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第9部 倒錯のイグニス

#291 西棟攻略⑩

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 杏里が誘いをかけるまでもなかった。

 下半身裸の少年たちが、目をぎらつかせ、獣のように襲いかかってきた。

 飛び出した杏里の豊満な右の乳房に、ひとりがむしゃぶりついた。

 もうひとりが左の乳房を頬張ると、背後に回った3人目の少年が、ペニスで膣を突き上げてきた。

「あんっ!」

 思わず開いた口の中に、4人目の肉棒が押し込まれる。

 アンモニアの刺激臭が、つんと鼻孔を突く。

 そのまま喉の奥まで突っ込まれ、杏里の中で、快感が爆発した。

 こんなふうに4人の男に同時にレイプされるのは、久しぶりの経験だった。

 痴漢とはまたひと味違うシチュエーションに、杏里は昂ぶった。

「うう…い、いい…」

 まさにオナニーの時思い描く、あのはしたない妄想通りの展開だ。

 杏里は白い喉をのけぞらせ、歓喜に身を震わせた。

「あ、あああ…」

 性腺と乳腺、更に唾液腺からエキスがにじみ出し、少年たちの口腔内に注ぎ込まれていく。

 乳房が張り、陰核が疼き、舌が軟体動物のように蠢いた。

 二種類の媚薬でより濃くなった杏里のエキスの効果は、目を見張るほどだった。

「ううっ」

「ぐっ」

「はうっ」

「あああっ」

 4人がほぼ同時に射精した。

 口の中と膣に、どろりとした生温かい精液が大量にぶちまけられる。

 糸が切れたマリオネットのように、床にくずおれる少年たち。

「あ、あんた、何したのよ?」

 唇の端から白濁した液を垂らして顔を上げた杏里を見つめ、美咲が上ずった声を上げた。

「別に何も」

 杏里は口の中にたまった精液をごくりと呑み込むと、無表情に少女を見返した。

「この子たちが自分で勝手に果てただけ。あなたも見てたでしょう?」

「誰か!」

 杏里の静かな迫力に押されたのか、美咲が騒ぎ出した。

「誰か早くこいつをなんとかして! ズボズボに突っ込んで、ひいひい泣かせてやるんだよ!」 




 






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