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第9部 倒錯のイグニス
#215 進化する淫獣①
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それは、目を凝らして見ないと見過ごしてしまいそうなほど、微細な変化だった。
鏡に向かって伸ばした舌の先に、小さな穴が開いているのだ。
穴というより、環形動物の口に似ている。
舌全体がストローのように中が空洞になっているのか、穴の奥は暗くてずいぶん深いようだ。
私…どうなっちゃったんだろう?
おそるおそる人差指の先で触れてみると、穴の周囲の肉が湿った音を立てて指先に吸いついてきた。
くっ。
しびれるような疼きに、杏里は湯船の中でぴくりと身体を震わせた。
吸われた指先が感じたのか、指を突っ込まれた舌のほうが感じたのか、よくわからなかった。
熱を持ち始めたこめかみがじんじんする。
髪の間から汗が一筋伝い落ち、杏里のまろやかな頬を伝った。
先端を己の舌に吸わせたまま、杏里はそっと口から人差指を抜いた。
舌が、ゴムのように伸びて、指の後をついて出てくる。
驚いて振り払おうとしたが、離れない。
紐状に変形して、どこまでも伸びてくるのだ。
なに、これ?
どうなってるの?
ようやく振りほどくことに成功した。
が、舌は杏里の口から伸び出したまま、宙に静止し、こちらを向いて鎌首をもたげている。
こ、これが、私の、舌…?
憑りつかれたように見入っていると、ふいにその舌が動いた。
頭からお湯の中に飛び込むと、ウミヘビのようにくねりながら、だしぬけに杏里の胸に絡みついてきたのだ。
!!
乳房を搾り上げられ、思わずのけぞる杏里。
いつの間にか舌は途中から3本に分岐し、そのうちの2本が杏里の乳房を緊縛し、ぴたりと乳首に吸いついている。
残りの1本は杏里の平らな腹に沿って下方に潜り込むと、愉楽にゆるみ始めた陰唇をこじ開け、蜜壺の中に食い込んでいく。
とてつもない快感が、杏里の全身を貫いた。
リョウを行動不能に陥らせた杏里の舌が、今度は杏里自身を襲い始めたのだ。
今や舌は独立した生き物と化してしまったようだった。
杏里の意志に関係なく、執拗に乳首と膣を責め立ててきた。
何重にも締め上げられた乳房が、熱い。
その頂で早くも勃起した乳首を、分岐した舌が吸い上げる。
蜜壺の中はもう1本の舌に攪拌され、とめどなく淫汁を分泌し始めている。
もしかして、私の舌に、美里先生の”念”みたいなものが乗り移ってる?
それは、あまりにおぞましい想像だった。
だとしたら、なんとかして、コントロールをこの手に取り戻さなくては…。
とろけるような快感に、全身から力が抜けていく。
杏里は口を半開きにして、その隙間から伸び出した長い自分の舌に身体中を絡めとられている。
やわらかく白い肌を絞めつけて、肉色の舌がずるずると動いている。
やがて、股間に入り込んだ舌が、リングのはまった杏里の陰核を探り当てた。
「ああああああっ!」
肥大しきったその赤剥けの部位に吸いつかれた瞬間、杏里は湯船の中で棒のように硬直した。
鏡に向かって伸ばした舌の先に、小さな穴が開いているのだ。
穴というより、環形動物の口に似ている。
舌全体がストローのように中が空洞になっているのか、穴の奥は暗くてずいぶん深いようだ。
私…どうなっちゃったんだろう?
おそるおそる人差指の先で触れてみると、穴の周囲の肉が湿った音を立てて指先に吸いついてきた。
くっ。
しびれるような疼きに、杏里は湯船の中でぴくりと身体を震わせた。
吸われた指先が感じたのか、指を突っ込まれた舌のほうが感じたのか、よくわからなかった。
熱を持ち始めたこめかみがじんじんする。
髪の間から汗が一筋伝い落ち、杏里のまろやかな頬を伝った。
先端を己の舌に吸わせたまま、杏里はそっと口から人差指を抜いた。
舌が、ゴムのように伸びて、指の後をついて出てくる。
驚いて振り払おうとしたが、離れない。
紐状に変形して、どこまでも伸びてくるのだ。
なに、これ?
どうなってるの?
ようやく振りほどくことに成功した。
が、舌は杏里の口から伸び出したまま、宙に静止し、こちらを向いて鎌首をもたげている。
こ、これが、私の、舌…?
憑りつかれたように見入っていると、ふいにその舌が動いた。
頭からお湯の中に飛び込むと、ウミヘビのようにくねりながら、だしぬけに杏里の胸に絡みついてきたのだ。
!!
乳房を搾り上げられ、思わずのけぞる杏里。
いつの間にか舌は途中から3本に分岐し、そのうちの2本が杏里の乳房を緊縛し、ぴたりと乳首に吸いついている。
残りの1本は杏里の平らな腹に沿って下方に潜り込むと、愉楽にゆるみ始めた陰唇をこじ開け、蜜壺の中に食い込んでいく。
とてつもない快感が、杏里の全身を貫いた。
リョウを行動不能に陥らせた杏里の舌が、今度は杏里自身を襲い始めたのだ。
今や舌は独立した生き物と化してしまったようだった。
杏里の意志に関係なく、執拗に乳首と膣を責め立ててきた。
何重にも締め上げられた乳房が、熱い。
その頂で早くも勃起した乳首を、分岐した舌が吸い上げる。
蜜壺の中はもう1本の舌に攪拌され、とめどなく淫汁を分泌し始めている。
もしかして、私の舌に、美里先生の”念”みたいなものが乗り移ってる?
それは、あまりにおぞましい想像だった。
だとしたら、なんとかして、コントロールをこの手に取り戻さなくては…。
とろけるような快感に、全身から力が抜けていく。
杏里は口を半開きにして、その隙間から伸び出した長い自分の舌に身体中を絡めとられている。
やわらかく白い肌を絞めつけて、肉色の舌がずるずると動いている。
やがて、股間に入り込んだ舌が、リングのはまった杏里の陰核を探り当てた。
「ああああああっ!」
肥大しきったその赤剥けの部位に吸いつかれた瞬間、杏里は湯船の中で棒のように硬直した。
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