383 / 475
第4話 転生! 凌辱学園
#45 杏里、酩酊する③
しおりを挟む
猛烈な吐き気と腹痛で目が覚めた。
部屋の中で布団に寝かされていることはわかったが、あれからどうなったのかはさっぱり覚えていなかった。
近くに誰かがいるような気配がしたけれど、それを確かめている余裕はない。
全裸のまま飛び起きて、トイレに駆け込んだ。
先に吐いて、我慢が限界に達すると排便した。
体の中から悪いものをすべて出し尽くすまでに、かなりの時間を要した。
用を済ませて、洗面所でじゃぶじゃぶ顔を洗った。
体に料理のかすがこびりついていることに気づき、ついでにシャワーを浴びる。
幾分さっぱりして和室に戻ると、窓際の椅子に座ってジャージ姿の那智が煙草をくゆらせていた。
「正気に戻ったかい?」
煙を長々と吐き出すと、つまらなそうに訊いてきた。
「は、はい、おかげさまで」
バスタオルを身体に巻いて、杏里は蒲団の上に横座りになった。
たぶん、気を失った杏里を那智が部屋に運んでくれたのだろう。
油断のならない相手だが、その点に関してだけは、感謝しなければならなかった。
「ったく、男どもときたら、あたしたち女を道具としか見てないんだから」
那智が吐き捨てるように言う。
「おかげで、あたしはずっと蚊帳の外さ。ろくにあんたの身体に触ることもできなかった」
「いつも…あんなふうなんですか? この学校の、新人歓迎会ってのは。それとも、今回が特別なんですか」
ため息をつきながら、力なく杏里はたずねた。
まったく、ひどい宴会もあったものだ、と思う。
いきなり新人女性教師を裸に剥いて、その上酒で酔わせて無抵抗にし、あげくの果てには女体盛りだなんて…。
「そうだよ。女性教師が赴任してくると、毎回やってるね。偶然旅館が取れたからってのは、あれは大ウソだよ。あんたに断る機会を与えないためのね。場所もいつもこの旅館、手順も同じ。だからうちの学校には女の先生がいないのさ。みんな、新人歓迎会の翌日には、決まって辞表を郵送してくるもんだからね」
そりゃそうだろう。
と杏里は思う。
あんなことされて我慢できる女性なんて、この世に存在するはずがない。
だけど、これが罠だったとは。
校長以下、この学園の教師たちはみんな狂ってる。
「じゃあ、鬼龍院先生も…?」
半信半疑で、杏里は訊いた。
那智だけは、あの歓迎会にもめげず、学校に残ったということなのだろうか。
「それがさ、あたしが異動してきた時には、なかったんだよ、歓迎会自体が」
那智が不機嫌そうに煙を吐いた。
「それはそれで失礼しちゃうよね。あいつら、はなっからあたしのことを女だと思ってないってことなんだから」
「はあ…」
納得だった。
那智の女体盛りなど、想像するだけでおぞましい。
「それよりあんた、いつまでもヌードじゃいられないだろ? 売店でこれ買ってきてあげたよ」
那智が布団の上に放り出したのは、透明なビニールで包装された紺色の布だった。
「あ、ありがとうございます。でも、なんですか? これ」
一礼して、杏里はその衣服らしきものを胸に押し抱いた。
「混浴風呂用の水着だよ。裸に抵抗のある女性のために、売店で売ってたんだ」
「混浴風呂…?」
杏里はぽかんと那智の顔を見つめ返した。
「最後に校長が言ってただろ? 真の無礼講は午後9時解禁だって。真の無礼講ってのはね、混浴風呂に全職員が一緒に入って、みんなで思う存分痴態の限りを尽くすって内容の、この歓迎会最大の裏イベントのことなんだよ」
部屋の中で布団に寝かされていることはわかったが、あれからどうなったのかはさっぱり覚えていなかった。
近くに誰かがいるような気配がしたけれど、それを確かめている余裕はない。
全裸のまま飛び起きて、トイレに駆け込んだ。
先に吐いて、我慢が限界に達すると排便した。
体の中から悪いものをすべて出し尽くすまでに、かなりの時間を要した。
用を済ませて、洗面所でじゃぶじゃぶ顔を洗った。
体に料理のかすがこびりついていることに気づき、ついでにシャワーを浴びる。
幾分さっぱりして和室に戻ると、窓際の椅子に座ってジャージ姿の那智が煙草をくゆらせていた。
「正気に戻ったかい?」
煙を長々と吐き出すと、つまらなそうに訊いてきた。
「は、はい、おかげさまで」
バスタオルを身体に巻いて、杏里は蒲団の上に横座りになった。
たぶん、気を失った杏里を那智が部屋に運んでくれたのだろう。
油断のならない相手だが、その点に関してだけは、感謝しなければならなかった。
「ったく、男どもときたら、あたしたち女を道具としか見てないんだから」
那智が吐き捨てるように言う。
「おかげで、あたしはずっと蚊帳の外さ。ろくにあんたの身体に触ることもできなかった」
「いつも…あんなふうなんですか? この学校の、新人歓迎会ってのは。それとも、今回が特別なんですか」
ため息をつきながら、力なく杏里はたずねた。
まったく、ひどい宴会もあったものだ、と思う。
いきなり新人女性教師を裸に剥いて、その上酒で酔わせて無抵抗にし、あげくの果てには女体盛りだなんて…。
「そうだよ。女性教師が赴任してくると、毎回やってるね。偶然旅館が取れたからってのは、あれは大ウソだよ。あんたに断る機会を与えないためのね。場所もいつもこの旅館、手順も同じ。だからうちの学校には女の先生がいないのさ。みんな、新人歓迎会の翌日には、決まって辞表を郵送してくるもんだからね」
そりゃそうだろう。
と杏里は思う。
あんなことされて我慢できる女性なんて、この世に存在するはずがない。
だけど、これが罠だったとは。
校長以下、この学園の教師たちはみんな狂ってる。
「じゃあ、鬼龍院先生も…?」
半信半疑で、杏里は訊いた。
那智だけは、あの歓迎会にもめげず、学校に残ったということなのだろうか。
「それがさ、あたしが異動してきた時には、なかったんだよ、歓迎会自体が」
那智が不機嫌そうに煙を吐いた。
「それはそれで失礼しちゃうよね。あいつら、はなっからあたしのことを女だと思ってないってことなんだから」
「はあ…」
納得だった。
那智の女体盛りなど、想像するだけでおぞましい。
「それよりあんた、いつまでもヌードじゃいられないだろ? 売店でこれ買ってきてあげたよ」
那智が布団の上に放り出したのは、透明なビニールで包装された紺色の布だった。
「あ、ありがとうございます。でも、なんですか? これ」
一礼して、杏里はその衣服らしきものを胸に押し抱いた。
「混浴風呂用の水着だよ。裸に抵抗のある女性のために、売店で売ってたんだ」
「混浴風呂…?」
杏里はぽかんと那智の顔を見つめ返した。
「最後に校長が言ってただろ? 真の無礼講は午後9時解禁だって。真の無礼講ってのはね、混浴風呂に全職員が一緒に入って、みんなで思う存分痴態の限りを尽くすって内容の、この歓迎会最大の裏イベントのことなんだよ」
0
お気に入りに追加
75
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる