408 / 475
第4話 転生! 凌辱学園
#70 悲しき再会③
しおりを挟む
みるみるうちに、窓の外が少女たちで埋め尽くされていく。
杏里の勤務先、清流院高校の生徒たちと比べると、全体的に品のいい子が多いようだ。
スカート丈も膝まであり、極端なミニスカ女子などひとりもいない。
はつらつとした少女たちの群れは、春の日差しを浴びてずいぶんと輝いて見えた。
まるで光の粒子が流れていくのを見るような、そんな感じだった。
私も前の世界ではあんなふうだったのだろうか…。
いいようのない寂しさを覚えた時である。
チャリンと鈴の鳴る音とともに、にぎやかな笑い声が静けさを破った。
昏く沈んだ色調の店内に、清冽な明るさが満ちあふれていく。
4、5人の生徒が入ってくるところだった。
そのなかのひとりを見て、杏里は危うく声を上げそうになった。
地上に降りた妖精のような少女が、女生徒たちの輪の中に立っている。
薄い茶髪のツインテール。
びっくりしたみたいに見開いた大きな目。
ちょっぴり顎の尖ったアーモンド型の顔。
間違いない。
みいだ。
少女たちの集団が、テーブルの間を縫って、杏里のほうへと歩いてくる。
奥にお気に入りの席でもあるのだろう。
少女たちの間に、みいの顔がのぞいた。
楽しそうに笑っている。
瞳がきらきら輝いている。
いつも裸同然だったみい。
でも、きょうはあんなに制服が似合っている。
あのリボンの下に、赤い首輪を隠しているのだろうか。
かわいい…。
懐かしさと切なさで、何か言おうにも声が出なかった。
杏里の脇を笑いさざめきながら少女たちが通り抜けていく。
みいは人気者らしく、友人たちに固くガードされているかのようだ。
生徒たちがテーブルに収まるのを待って、杏里は彼女らの様子がよく見える位置に移動した。
「いらっしゃい。テストはどうだったね?」
マスターが、相好を崩しながら水を運んでいく。
「ぜーんぜんだめ!」
「赤点確実!」
「きょうはここでオールかも!」
笑いが弾けて、狭い店の中にこだまする。
みいはにこにこしながら、みんなの言葉に相槌を打っている。
一瞬こっちを見たような気がしたけど、気づいた様子もない。
オーダーを取り終えてマスターがカウンターの奥に戻っていくと、杏里は居ても立ってもいられなくなった。
みいったら、私に気づかないの?
ここにいるのに。
こんな近くで、あなたのこと、見てるのに。
いつのまにか、立ち上がっていた。
脚が勝手に動いて、少女たちのテーブルに近づいていく。
脇に立った杏里に気づき、生徒たちがぴたりと会話をやめる。
何、この人?
そんな感じで、誰もがあからさまに不審げなまなざしを向けてきた。
無理もない。
杏里が身につけているのは、寸足らずのセーラー服と、股下0センチの超マイクロミニなのだ。
しかも中身は成熟し切った20代の成人女性ときているのだから、その違和感は半端ない。
だが、みい以外の4人は、杏里の眼中になかった。
杏里の眼には、ソファの奥で縮こまるみいしか見えていないのだ。
「みい、私…杏里」
せき込むように、そう言った。
「覚えてないかな? 私たち、ずっと恋人同士だったでしょ?」
とたんに、少女たちの間にざわめきが走った。
「何言ってるの? この人?」
気の強そうなショートカットの娘が、怒ったような口調で言った。
「頭おかしいんじゃない? 大人のくせに、すごくエッチな格好してるしさあ」
「だよね」
「私もさっきから変な人いるなと思ってた」
だが、その非難の声も、杏里の耳には入らない。
「これなら、どうかな。こうしたら、思い出してくれるかな」
ペットロイドのみいなら、これできっと、わかってくれるはず。
杏里はやにわにスカート脱ぎ捨てると、赤ブルマに包まれた下半身を露出した。
むっちりした太腿と、ブルマに刻み込まれたスリットが露わになる。
と、次の瞬間。
「ひゃあっ!」
「出た! 変態!」
「マスター! 警察呼んで! この人痴女だよ!」
少女たちが大声で騒ぎ出した。
