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第9部 倒錯のイグニス
#141 女王雌豚化計画③
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器具で固定された零の肛門は、さながらピンクの洞窟だった。
肛門鏡はその名の通り、ブリッジが開くとその間に拡大鏡が起き上がるように設計されている。
今、百足丸は、その拡大鏡を通して、零の直腸の内側をじっと観察している。
1層目の括約筋は催淫効果のあるローションのおかげで麻痺しているが、その奥にある2層目の括約筋はまだ抵抗を試みていて、時折器具を強く締めつけてくるようだ。
内側の筋肉は不随意筋であるため、これはある程度予測できたことである。
が、想定外だったのは、その締めつける力の強さだった。
筋肉が収縮するたびに、肛門鏡のブリッジが不気味な軋みを発し、あまり時間が残されていないことを訴えてくる。
零の全身の筋肉が並外れて強靭であることを、百足丸は今更のように思い知らされる気分だった。
肛門の奥、直腸の隧道は、先へ行くほど暗くなっている。
精神を集中し、痛みを感じるほど強く目を凝らしているうちに、下側の腸壁の一部が微光を発しているのに気づいた。
あった。
百足丸は唾を飲み込んだ。
膣内に位置する第2のチャクラが、透けて見えているのだ。
慎重に慎重を重ねて、右手の人差し指を伸ばしていく。
鍼の先端が光の輪の中心に届いたところで、ぐっと力を入れた。
シャープペンの芯より細い爪の先が、豆腐に針を突き刺すほどの手応えもなく、するすると肉の壁の中に消えていく。
「あああっ!」
その瞬間、零が叫び、背中を大きくしならせた。
長い髪が乱れ、扇の形に真っ白な肌を覆う。
鍼が裏側からチャクラを捉えたのが、指先に伝わってきたかすかな振動でわかった。
腸壁の奥では、チャクラの光が強くなり、回転が速くなってきたようだ。
やったぞ。
歓喜でともすれば震え出しそうになる己を懸命に抑え、百足丸はそろそろと指を引き抜いた。
指を引き抜くと同時に、パチンと音がして、肛門鏡が吹っ飛んだ。
零の括約筋が金属のブリッジをへし折ったのだ。
「うううう、ああああ」
第1のチャクラだけでなく、第2のチャクラまでをも活性化され、さすがの零も快感に目覚めたらしい。
そのしなやかな裸身が、百足丸の目の前で蛇のように波打っている。
顔をのけぞらせた零は、天井を見上げ、半ば開いた唇の端から透明な涎を垂らしている。
チャンスだった。
百足丸は、大きく開いた零の内股に左手を差し込んだ。
すばやく恥丘をひと撫ですると、零が異常なほど濡れているのがわかった。
襞と襞の間から、とめどなく愛液が湧き出ているのだ。
開け。
零の大陰唇の狭間を指の腹で何度もさすりながら、百足丸は心の中で強く念じた。
ズボンの前は、もう限界まで突っ張ってしまっている。
今すぐにでもぶち込みたくて、たまらない。
左手で零の秘所を愛撫しながら、爪を収めた右手でズボンのファスナーを下ろしにかかった。
どちらかといえば女に淡泊な百足丸が、ここまで興奮するのは珍しいことだった。
もどかしげにペニスを引き抜いた。
かなりの長さの肉棒が自由を得て弾き出され、腹につかんばかりに反り返る。
が、そこまでだった。
百足丸の眉が曇った。
ダメだ。
開かない。
こんなにも濡れているのに、どうしてだ…?
零の”唇”は、頑ななまでに固く閉じ、指1本の侵入すら許さない。
「どうだ、うまくいったか?」
井沢が訊いてきた。
「ああ。チャクラは回した。けど、あれが開かない」
訴えかけるように、百足丸は言った。
「こんなことってあるか? 性感の源、第1チャクラも第2チャクラも両方活性化したんだぞ」
「そんなことだろうと思ったさ」
井沢が薄く笑った。
「女王様は特別なんだよ。なんせ、極めつけの残虐行為淫乱症であらせられる」
「残虐行為、淫乱症…?」
百足丸はぽかんと口を開けた。
つまり、性感帯に与えられる刺激だけでは、完全にはエクスタシーを感じないということか。
「演出が必要なんだよ」
井沢が柱のスイッチに手を伸ばす。
と、音もなく正面の緞帳が上がり始めた。
舞台が見えてきた。
全裸の女が後ろ手に縛られ、肌の黒い、たくましい男に羽交い絞めにされている。
ショートカットの、スレンダーな肢体の女である。
口にはゴムボールを噛まされ、小ぶりな乳房をひねり出すように胸にも十字にロープが巻かれている。
上手から、全裸の身体に異様なほど太くて長いペニスを屹立させた、もうひとりの黒人の男が現れた。
「零よ、よく見ておくがいい」
犬のように四つん這いになり、舞台を凝視している零に向かって、井沢が言った。
