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第9部 倒錯のイグニス
#198 美里の影②
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触手の愛撫は執拗だ。
人間では不可能なほどの根気のよさで、じわじわと性感帯を攻めてくる。
膣口にもぐりこんだ触手は、Gスポットはもちろんのこと、膣の内壁を隅々まで撫でまわし、今や子宮の入り口に頭を突っ込もうとしている。
豊満な胸を亀甲縛りにしてふたつの乳房を絞り出したもう1本の触手のほうは、更に長さを増し、杏里の唇を割って口腔内に入り込んでいる。
その触手が喉に到達して食道を下降し始めても、杏里はいささかも苦痛を感じなかった。
子宮内をひと巡りした触手がゆっくりと後退し始め、やがて粘っこい音とともに膣から抜けた。
そうして今度は微妙に角度を変えると、狙いを定めるように鎌首を立て直し、杏里のアヌスにその先端を突っ込んだ。
アナルプレイの経験の浅い杏里は、異質な衝撃につかの間金縛りに遭ったかのように硬直した。
が、やはり痛くはなかった。
食道を這う触手の感触と、アヌスから直腸、そして大腸へと進む触手の感触に、杏里は忘我の境地に陥った。
これこそ、今まで感じたことのない、異次元の快楽といってよかった。
やがて、互いに逆方向から進んだ2本の触手は杏里の小腸の出口あたりで出会い、継ぎ目のないひとつの環になった。
杏里の体内でウロボロスの円環が完成したのである。
それぞれの触手が吸収した杏里の唾液と愛液が、その円環の中をめぐり始める。
その過程で媚薬成分と蘇生細胞がますます濃度を増していき、濃密なスープ状のエキスへと変わっていく。
高速で循環する奔流に耐えかね、最後にその円環が弾けて消滅すると、杏里の体内に一気にエキスが広がった。
めくるめく快感に翻弄され、床に投げ出される杏里。
手足を縛っていた触手も消えていた。
だが、今のが夢でなかったことは、この尋常ならぬ身体の高ぶりからも明らかだ。
全身が、溶鉱炉のように熱い。
毛穴という毛穴から、エキスが噴き出て肌を濡らしていく。
膣からしたたるエキスで杏里の内腿はぐっしょり濡れてしまっている。
たまらなかった。
がまんできない。
こんなに飢えた気分は久しぶりだ。
弾かれたように跳ね起きる。
狂ったようにベッドの柱に股間をすりつけ、腰を振りながら乳首に爪を立てた。
正面に開いた三面鏡が、獣と化した美少女の痴態をあますところなく映し出している。
床に転げ落ちると、鏡に映る己の顔を舐め回した。
鏡の中の自分の唇に生の唇を重ね、狂おしげに押しつけた。
もちろん、その間も、両手は乳首と陰核への愛撫を忘れない。
満ち溢れるエネルギーに、杏里は咆哮した。
ふすまが震えるほどの咆哮に、
「な、なんだ? 杏里、どうした?」
ふすまの向こうから、あわてふためく小田切の声が聞こえてきた。
人間では不可能なほどの根気のよさで、じわじわと性感帯を攻めてくる。
膣口にもぐりこんだ触手は、Gスポットはもちろんのこと、膣の内壁を隅々まで撫でまわし、今や子宮の入り口に頭を突っ込もうとしている。
豊満な胸を亀甲縛りにしてふたつの乳房を絞り出したもう1本の触手のほうは、更に長さを増し、杏里の唇を割って口腔内に入り込んでいる。
その触手が喉に到達して食道を下降し始めても、杏里はいささかも苦痛を感じなかった。
子宮内をひと巡りした触手がゆっくりと後退し始め、やがて粘っこい音とともに膣から抜けた。
そうして今度は微妙に角度を変えると、狙いを定めるように鎌首を立て直し、杏里のアヌスにその先端を突っ込んだ。
アナルプレイの経験の浅い杏里は、異質な衝撃につかの間金縛りに遭ったかのように硬直した。
が、やはり痛くはなかった。
食道を這う触手の感触と、アヌスから直腸、そして大腸へと進む触手の感触に、杏里は忘我の境地に陥った。
これこそ、今まで感じたことのない、異次元の快楽といってよかった。
やがて、互いに逆方向から進んだ2本の触手は杏里の小腸の出口あたりで出会い、継ぎ目のないひとつの環になった。
杏里の体内でウロボロスの円環が完成したのである。
それぞれの触手が吸収した杏里の唾液と愛液が、その円環の中をめぐり始める。
その過程で媚薬成分と蘇生細胞がますます濃度を増していき、濃密なスープ状のエキスへと変わっていく。
高速で循環する奔流に耐えかね、最後にその円環が弾けて消滅すると、杏里の体内に一気にエキスが広がった。
めくるめく快感に翻弄され、床に投げ出される杏里。
手足を縛っていた触手も消えていた。
だが、今のが夢でなかったことは、この尋常ならぬ身体の高ぶりからも明らかだ。
全身が、溶鉱炉のように熱い。
毛穴という毛穴から、エキスが噴き出て肌を濡らしていく。
膣からしたたるエキスで杏里の内腿はぐっしょり濡れてしまっている。
たまらなかった。
がまんできない。
こんなに飢えた気分は久しぶりだ。
弾かれたように跳ね起きる。
狂ったようにベッドの柱に股間をすりつけ、腰を振りながら乳首に爪を立てた。
正面に開いた三面鏡が、獣と化した美少女の痴態をあますところなく映し出している。
床に転げ落ちると、鏡に映る己の顔を舐め回した。
鏡の中の自分の唇に生の唇を重ね、狂おしげに押しつけた。
もちろん、その間も、両手は乳首と陰核への愛撫を忘れない。
満ち溢れるエネルギーに、杏里は咆哮した。
ふすまが震えるほどの咆哮に、
「な、なんだ? 杏里、どうした?」
ふすまの向こうから、あわてふためく小田切の声が聞こえてきた。
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