杏里の勤務先、清流院高校の生徒たちと比べると、全体的に品のいい子が多いようだ。
スカート丈も膝まであり、極端なミニスカ女子などひとりもいない。
はつらつとした少女たちの群れは、春の日差しを浴びてずいぶんと輝いて見えた。
まるで光の粒子が流れていくのを見るような、そんな感じだった。
私も前の世界ではあんなふうだったのだろうか…。
いいようのない寂しさを覚えた時である。
チャリンと鈴の鳴る音とともに、にぎやかな笑い声が静けさを破った。
昏く沈んだ色調の店内に、清冽な明るさが満ちあふれていく。
4、5人の生徒が入ってくるところだった。
そのなかのひとりを見て、杏里は危うく声を上げそうになった。
地上に降りた妖精のような少女が、女生徒たちの輪の中に立っている。
薄い茶髪のツインテール。
びっくりしたみたいに見開いた大きな目。
ちょっぴり顎の尖ったアーモンド型の顔。
間違いない。
みいだ。
少女たちの集団が、テーブルの間を縫って、杏里のほうへと歩いてくる。
奥にお気に入りの席でもあるのだろう。
少女たちの間に、みいの顔がのぞいた。
楽しそうに笑っている。
瞳がきらきら輝いている。
いつも裸同然だったみい。
でも、きょうはあんなに制服が似合っている。
あのリボンの下に、赤い首輪を隠しているのだろうか。
かわいい…。
懐かしさと切なさで、何か言おうにも声が出なかった。
杏里の脇を笑いさざめきながら少女たちが通り抜けていく。
みいは人気者らしく、友人たちに固くガードされているかのようだ。
生徒たちがテーブルに収まるのを待って、杏里は彼女らの様子がよく見える位置に移動した。
「いらっしゃい。テストはどうだったね?」
マスターが、相好を崩しながら水を運んでいく。
「ぜーんぜんだめ!」
「赤点確実!」
「きょうはここでオールかも!」
笑いが弾けて、狭い店の中にこだまする。
みいはにこにこしながら、みんなの言葉に相槌を打っている。
一瞬こっちを見たような気がしたけど、気づいた様子もない。
オーダーを取り終えてマスターがカウンターの奥に戻っていくと、杏里は居ても立ってもいられなくなった。
みいったら、私に気づかないの?
ここにいるのに。
こんな近くで、あなたのこと、見てるのに。
いつのまにか、立ち上がっていた。
脚が勝手に動いて、少女たちのテーブルに近づいていく。
脇に立った杏里に気づき、生徒たちがぴたりと会話をやめる。
何、この人?
そんな感じで、誰もがあからさまに不審げなまなざしを向けてきた。
無理もない。
杏里が身につけているのは、寸足らずのセーラー服と、股下0センチの超マイクロミニなのだ。
しかも中身は成熟し切った20代の成人女性ときているのだから、その違和感は半端ない。
だが、みい以外の4人は、杏里の眼中になかった。
杏里の眼には、ソファの奥で縮こまるみいしか見えていないのだ。
「みい、私…杏里」
せき込むように、そう言った。
「覚えてないかな? 私たち、ずっと恋人同士だったでしょ?」
とたんに、少女たちの間にざわめきが走った。
「何言ってるの? この人?」
気の強そうなショートカットの娘が、怒ったような口調で言った。
「頭おかしいんじゃない? 大人のくせに、すごくエッチな格好してるしさあ」
「だよね」
「私もさっきから変な人いるなと思ってた」
だが、その非難の声も、杏里の耳には入らない。
「これなら、どうかな。こうしたら、思い出してくれるかな」
ペットロイドのみいなら、これできっと、わかってくれるはず。
杏里はやにわにスカート脱ぎ捨てると、赤ブルマに包まれた下半身を露出した。
むっちりした太腿と、ブルマに刻み込まれたスリットが露わになる。
と、次の瞬間。
「ひゃあっ!」
「出た! 変態!」
「マスター! 警察呼んで! この人痴女だよ!」
少女たちが大声で騒ぎ出した。
0
お気に入りに追加
75
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる