激甚のタナトス ~世界でおまえが生きる意味について~【激闘編】

戸影絵麻

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第9部 倒錯のイグニス

#235 嵐の予感⑫

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「またそんな無茶苦茶なことを」
 重人が悲鳴混じりに抗議した。
「そんな、無理だよ。だって僕、今さっき、君に射精させられたばかりじゃないか」
「見くびらないで」
 ズボンの非常口から萎えたペニスを引きずり出しながら、杏里は重人の童顔をにらんだ。
「私を誰だと思ってるの? あんたなんか、その気になれば、何度でもイカセてあげられるんだから」
 そこに、不良たちのからかいの声が飛んできた。
「なにそんなとこでいちゃついてんだ? ガキはほっといて、早く降りて来いよ! それともこっちから行ってやろうか?」
 足音が近づいてくる。
 踵を踏み潰したスニーカーの立てるぺたぺたという音だ。
「さ、早くボタンを外してシャツの前を開けるの」
「しようがないなあ」
 重人の裸の胸があらわになると、杏里は空いたほうの手を、その乳首に滑らせた。
 手のひらの腹で2、3度乳頭を転がすと、指で挟んでねじってやった。
「ううん…」
 重人が悩ましげにうめき、杏里の手の中でペニスが少し硬くなる。
「ほら、もう感じてるじゃない」
 舌先を尖らせ、ゆっくりと伸ばしていく。
「な、なにそれ?」
 蛭のように伸び出した杏里の舌を見て、重人が目を丸くした。
 それにはかまわず舌先で2つの乳頭を順に舐めると、すぐに唾液の効果が現れて、重人のペニスが元気よくぴんと反り返った。
 親指の腹で先端を撫でると、粘液がにじみ出ているのがわかった。
 それを確かめて、握った手を下げ、包皮をめくってやる。
 タートルネックのセーターを着る時のように、包皮の下から湯気の立つ赤黒い亀頭が顔を出す。
 その頂点、小さな切れ目の入った尿道口めがけて、舌を伸ばした。
 唾を十分に溜め、透明な体液のにじむスリットに落とし込んでやった。
「ふう」
 重人が鼻から太い息を吐いた。
「さ、やって。快感の生中継を始めるの」
 ささやくように命じると、杏里はおもむろに重人の股間に顔をうずめ、開いた唇をその屹立する肉棒にかぶせていった。



 
 
 

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