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第9部 倒錯のイグニス
#349 破壊された美少女④
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瞬く間に再生した、美しい釣り鐘型の乳房。
裂かれて中身を引きずり出された腹の傷も今はすっかり閉じ、中で内臓が蠢動を再開している。
己の驚異的な再生能力を目の当たりにして、杏里自身、戸惑わずにはいられなかった。
原因として思い当たるのは、さっきあの男に鋭い爪で陰部の中と外を刺されたことぐらいだ。
あれが何だったのか、杏里にもわからない。
ただひとつはっきりしているのは、あれ以来、自分の身体が恐ろしく刺激に敏感になったことだった。
媚薬の影響で、全身が性感帯になったようなあの感覚。
それが一気に加速され、空気の揺れすらも快感を呼び覚ましてしまうのだ。
だから、ふみに乳房を引きちぎられ、下腹に穴を開けられた時も、感じたのは痛みではなく、危うく気を失いそうになるほどの恍惚感だった。
針のように長く鋭い男の爪。
あれは鍼灸師の鍼のようなものだったのではないかと、今になって思う。
その一突きが、杏里の肉体の”壺”を刺激し、このメタフィジカルな状態を引き起こしたのではないかと、そう思うのだ。
ともあれ、今の杏里は”超タナトス”とでも呼ぶべき存在と変貌しているようだ。
破壊された部分の再生には、唯佳の怪物が絶命する瞬間、その複数の触手を通して逆に吸い取った怪物の体液が原材料として使われているに違いない。
血の海から立ち上がった杏里を見て、ふみの眼が大きく見開かれるのがわかった。
ルナの体内から出現した謎の生物を体内に取り込んだふみは、触手に覆われた化け物と化してしまっている。
肉襦袢を何層にも重ねたようなその巨体から、糸ミミズを思わせる触手の群れがおびただしく生え出し、ふみを一個の巨大なマリモのように見せている。
その蠢く触手の中から大人の太腿ほどもある太い腕が飛び出すと、再生したばかりの杏里の乳房にいきなりつかみかかった。
べりっ。
肉のはがれるような音とともに、またしても乳房が引きむしられる。
むしり取った肉塊を口に放り込むと、ふみがもう一方の乳房につかみかかった。
乳房を握りつぶされる快感が脳天を突き抜け、杏里は甘い嬌声を発して失禁する。
2度にわたる乳房破壊。
今までの杏里なら、そのダメージの大きさにとうに気を失っているところである。
が、今回は違った。
胸に開いたふたつの傷口は、乳房がもぎ取られた瞬間から組織の再生を開始していた。
すぐに血が止まり、クレーター状の傷の周囲から肉が盛り上がると、驚くべき速さで新しい乳房を形づくっていくのだ。
杏里が元の姿に戻るのに、5分とかからなかった。
夢中で乳房の残骸を貪っているふみに近づくと、その肩に手を置いて杏里は言った。
「いくらでも食べていいのよ。それであなたの気が済むなら」
ふみが振り向いた。
触手だらけの顔の中で、豚を思わせる眼が光る。
「ほんとう?」
不明瞭な声で、訊いてきた。
「やっぱり杏里は優しいね」
手が伸び、新たに生えた杏里の乳房を鷲掴みにする。
「それに、とってもおいしいよ」
万力のような力で握られ、痺れるような快感に杏里はまた失禁した。
裂かれて中身を引きずり出された腹の傷も今はすっかり閉じ、中で内臓が蠢動を再開している。
己の驚異的な再生能力を目の当たりにして、杏里自身、戸惑わずにはいられなかった。
原因として思い当たるのは、さっきあの男に鋭い爪で陰部の中と外を刺されたことぐらいだ。
あれが何だったのか、杏里にもわからない。
ただひとつはっきりしているのは、あれ以来、自分の身体が恐ろしく刺激に敏感になったことだった。
媚薬の影響で、全身が性感帯になったようなあの感覚。
それが一気に加速され、空気の揺れすらも快感を呼び覚ましてしまうのだ。
だから、ふみに乳房を引きちぎられ、下腹に穴を開けられた時も、感じたのは痛みではなく、危うく気を失いそうになるほどの恍惚感だった。
針のように長く鋭い男の爪。
あれは鍼灸師の鍼のようなものだったのではないかと、今になって思う。
その一突きが、杏里の肉体の”壺”を刺激し、このメタフィジカルな状態を引き起こしたのではないかと、そう思うのだ。
ともあれ、今の杏里は”超タナトス”とでも呼ぶべき存在と変貌しているようだ。
破壊された部分の再生には、唯佳の怪物が絶命する瞬間、その複数の触手を通して逆に吸い取った怪物の体液が原材料として使われているに違いない。
血の海から立ち上がった杏里を見て、ふみの眼が大きく見開かれるのがわかった。
ルナの体内から出現した謎の生物を体内に取り込んだふみは、触手に覆われた化け物と化してしまっている。
肉襦袢を何層にも重ねたようなその巨体から、糸ミミズを思わせる触手の群れがおびただしく生え出し、ふみを一個の巨大なマリモのように見せている。
その蠢く触手の中から大人の太腿ほどもある太い腕が飛び出すと、再生したばかりの杏里の乳房にいきなりつかみかかった。
べりっ。
肉のはがれるような音とともに、またしても乳房が引きむしられる。
むしり取った肉塊を口に放り込むと、ふみがもう一方の乳房につかみかかった。
乳房を握りつぶされる快感が脳天を突き抜け、杏里は甘い嬌声を発して失禁する。
2度にわたる乳房破壊。
今までの杏里なら、そのダメージの大きさにとうに気を失っているところである。
が、今回は違った。
胸に開いたふたつの傷口は、乳房がもぎ取られた瞬間から組織の再生を開始していた。
すぐに血が止まり、クレーター状の傷の周囲から肉が盛り上がると、驚くべき速さで新しい乳房を形づくっていくのだ。
杏里が元の姿に戻るのに、5分とかからなかった。
夢中で乳房の残骸を貪っているふみに近づくと、その肩に手を置いて杏里は言った。
「いくらでも食べていいのよ。それであなたの気が済むなら」
ふみが振り向いた。
触手だらけの顔の中で、豚を思わせる眼が光る。
「ほんとう?」
不明瞭な声で、訊いてきた。
「やっぱり杏里は優しいね」
手が伸び、新たに生えた杏里の乳房を鷲掴みにする。
「それに、とってもおいしいよ」
万力のような力で握られ、痺れるような快感に杏里はまた失禁した。
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