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第9部 倒錯のイグニス
#345 ラストステージ⑳
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膣口を大きく広げ、ぎりぎりまで目を近づけて中を覗き込む。
Gスポットの対面あたりの壁が、かすかに燐光を発しているのが見えた。
百足丸は、他人のチャクラを感知することができる。
あのわずかな光がそれなのだ。
「まずいわ! 逃げて!」
杏里の脚を押し広げ、手で支えているヤチカが叫んだ。
その視線は、百足丸の背後に迫る何かに釘づけだ。
興奮した獣の鼻息みたいな音が近づいてくる。
蒸気機関車が突進してくるかのように耳障りな音だ。
「こうなったら、杏里ちゃんは後で回収するしかないわ。ここはいったん退却を」
「だめだ」
百足丸は首を横に振った。
「まだ手を離すな。すぐに済む」
言いながら、人差し指を光に向けて伸ばしていく。
濡れそぼった膣壁の中にかすかに息づいている三日月形の微光。
あれが第2のチャクラに違いない。
第1のチャクラを活性化された杏里の膣内は、新たに滲み出た愛液で洪水と化してしまっている。
膣の周囲の括約筋が激しく収縮し、ともすれば人差し指に吸いつきそうになる。
その力に逆らって左手の親指と人差し指で蜜穴を押し広げ、百足丸は鍼に変えた右手の人差し指の爪をそろりそろりと伸ばしていく。
「よし、命中だ」
光の中心に爪が当たったところで、慎重に突き刺した。
「あんっ!」
杏里が海老のように跳ね、ヤチカの手を振りほどく。
開きっ放しのスリットから、多量の熱い液が迸る。
「終わったぜ」
満足げにつぶやき、百足丸が膣から指を引き抜いたその瞬間だった。
地を震わすような唸り声とともに、丸太のような腕が百足丸の左の眉間を強打した。
「ぐわっ!」
目の中で星が砕け、激痛が走った。
たまらずマットの上に転げ落ち、そのままごろごろ転がった。
「大丈夫?」
ヤチカの声に、目を開ける。
数メートル先で、全身からイトミミズを生やした肉団子のような巨体が、小柄な杏里を抱きしめている。
杏里の華奢な裸身はふみの胸の肉に埋もれ、ふみはその身体をふたつ折りにせんばかりに太い腕で締め上げている。
「杏里…あたいの杏里…会いたかったよォ」
杏里をがくがくゆすぶりながら、化け物と化したふみが言う。
が、杏里は応えない。
壊れた人形のごとく、ふみにされるがままになっている。
ああ…ああ…ああ…ああ…。
性交の最中のように喘ぎ続ける杏里の身体はオイルを塗りたくったみたいに光沢を放ち、ぴくぴく痙攣している。
白目を剥き、半ば開いた口から舌をはみ出させているのは、性感帯に直結したチャクラを2つとも解放されてしまったせいだろう。
「くそ、馬鹿力め」
殴られた箇所に手のひらを触れ、百足丸は顔をしかめた。
「しかし、どうするんだよ? あの化け物から杏里を取り戻すのは、並大抵のことじゃないぞ」
Gスポットの対面あたりの壁が、かすかに燐光を発しているのが見えた。
百足丸は、他人のチャクラを感知することができる。
あのわずかな光がそれなのだ。
「まずいわ! 逃げて!」
杏里の脚を押し広げ、手で支えているヤチカが叫んだ。
その視線は、百足丸の背後に迫る何かに釘づけだ。
興奮した獣の鼻息みたいな音が近づいてくる。
蒸気機関車が突進してくるかのように耳障りな音だ。
「こうなったら、杏里ちゃんは後で回収するしかないわ。ここはいったん退却を」
「だめだ」
百足丸は首を横に振った。
「まだ手を離すな。すぐに済む」
言いながら、人差し指を光に向けて伸ばしていく。
濡れそぼった膣壁の中にかすかに息づいている三日月形の微光。
あれが第2のチャクラに違いない。
第1のチャクラを活性化された杏里の膣内は、新たに滲み出た愛液で洪水と化してしまっている。
膣の周囲の括約筋が激しく収縮し、ともすれば人差し指に吸いつきそうになる。
その力に逆らって左手の親指と人差し指で蜜穴を押し広げ、百足丸は鍼に変えた右手の人差し指の爪をそろりそろりと伸ばしていく。
「よし、命中だ」
光の中心に爪が当たったところで、慎重に突き刺した。
「あんっ!」
杏里が海老のように跳ね、ヤチカの手を振りほどく。
開きっ放しのスリットから、多量の熱い液が迸る。
「終わったぜ」
満足げにつぶやき、百足丸が膣から指を引き抜いたその瞬間だった。
地を震わすような唸り声とともに、丸太のような腕が百足丸の左の眉間を強打した。
「ぐわっ!」
目の中で星が砕け、激痛が走った。
たまらずマットの上に転げ落ち、そのままごろごろ転がった。
「大丈夫?」
ヤチカの声に、目を開ける。
数メートル先で、全身からイトミミズを生やした肉団子のような巨体が、小柄な杏里を抱きしめている。
杏里の華奢な裸身はふみの胸の肉に埋もれ、ふみはその身体をふたつ折りにせんばかりに太い腕で締め上げている。
「杏里…あたいの杏里…会いたかったよォ」
杏里をがくがくゆすぶりながら、化け物と化したふみが言う。
が、杏里は応えない。
壊れた人形のごとく、ふみにされるがままになっている。
ああ…ああ…ああ…ああ…。
性交の最中のように喘ぎ続ける杏里の身体はオイルを塗りたくったみたいに光沢を放ち、ぴくぴく痙攣している。
白目を剥き、半ば開いた口から舌をはみ出させているのは、性感帯に直結したチャクラを2つとも解放されてしまったせいだろう。
「くそ、馬鹿力め」
殴られた箇所に手のひらを触れ、百足丸は顔をしかめた。
「しかし、どうするんだよ? あの化け物から杏里を取り戻すのは、並大抵のことじゃないぞ」
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