「この女、知っているだろう? 同族なのに、かつてあなたを裏切ったあの七尾ヤチカだ。そのヤチカに、あなたに代わって、これから少しばかりお仕置きをしようと思うのだが、さて、いかがなものかな」
肛門鏡はその名の通り、ブリッジが開くとその間に拡大鏡が起き上がるように設計されている。
今、百足丸は、その拡大鏡を通して、零の直腸の内側をじっと観察している。
1層目の括約筋は催淫効果のあるローションのおかげで麻痺しているが、その奥にある2層目の括約筋はまだ抵抗を試みていて、時折器具を強く締めつけてくるようだ。
内側の筋肉は不随意筋であるため、これはある程度予測できたことである。
が、想定外だったのは、その締めつける力の強さだった。
筋肉が収縮するたびに、肛門鏡のブリッジが不気味な軋みを発し、あまり時間が残されていないことを訴えてくる。
零の全身の筋肉が並外れて強靭であることを、百足丸は今更のように思い知らされる気分だった。
肛門の奥、直腸の隧道は、先へ行くほど暗くなっている。
精神を集中し、痛みを感じるほど強く目を凝らしているうちに、下側の腸壁の一部が微光を発しているのに気づいた。
あった。
百足丸は唾を飲み込んだ。
膣内に位置する第2のチャクラが、透けて見えているのだ。
慎重に慎重を重ねて、右手の人差し指を伸ばしていく。
鍼の先端が光の輪の中心に届いたところで、ぐっと力を入れた。
シャープペンの芯より細い爪の先が、豆腐に針を突き刺すほどの手応えもなく、するすると肉の壁の中に消えていく。
「あああっ!」
その瞬間、零が叫び、背中を大きくしならせた。
長い髪が乱れ、扇の形に真っ白な肌を覆う。
鍼が裏側からチャクラを捉えたのが、指先に伝わってきたかすかな振動でわかった。
腸壁の奥では、チャクラの光が強くなり、回転が速くなってきたようだ。
やったぞ。
歓喜でともすれば震え出しそうになる己を懸命に抑え、百足丸はそろそろと指を引き抜いた。
指を引き抜くと同時に、パチンと音がして、肛門鏡が吹っ飛んだ。
零の括約筋が金属のブリッジをへし折ったのだ。
「うううう、ああああ」
第1のチャクラだけでなく、第2のチャクラまでをも活性化され、さすがの零も快感に目覚めたらしい。
そのしなやかな裸身が、百足丸の目の前で蛇のように波打っている。
顔をのけぞらせた零は、天井を見上げ、半ば開いた唇の端から透明な涎を垂らしている。
チャンスだった。
百足丸は、大きく開いた零の内股に左手を差し込んだ。
すばやく恥丘をひと撫ですると、零が異常なほど濡れているのがわかった。
襞と襞の間から、とめどなく愛液が湧き出ているのだ。
開け。
零の大陰唇の狭間を指の腹で何度もさすりながら、百足丸は心の中で強く念じた。
ズボンの前は、もう限界まで突っ張ってしまっている。
今すぐにでもぶち込みたくて、たまらない。
左手で零の秘所を愛撫しながら、爪を収めた右手でズボンのファスナーを下ろしにかかった。
どちらかといえば女に淡泊な百足丸が、ここまで興奮するのは珍しいことだった。
もどかしげにペニスを引き抜いた。
かなりの長さの肉棒が自由を得て弾き出され、腹につかんばかりに反り返る。
が、そこまでだった。
百足丸の眉が曇った。
ダメだ。
開かない。
こんなにも濡れているのに、どうしてだ…?
零の”唇”は、頑ななまでに固く閉じ、指1本の侵入すら許さない。
「どうだ、うまくいったか?」
井沢が訊いてきた。
「ああ。チャクラは回した。けど、あれが開かない」
訴えかけるように、百足丸は言った。
「こんなことってあるか? 性感の源、第1チャクラも第2チャクラも両方活性化したんだぞ」
「そんなことだろうと思ったさ」
井沢が薄く笑った。
「女王様は特別なんだよ。なんせ、極めつけの残虐行為淫乱症であらせられる」
「残虐行為、淫乱症…?」
百足丸はぽかんと口を開けた。
つまり、性感帯に与えられる刺激だけでは、完全にはエクスタシーを感じないということか。
「演出が必要なんだよ」
井沢が柱のスイッチに手を伸ばす。
と、音もなく正面の緞帳が上がり始めた。
舞台が見えてきた。
全裸の女が後ろ手に縛られ、肌の黒い、たくましい男に羽交い絞めにされている。
ショートカットの、スレンダーな肢体の女である。
口にはゴムボールを噛まされ、小ぶりな乳房をひねり出すように胸にも十字にロープが巻かれている。
上手から、全裸の身体に異様なほど太くて長いペニスを屹立させた、もうひとりの黒人の男が現れた。
「零よ、よく見ておくがいい」
犬のように四つん這いになり、舞台を凝視している零に向かって、井沢が言った。
「この女、知っているだろう? 同族なのに、かつてあなたを裏切ったあの七尾ヤチカだ。そのヤチカに、あなたに代わって、これから少しばかりお仕置きをしようと思うのだが、さて、いかがなものかな」
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