激甚のタナトス ~世界でおまえが生きる意味について~【激闘編】

戸影絵麻

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第9部 倒錯のイグニス

#103 淫乱美少女動画④

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「そんな…ひどい」
 杏里は弱々しく、かぶりを振った。
 見知らぬ男たちの前で、オナニーを強要される。
 常識からは、とても考えられぬ事態である。
 普通の女子中学生なら、まず間違いなく、半狂乱になり、泣き出してしまうことだろう。
 だが…。
 杏里は違った。
「わかりました」
 観念したように顔を上げると、一様に息を呑んで見守る男たちを見渡した。
 逃げたって、仕方がない。
 私は、タナトスなのだ。
 このために、生まれてきたようなものなのだ。
 演出家の手を借りて教壇によじ登ると、平らな板の上に腰を下ろし、へりからぶらりと足を投げ出した。
 両手で太腿の内側をつかみ、そのままゆっくりと両足を引き上げていく。
 杏里の一挙手一投足を凝視している男たちの間から、声にならぬどよめきが起こるのが、空気の振動となって伝わってくる。
 両足を腰の脇に引き上げた杏里が、男たちに向けて股間を惜しげもなく曝したからだった。
 ただでさえ短いスカートは、太腿のつけ根までめくれあがってしまっている。
 となれば、男たちには薄い下着に包まれた局部がしっかりと見えているはずだ。
 拒否しようと思えば、できたかもしれない。
 大山の言う通り、児童ポルノ禁止法も、児童福祉法も、裁判となれば杏里を守ってはくれないだろう。
 が、真実を知らない者から見れば、これは明らかに未成年者への性的虐待なのだ。
 それこそスマホで動画を隠し撮りしてネットにでも流せば、ここに雁首をそろえている”教育者”たちは、あっと言う間に社会的に葬り去られてしまうに違いない。
 だが、杏里は、自分がそうはしないだろうことを、すでに悟っていた。
 潜在意識に植えつけられた、究極の受け身であるタナトスとしての習性。
 それもある。
 そしてもうひとつ。
 拒否しなかった一番の理由は…。
 図らずも璃子に看破されたように、杏里自身、それが好きだからである。
 他人に見られる快楽。
 真夜中にひとり自分を慰める時、これまで何度妄想したことだろう。
 悶えるこの淫らな姿を、誰かに見られたらどんなに素敵かと…。
 それが今、現実になっている。
 ブラジャーにこすれる乳首が痛い。
 パンティの奥で陰核が膨らみ始め、柔らかい生地を突き上げている。
 気がつくと、指が勝手にブラウスのボタンを外していた。
 演出家が杏里の脱いだブレザーを受け取り、それをハンガーにかけ、窓辺に吊るすと、次にブラウスを脱がせにかかった。
 両足をMの字に開き、白いパンティを見せつけたまま、杏里は壇上に後手をついて胸を反らした。
 かろうじて下乳を隠すだけの面積しかないブラジャーの淵から、濃いピンクの乳輪が半分のぞいている。
 綺麗な釣り鐘型をした乳房は、今にもその窮屈な戒めを解き放って外に飛び出しそうだ。
「すごいな…」
 ”観客”全員の思いを代弁したかのように、演出家がつぶやいた。
「とても未成年とは思えない…。まったく、なんて身体をしてるんだ。君は」
 三脚に立てられたカメラが、あられもなく開いた杏里の股間から、さらけ出された胸へと照準を変える。
 それを確認すると、杏里はブラジャーをずらして、右の乳房を解放した。
 中身のみっしり詰まった乳房がこぼれ出し、真っ白なプリンのようにぷるんと震えた。
 さざ波のように寄せてくる男たちの吐息が、その火照った肌をくすぐってくる。
 右手で乳房のつけ根をつかみ、しぼるように持ち上げた。
 人差し指で弾いてやると、突き出した乳首がみるみるうちに硬くなるのがわかった。
 うつむいて、舌を伸ばした。
 唾液をまぶした舌の先で、持ち上げた乳房の頂で震える乳首を、そっとつついてみた。
 バスト90近い杏里だからこそできる、離れ業である。
 乳頭を中心に、乳房全体に快感が同心円を描いて広がっていく。
 唾液を舌に滴らせ、勃起し始めた乳首に落としていった。
 十分濡れたところで首を伸ばし、尖らせた唇で乳首をはさむ。
 唇の先で転がしながら、口の中にその硬いつぼみを含んで舌先で舐めた。
 あ…。
 ぬめりが股間で生じるのがわかった。
 薄い布地を押上げた恥丘の奥に、生暖かい液体が滲み出し始めたのだ。
 いつしか杏里は、己の乳首を吸うのに夢中になっていた。
 無意識のうちに左手が動き、背中のホックをはずしている。
 やがてこぼれ出た左の乳房を、空いた左手が貪るように揉みしだく。
 ああう…。
 身体中が熱かった。
 身動きするたびに、めくれ上がったスカートの間から、発情した雌の匂いが漂ってきた。
 その匂いに興奮をかき立てられながら、ぼんやりと杏里は思った。
 私のあそこは今頃、パンティに染みをつくるほど濡れてしまっているに違いない。
 それを、知らない男たちが、今、食い入るように見つめている…。
 その認識だけでオルガスムスを感じ始めた時、押し殺した声で大山が言った。
「そのへんでいいだろう。そろそろ、これをつけてみてくれないか。ほら、この前見せてあげた、今度のイベント用の、あの特製リングだよ」
 


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