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第9部 倒錯のイグニス
#282 西棟攻略①
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「それでも下着?」
着替えた杏里をひと目見て、重人が眼を剥いた。
「そうだけど」
下着だけを身につけた姿で、くるりと一回転してみる。
「なかなかのもんでしょ? セクシーだと思わない?」
今度の杏里の下着は、水着タイプである。
水着といっても、ふつうのビキニやワンピースではない。
股間からV字型に伸びた2本の紐がかろうじて乳首を隠し、首の後ろで結ばれている。
当然乳房はむき出しで、後ろも完全なTバックだ。
だから、背中側から見ると何もつけていないように見えるのだ。
「まあ、君は何を着ても似合うからいいけれど、着替えるたびに過激さが増していく気がするね」
「でなきゃ浄化に時間がかかってしようがないもの」
下着の上からノースリーブのセーラー服型の胴着を着込み、きわどいマイクロミニを穿く。
「行くよ」
物欲しげに見つめる重人のペニスを取っ手代わりに握ると、先に立って歩き出す。
性露丸マグナムを飲み、亀頭と乳首にロイヤルゼラチンを塗った重人の性器はすっかり硬さを取り戻している。
杏里自身も、重人と同様に両方の乳首と陰核に媚薬軟膏を塗り、催淫剤の丸薬を服用したせいで、全身が火照って仕方がない。
歩くたびに紐状の下着が過敏になった勃起乳首の乳頭をこするので、危うく声を上げそうになるほどだ。
こみ上げる快感を味わいながら、短い階段をのぼって廊下のとば口に立つ。
左手が校庭に面した窓、右手が教室の入口の並ぶ壁になっている。
一番近いのは3年A組だ。
プレートでクラスを確かめると、杏里は重人を振り返った。
「中の様子は? 下見の時、ここに何があったか覚えてる?」
「うーん、確かあれ。アダルトグッズ」
記憶を探るように宙をにらみ、重人が言った。
「バイブとかローターのことを思い描いていた生徒が、何人かいた気がする」
「正攻法で来るってわけね」
杏里はうなずいた。
「お手並み拝見だわ」
覚悟を決め、引き戸を開けた。
そのとたん、視界に飛び込んできた意外な光景に、杏里は棒でも飲まされたように立ちすくんだ。
「な、なんだこれ?」
杏里の肩越しに中をのぞきこんだ重人が、あっけにとられたようにつぶやいた。
ふたりの目の前に広がるのは、白い布団の海だった。
まるで修学旅行の旅館じゃない。
そんな既視感に囚われ、杏里は思った。
違うのは、そこで演じられているのが枕投げではなく、生徒同士の乱交プレイであることだ。
何十人という全裸の生徒たちが、熱い喘ぎ声を漏らしながら、複雑に四肢を絡み合わせている。
男女のペアだけでなく、男同士、女同士でお互いの性器を弄り合っている組もいる。
これが、中学生?
