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第10部 姦禁のリリス
#17 重人と由羅①
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「あの雌犬め」
由羅が歯軋りするようにつぶやいた。
由羅はもとよりヤチカに良い感情を抱いていない。
一度ヤチカに、杏里を寝取られたことがあるからだ。
最後の最後に由羅に対する思いを打ち明けてくれた杏里だったが、その前の1か月ほどは、いわば杏里はヤチカの”女”にされていたのである。
「つまり、ルナはヤチカさんの屋敷にいる。その可能性が高い」
「なんでだよ。どうしてパトスが外来種の家なんかに?」
ヤチカは外来種だ。
ただ、不完全な外来種とでもいうべきなのか。
元は両性具有だったが、零との死闘を機に、男性機能を失って、完全な雌になった。
が、零のように特別に身体能力が優れているわけでもなく、どこをとってもただの人間の女にしか見えないのだ。
「わかんない。でも、あの日、学校に彼女が来てたことは確かなんだ。もうひとりの外来種の男と一緒に」
「もうひとりの、外来種?」
「うん。なんか、やばそうな能力を持ってた」
「やばそうって、どんなふうに?」
「わかんない。その前に出くわした時、僕、何かされたみたいなんだけど、それがなんだったのか、いまだによくわからないままなんだ」
「ちぇ、使えないやつだな」
由羅が憮然となった。
「まあ、いい。とにかく、ヤチカんとこに行けば、そのルナとやらに会えるんだな? じゃ、早速行くぞ。早くくえよ。そのポテト。なんならうちが手伝うか?」
「ええー! 今からなの?」
悲鳴を上げる重人。
このせっかちなところも、元の由羅のままだ。
「善は急げって言うだろ。ルナの次はいよいよ杏里だ。のんびりしてる暇ないんだよ」
「あのさ」
ふと思いついて、重人はたずねた。
「由羅、今は杏里のこと、どう思ってるの?」
重人の分のフライドポテトを鷲掴みにしたところで、由羅が固まった。
「どう思うって…」
みるみるうちに、その浅黒い頬に血の気が上る。
「そんなん、決まってるだろ! 余計なこと言ってないで、早くそのコーラ、飲んじまえよ!」
ベッドの上に寝そべったルナの裸身の上を、ヤチカのしなやかな指が這う。
身体じゅうの敏感な部位をまさぐられ、ルナは無意識のうちに喘ぎ声を漏らしていた。
肌が火照って、暑くてたまらない。
片膝を立てたルナの内腿を、手の甲でヤチカが撫でおろしていく。
そのついでというように、指先が湿った陰部の隙間をなぞり、充血したクリトリスにかすかに触れる。
ルナの乳首はすでに痛いほど突き立っている。
こんなに勃起したのは、杏里に触られて以来のことだ。
「あああん…」
歯を食いしばっていても、ついつい甘い声が漏れてしまう。
自分の声とは思えないくらい、他人に依存し切った受け身の女の声だ。
やがてヤチカの愛撫が陰部に集中し、ルナはいとも簡単に身体を開いてその淫蕩な指を受け容れた。
「あなたをモデルに絵を描くのも、いいかもね」
潤った秘所に指先を出し入れしながら、ヤチカが言った。
「こんなことしてたら、久しぶりに創作意欲が湧いてきたみたい。杏里ちゃんの画集の続編をつくるつもりでいたのだけど、その前に、あなたの画集を出すというのも、素敵よね」
「私の、画集…?」
潤んだ眼で、ヤチカを見上げてルナが訊く。
そのアクアマリンの瞳には、ペットが主人を見る時のような熱情が浮かんでいる。
「タイトルは、そうね…。『淫虐少女絵画集』というのはどうかしら?」
ルナのクリトリスを指先で気まぐれに転がしながら、楽しそうにヤチカが言った。
由羅が歯軋りするようにつぶやいた。
由羅はもとよりヤチカに良い感情を抱いていない。
一度ヤチカに、杏里を寝取られたことがあるからだ。
最後の最後に由羅に対する思いを打ち明けてくれた杏里だったが、その前の1か月ほどは、いわば杏里はヤチカの”女”にされていたのである。
「つまり、ルナはヤチカさんの屋敷にいる。その可能性が高い」
「なんでだよ。どうしてパトスが外来種の家なんかに?」
ヤチカは外来種だ。
ただ、不完全な外来種とでもいうべきなのか。
元は両性具有だったが、零との死闘を機に、男性機能を失って、完全な雌になった。
が、零のように特別に身体能力が優れているわけでもなく、どこをとってもただの人間の女にしか見えないのだ。
「わかんない。でも、あの日、学校に彼女が来てたことは確かなんだ。もうひとりの外来種の男と一緒に」
「もうひとりの、外来種?」
「うん。なんか、やばそうな能力を持ってた」
「やばそうって、どんなふうに?」
「わかんない。その前に出くわした時、僕、何かされたみたいなんだけど、それがなんだったのか、いまだによくわからないままなんだ」
「ちぇ、使えないやつだな」
由羅が憮然となった。
「まあ、いい。とにかく、ヤチカんとこに行けば、そのルナとやらに会えるんだな? じゃ、早速行くぞ。早くくえよ。そのポテト。なんならうちが手伝うか?」
「ええー! 今からなの?」
悲鳴を上げる重人。
このせっかちなところも、元の由羅のままだ。
「善は急げって言うだろ。ルナの次はいよいよ杏里だ。のんびりしてる暇ないんだよ」
「あのさ」
ふと思いついて、重人はたずねた。
「由羅、今は杏里のこと、どう思ってるの?」
重人の分のフライドポテトを鷲掴みにしたところで、由羅が固まった。
「どう思うって…」
みるみるうちに、その浅黒い頬に血の気が上る。
「そんなん、決まってるだろ! 余計なこと言ってないで、早くそのコーラ、飲んじまえよ!」
ベッドの上に寝そべったルナの裸身の上を、ヤチカのしなやかな指が這う。
身体じゅうの敏感な部位をまさぐられ、ルナは無意識のうちに喘ぎ声を漏らしていた。
肌が火照って、暑くてたまらない。
片膝を立てたルナの内腿を、手の甲でヤチカが撫でおろしていく。
そのついでというように、指先が湿った陰部の隙間をなぞり、充血したクリトリスにかすかに触れる。
ルナの乳首はすでに痛いほど突き立っている。
こんなに勃起したのは、杏里に触られて以来のことだ。
「あああん…」
歯を食いしばっていても、ついつい甘い声が漏れてしまう。
自分の声とは思えないくらい、他人に依存し切った受け身の女の声だ。
やがてヤチカの愛撫が陰部に集中し、ルナはいとも簡単に身体を開いてその淫蕩な指を受け容れた。
「あなたをモデルに絵を描くのも、いいかもね」
潤った秘所に指先を出し入れしながら、ヤチカが言った。
「こんなことしてたら、久しぶりに創作意欲が湧いてきたみたい。杏里ちゃんの画集の続編をつくるつもりでいたのだけど、その前に、あなたの画集を出すというのも、素敵よね」
「私の、画集…?」
潤んだ眼で、ヤチカを見上げてルナが訊く。
そのアクアマリンの瞳には、ペットが主人を見る時のような熱情が浮かんでいる。
「タイトルは、そうね…。『淫虐少女絵画集』というのはどうかしら?」
ルナのクリトリスを指先で気まぐれに転がしながら、楽しそうにヤチカが言った。
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