171 / 463
第9部 倒錯のイグニス
#171 偵察⑬
しおりを挟む
熟練した人差し指が陰核の裏を撫で上げた。
杏里の陰核にはまだリングがはまったままである。
リングに搾り上げられて肥大した、男性でいえば亀頭の裏側に当たる部位を、ヤチカの指の腹がナメクジが這うようなスピードで撫でていく。
腰を引いて逃げる暇もなく、翻った指先が唇を割り、蠢動する穴から内部へと滑り込む。
括約筋が収縮してその侵入を止めようとするが、肉襞をまといつかせたまま、かまわず指が内部をかき回す。
第二関節で折れ曲がった指の先端が、Gスポットのざらざらの壁を強く圧迫すると、たまらず杏里は脱力した。
下着の隙間から淫汁を垂れ流してくず折れる杏里の上に、裸のラブドールたちが次々にのしかかる。
ヤチカそっくりの人形たちの手や足が、複雑怪奇に杏里の四肢に絡みつく。
身動きが取れなくなった杏里の身体を、人形たちの間から伸びた2本の手が、好き勝手に弄ぶ。
タンクトップをたくしあげられ、スカートのファスナーを下ろされて、杏里は半ば裸になりかかっている。
人形たちの間から突き出た足を、長い舌がつけ根から膝の裏側に向かって、ぞろりと舐め上げた。
思わぬところで性感帯を刺激されたせいで、性露丸マグナムの残滓が活性化し始めたようだった。
前歯で乳首を甘噛みされ、Gスポットと陰核を同時攻撃され、杏里はがくんがくんと身体を波打たせた。
相手が見えないだけに、その効果は予想をはるかに超えていた。
「あんあんあんつ!」
こらえきれずに、最初の絶頂を迎えた時である。
バアン!
いきなり引き戸が跳ね飛んで、外の光が部屋の内部を照らし出した。
逆光を背に、戸口に立っているルナの姿が見えてきた。
「杏里!」
鋭い叫びと同時に、杏里に覆いかぶさっていた人形たちが吹き飛んだ。
ルナは、アクアマリンの瞳を限界まで見開いている。
その瞳孔の中心に危険な輝きが宿っているのを目に止めて、かすれた声で杏里は叫び返した。
「ルナ、やめて。それ以上、力を使わないで」
「いったい、何なんだ? この部屋は」
人形たちを足蹴にして道をつくると、ルナが中に入ってきた。
伸ばした杏里の右腕をつかむと、一挙動で引き起こす。
乳房とショーツも露わな姿のまま、杏里はルナにしなだれかかった。
改めてなかを見回すと、いつのまにか、ヤチカの気配は消えていた。
どこかに秘密の抜け道でもあって、そこを通って脱出したのだろうか。
部屋の中にはヤチカを模したラブドールたちが、壊れたマネキン人形のように乱雑に積み重なっているだけだ。
「ここは、ヤチカさんの部屋…」
ルナの胸にしがみついて、荒い息を吐きながら、杏里は言った。
「ヤチカって、残虐少女絵画集の、あの画家のことだろう? おまえをモデルにした、あのとんでもない画集の」
ルナはヤチカのアトリエで、原画を何枚か見ているのだ。
その中身に、嫉妬すら覚えているに違いない。
「だからって、どうしておまえがそんなふうになるんだよ?」
興奮で潤んだ杏里の眼をにらみつけて、怒ったような口調で責めてきた。
「だってヤチカさんは、私に初めて悦びを教えてくれた人だから…。ただれた性の歓びを…」
ルナの顔色が変わった。
「それ以上、言うな」
杏里のほてった躰を突き放し、吐き捨てるようにつぶやいた。
「それ以上聞いたら、わたしはおまえを許せなくなる…」
杏里の陰核にはまだリングがはまったままである。
リングに搾り上げられて肥大した、男性でいえば亀頭の裏側に当たる部位を、ヤチカの指の腹がナメクジが這うようなスピードで撫でていく。
腰を引いて逃げる暇もなく、翻った指先が唇を割り、蠢動する穴から内部へと滑り込む。
括約筋が収縮してその侵入を止めようとするが、肉襞をまといつかせたまま、かまわず指が内部をかき回す。
第二関節で折れ曲がった指の先端が、Gスポットのざらざらの壁を強く圧迫すると、たまらず杏里は脱力した。
下着の隙間から淫汁を垂れ流してくず折れる杏里の上に、裸のラブドールたちが次々にのしかかる。
ヤチカそっくりの人形たちの手や足が、複雑怪奇に杏里の四肢に絡みつく。
身動きが取れなくなった杏里の身体を、人形たちの間から伸びた2本の手が、好き勝手に弄ぶ。
タンクトップをたくしあげられ、スカートのファスナーを下ろされて、杏里は半ば裸になりかかっている。
人形たちの間から突き出た足を、長い舌がつけ根から膝の裏側に向かって、ぞろりと舐め上げた。
思わぬところで性感帯を刺激されたせいで、性露丸マグナムの残滓が活性化し始めたようだった。
前歯で乳首を甘噛みされ、Gスポットと陰核を同時攻撃され、杏里はがくんがくんと身体を波打たせた。
相手が見えないだけに、その効果は予想をはるかに超えていた。
「あんあんあんつ!」
こらえきれずに、最初の絶頂を迎えた時である。
バアン!
いきなり引き戸が跳ね飛んで、外の光が部屋の内部を照らし出した。
逆光を背に、戸口に立っているルナの姿が見えてきた。
「杏里!」
鋭い叫びと同時に、杏里に覆いかぶさっていた人形たちが吹き飛んだ。
ルナは、アクアマリンの瞳を限界まで見開いている。
その瞳孔の中心に危険な輝きが宿っているのを目に止めて、かすれた声で杏里は叫び返した。
「ルナ、やめて。それ以上、力を使わないで」
「いったい、何なんだ? この部屋は」
人形たちを足蹴にして道をつくると、ルナが中に入ってきた。
伸ばした杏里の右腕をつかむと、一挙動で引き起こす。
乳房とショーツも露わな姿のまま、杏里はルナにしなだれかかった。
改めてなかを見回すと、いつのまにか、ヤチカの気配は消えていた。
どこかに秘密の抜け道でもあって、そこを通って脱出したのだろうか。
部屋の中にはヤチカを模したラブドールたちが、壊れたマネキン人形のように乱雑に積み重なっているだけだ。
「ここは、ヤチカさんの部屋…」
ルナの胸にしがみついて、荒い息を吐きながら、杏里は言った。
「ヤチカって、残虐少女絵画集の、あの画家のことだろう? おまえをモデルにした、あのとんでもない画集の」
ルナはヤチカのアトリエで、原画を何枚か見ているのだ。
その中身に、嫉妬すら覚えているに違いない。
「だからって、どうしておまえがそんなふうになるんだよ?」
興奮で潤んだ杏里の眼をにらみつけて、怒ったような口調で責めてきた。
「だってヤチカさんは、私に初めて悦びを教えてくれた人だから…。ただれた性の歓びを…」
ルナの顔色が変わった。
「それ以上、言うな」
杏里のほてった躰を突き放し、吐き捨てるようにつぶやいた。
「それ以上聞いたら、わたしはおまえを許せなくなる…」
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。


百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる