激甚のタナトス ~世界でおまえが生きる意味について~【激闘編】

戸影絵麻

文字の大きさ
上 下
176 / 463
第9部 倒錯のイグニス

#176 イベント準備③

しおりを挟む
 アキラと呼ばれた男は、後頭部の尖った、どこかロボットか未来人を連想させる外見をしていた。
 肌が異様に青白く、切れ長の眼は無表情でまるで蛇のようだ。
 視聴覚室の後ろ半分は普段は空きスペースになっているのだが、今はそこに背の低い簡易ベッドが置かれている。
 天井から下がった大型のモニター画面には、頭上から捉えた杏里の姿が映っている。
「では、撮影に入ります」
 前回の撮影でプロデューサーを務めていた男が、声を張り上げた。
 それを合図にアキラが手を伸ばし、杏里を引き寄せた。
 背後から抱きしめると、ブラウスの上から胸を揉みながら、杏里に横を向かせ、唇を奪ってきた。
 最初は小鳥が餌をついばむように、唇をつつくだけだった。
 が、杏里の防御が緩むのを見て取ると、次第に大胆になってきた。
 唇を吸われ、厚い舌で口をこじ開けられた。
 侵入してきた舌が、杏里の舌を絡め取る。
 外に引き出されたところを、根元から強く吸われて、杏里はびくんと震えた。
 その間にもアキラの指は休みなく動き、杏里のブラウスのボタンをはずしている。
 さすがにその道のプロだけあって、アキラの所作には、まったくといっていいほど無駄がなかった。
 唇へのディープ・キスから、首筋への接吻。
 更にそれが耳の中にまで及ぶにつれ、杏里の恍惚感は否応なしに増してくる。
 ふと我に返ると、いつの間にかブラウスははぎ取られ、杏里の上半身はブラジャーだけになっていた。
 そのブラのなかにアキラが手を突っ込み、今度はじかに乳房を揉みしだき始めた。
 勃起してきた乳首を指のつけ根に挟まれ、きつく圧迫されて杏里は喘いだ。
 もう一方の手が尻に回され、スカートを腰の上までたくし上げている。
 尻の肉を揉まれた。 
 適度な乱暴さが、心地よい。
「手を貸して」
 杏里の身体に半ば覆いかぶさるように密着しながら、アキラがささやいた。
 そのまま杏里の右手を己の股間に導くと、ブリーフを突き上げる猛々しい膨らみを握らせた。
「ほら、君のせいで、僕はもうこんなになっている」
 大きい…。
 手のひらにあまる太い一物の感触に、杏里は息を呑んだ。
 人間の男性器で、ここまでの大物は初めてだ。
 好奇心に駆られ、男のブリーフを片手で押し下げた。
 ぶるんと首を振って飛び出してきたのは、見事なまでに反り返った理想的なフォルムのペニスである。
 亀頭が大きく、カリが張り、竿の部分が驚くほど長い。
 竿を逆手に握り、上下に動かすと、腕の内側に粘液が付着した。
 男の尿道から前駆液が分泌され始めた証拠である。
 そのまま、腕の内側の柔らかい部分で亀頭の裏側をこするように、ピストン運動を繰り返す。
「うまいね」
 男がうめいた。
「驚いたな。君、本当に中学生なのか?」
 それには答えず、男の足元にひざまずくと、杏里は片手で竿を握り直し、片手で陰嚢を持ち上げた。
 赤黒く充血した亀頭に、ゆっくりと唇を近づけていく。
 驚くのはまだ早い、と思う。
 タナトスとしての本領発揮は、まだこれからなのだ。
 いとしくてたまらないとでもいうように、顔を横にして亀頭の横をねぶった。
 最初は唇で、次に舌で、亀頭全体を丹念に舐め回す。
 海綿体の硬さが更に増したことを確かめると、顔の正面に亀頭を向け、中ほどまですっぽりとくわえ込む。
 睾丸を左手で揉みながら、おもむろに頬をすぼめて大胆なフェラを開始した。
「う…い、いい…」
 腰を突き出し、男がうめいた。
 かまわずピストン運動を加速させてやる。
「ああっ」
 我慢の限界が来たとでもいうように、男が杏里の頭に手を添えて、杏里の顔面をぐいと股間に押しつけた。
 太く長いペニスを喉に届くまでくわえ込み、杏里の頬が不自然な形にふくらんだ。
 が、男は放出しなかった。
 ギリギリの瞬間で杏里の口からペニスを引きずり出すと、手を取って杏里を立ち上がらせた。
「すばらしい。君はすばらしいよ」
 うわ言のようにつぶやき、唇を求めてきた。
 貪るように杏里の口を吸うと、今度はベッドに向かって背中を押した。
 ベッドサイドに両手を突き、尻を掲げる杏里。
 男がスカートをめくった。
 パンティの上から、むき出しになった尻を撫で回す。
「透けてるじゃないか…なんていやらしい子だ」
 男がひとりごちた。
 まるで舌なめずりするような声だった。

 
 







しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)

チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。 主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。 ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。 しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。 その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。 「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」 これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

処理中です...