唇”に、いずなの乾いた唇が密着した。


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