さすがの杏里も、声が出なかった。
「あれのせいじゃない?」
重人が指差したのは、教卓に置かれたデスクトップ・パソコンである。
大きなモニター画面に映っているのは、さっきのセレモニーの動画らしい。
杏里が小百合のロメロ・スペシャルで仰向けに持ち上げられ、純たちの責めを受けている場面である。
「それにもうひとつ、この匂い」
杏里は鼻をひくつかせた。
教室中に強い麝香の香りが漂っている。
部屋のあちこちで、催淫剤入りのアロマが炊かれているのだ。
「ぼ、僕、なんだか頭がくらくらしてきたよ」
重人がよろめき、布団の上に膝をつく。
ペニスを握っているせいで、杏里もつられてひざまずく格好になった。
「ちょ、ちょっと」
布団の上で膝立ちになり、周囲を見回した杏里は、その時になって初めて気づいた。
壁にも天井にも、びっしりと写真が貼りつけられている。
「こ、これ、私の…?」
思わずうめいていた。
それらは皆、杏里のあられもない姿を写したものばかりだったのだ。
着替えた杏里をひと目見て、重人が眼を剥いた。
「そうだけど」
下着だけを身につけた姿で、くるりと一回転してみる。
「なかなかのもんでしょ? セクシーだと思わない?」
今度の杏里の下着は、水着タイプである。
水着といっても、ふつうのビキニやワンピースではない。
股間からV字型に伸びた2本の紐がかろうじて乳首を隠し、首の後ろで結ばれている。
当然乳房はむき出しで、後ろも完全なTバックだ。
だから、背中側から見ると何もつけていないように見えるのだ。
「まあ、君は何を着ても似合うからいいけれど、着替えるたびに過激さが増していく気がするね」
「でなきゃ浄化に時間がかかってしようがないもの」
下着の上からノースリーブのセーラー服型の胴着を着込み、きわどいマイクロミニを穿く。
「行くよ」
物欲しげに見つめる重人のペニスを取っ手代わりに握ると、先に立って歩き出す。
性露丸マグナムを飲み、亀頭と乳首にロイヤルゼラチンを塗った重人の性器はすっかり硬さを取り戻している。
杏里自身も、重人と同様に両方の乳首と陰核に媚薬軟膏を塗り、催淫剤の丸薬を服用したせいで、全身が火照って仕方がない。
歩くたびに紐状の下着が過敏になった勃起乳首の乳頭をこするので、危うく声を上げそうになるほどだ。
こみ上げる快感を味わいながら、短い階段をのぼって廊下のとば口に立つ。
左手が校庭に面した窓、右手が教室の入口の並ぶ壁になっている。
一番近いのは3年A組だ。
プレートでクラスを確かめると、杏里は重人を振り返った。
「中の様子は? 下見の時、ここに何があったか覚えてる?」
「うーん、確かあれ。アダルトグッズ」
記憶を探るように宙をにらみ、重人が言った。
「バイブとかローターのことを思い描いていた生徒が、何人かいた気がする」
「正攻法で来るってわけね」
杏里はうなずいた。
「お手並み拝見だわ」
覚悟を決め、引き戸を開けた。
そのとたん、視界に飛び込んできた意外な光景に、杏里は棒でも飲まされたように立ちすくんだ。
「な、なんだこれ?」
杏里の肩越しに中をのぞきこんだ重人が、あっけにとられたようにつぶやいた。
ふたりの目の前に広がるのは、白い布団の海だった。
まるで修学旅行の旅館じゃない。
そんな既視感に囚われ、杏里は思った。
違うのは、そこで演じられているのが枕投げではなく、生徒同士の乱交プレイであることだ。
何十人という全裸の生徒たちが、熱い喘ぎ声を漏らしながら、複雑に四肢を絡み合わせている。
男女のペアだけでなく、男同士、女同士でお互いの性器を弄り合っている組もいる。
これが、中学生?
さすがの杏里も、声が出なかった。
「あれのせいじゃない?」
重人が指差したのは、教卓に置かれたデスクトップ・パソコンである。
大きなモニター画面に映っているのは、さっきのセレモニーの動画らしい。
杏里が小百合のロメロ・スペシャルで仰向けに持ち上げられ、純たちの責めを受けている場面である。
「それにもうひとつ、この匂い」
杏里は鼻をひくつかせた。
教室中に強い麝香の香りが漂っている。
部屋のあちこちで、催淫剤入りのアロマが炊かれているのだ。
「ぼ、僕、なんだか頭がくらくらしてきたよ」
重人がよろめき、布団の上に膝をつく。
ペニスを握っているせいで、杏里もつられてひざまずく格好になった。
「ちょ、ちょっと」
布団の上で膝立ちになり、周囲を見回した杏里は、その時になって初めて気づいた。
壁にも天井にも、びっしりと写真が貼りつけられている。
「こ、これ、私の…?」
思わずうめいていた。
それらは皆、杏里のあられもない姿を写したものばかりだったのだ。
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