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第10部 姦禁のリリス
#12 飼育される少女①
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いつしか杏里の身体には、新たな装備がつけ加えられていた。
ふたつの乳首とクリトリスをつなぐ細い金属製のチェーンである。
このチェーンのおかげで、快感が倍になっている。
電気ショックで身をよじるたびに、チェーンが引っ張られて、3点を同時に刺激するからだ。
今や杏里の豊満な裸身は絶え間ない興奮で桜色に染まり、オイルを塗りたくったように鈍い光沢を放っていた。
その生白い太腿を、滝のように淫汁が伝う。
その淫汁を、入れ代わり立ち替わりやってきた裸の老婆たちが、ある者は吸い、ある者は身体に塗りつけては去っていく。
そうして、いったいどれくらいの間、奉仕させられたのか。
「休憩だ。少しは栄養を摂らないと、いくらタナトスでも身が持つまい」
下から声がして、うっすらと目を開くと、ミラーグラスの中年男が杏里の顔を見上げていた。
いつのまにか、電流は止められているようだった。
白衣の男たちが十字架にとりつき、拘束を解いて杏里を抱え下ろした。
担架に乗せられ、長い廊下を運ばれた。
ついたのは、広い病室のような部屋だった。
細長い部屋に、真新しいシーツをかけたベッドがいくつも並んでいる。
点滴の準備を終え、ベッドに寝かせた杏里の左腕にチューブの先の針を差し込むと、白衣の集団は立ち去った。
ひとつ置いた向こうのベッドに誰か寝ているのが、シーツのふくらみ具合からわかる。
髪の毛だけが外にはみ出ていて、顔まですっかりシーツをかぶっている。
誰だろう?
目を凝らす前に、空のベッドと杏里の間にあのミラーグラスの男が立ち塞がった。
「どうだ? 疲れたか?」
男が訊いた。
「いきなりこんな目に遭わせて、悪かったな。だが、おかげでばあさんたちは大喜びだ。おまえさんのエキスを3日連続で浴びたおかげで、みんな例外なく若返っている。さすが最強のタナトスだ。その肉体の再生能力といい、おまえさんは、まさに医学界の常識を根底から覆す怪物だよ」
「あなたは…? それに、ここは、どこ?」
軋む首を無理にねじって、杏里は男の顔を見上げた。
なぜこの人は、こんな時代遅れのミラーグラスをかけているのだろう?
平凡な中年男の外観に、まるで似合っていないのに…?
「俺の名は、井沢透。以前はこれでも、とある弱小出版社の編集長だったんだがね。今はここで、組織の指揮を執らせてもらっている」
「組織…? 原種薔薇保存委員会?」
「いや、むしろその対極だ。我々は、この組織を、新種薔薇育成委員会と呼んでいる」
「裏委員会…? まさか、あなたは、外来種?」
ベッドから身を起こそうとした瞬間、乳首とクリトリスにパルスが奔り、杏里はびくっと身を震わせた。
チェーンがまだ3点をつないだままなのだ。
「外来種? それは人間側からの俗称だろう? どうせなら、優生種と呼んでほしいね。すべての面で、我々のほうが上を行ってるんだから」
苦虫を噛み潰したように顔をしかめ、男が言った。
ふたつの乳首とクリトリスをつなぐ細い金属製のチェーンである。
このチェーンのおかげで、快感が倍になっている。
電気ショックで身をよじるたびに、チェーンが引っ張られて、3点を同時に刺激するからだ。
今や杏里の豊満な裸身は絶え間ない興奮で桜色に染まり、オイルを塗りたくったように鈍い光沢を放っていた。
その生白い太腿を、滝のように淫汁が伝う。
その淫汁を、入れ代わり立ち替わりやってきた裸の老婆たちが、ある者は吸い、ある者は身体に塗りつけては去っていく。
そうして、いったいどれくらいの間、奉仕させられたのか。
「休憩だ。少しは栄養を摂らないと、いくらタナトスでも身が持つまい」
下から声がして、うっすらと目を開くと、ミラーグラスの中年男が杏里の顔を見上げていた。
いつのまにか、電流は止められているようだった。
白衣の男たちが十字架にとりつき、拘束を解いて杏里を抱え下ろした。
担架に乗せられ、長い廊下を運ばれた。
ついたのは、広い病室のような部屋だった。
細長い部屋に、真新しいシーツをかけたベッドがいくつも並んでいる。
点滴の準備を終え、ベッドに寝かせた杏里の左腕にチューブの先の針を差し込むと、白衣の集団は立ち去った。
ひとつ置いた向こうのベッドに誰か寝ているのが、シーツのふくらみ具合からわかる。
髪の毛だけが外にはみ出ていて、顔まですっかりシーツをかぶっている。
誰だろう?
目を凝らす前に、空のベッドと杏里の間にあのミラーグラスの男が立ち塞がった。
「どうだ? 疲れたか?」
男が訊いた。
「いきなりこんな目に遭わせて、悪かったな。だが、おかげでばあさんたちは大喜びだ。おまえさんのエキスを3日連続で浴びたおかげで、みんな例外なく若返っている。さすが最強のタナトスだ。その肉体の再生能力といい、おまえさんは、まさに医学界の常識を根底から覆す怪物だよ」
「あなたは…? それに、ここは、どこ?」
軋む首を無理にねじって、杏里は男の顔を見上げた。
なぜこの人は、こんな時代遅れのミラーグラスをかけているのだろう?
平凡な中年男の外観に、まるで似合っていないのに…?
「俺の名は、井沢透。以前はこれでも、とある弱小出版社の編集長だったんだがね。今はここで、組織の指揮を執らせてもらっている」
「組織…? 原種薔薇保存委員会?」
「いや、むしろその対極だ。我々は、この組織を、新種薔薇育成委員会と呼んでいる」
「裏委員会…? まさか、あなたは、外来種?」
ベッドから身を起こそうとした瞬間、乳首とクリトリスにパルスが奔り、杏里はびくっと身を震わせた。
チェーンがまだ3点をつないだままなのだ。
「外来種? それは人間側からの俗称だろう? どうせなら、優生種と呼んでほしいね。すべての面で、我々のほうが上を行ってるんだから」
苦虫を噛み潰したように顔をしかめ、男が言った。
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