305 / 475
第3話 ずっとあなたとしたかった
#146 不機嫌な下僕⑨
しおりを挟む
”まんぐり返し”の姿勢からようやく解放され、足を伸ばしてベッドに仰向けになった杏里の平らな腹。
その真ん中、ちょうどへその下あたりに、みいが取り出した子宮を乗せた。
杏里はクッションにもたれ、軽く首を起こしてその様子を見ることにした。
2本の輸卵管で膣の奥とつながったそれは、ハート形をした白っぽい肉の塊だった。
ところどころ毛細血管が透けて見え、それがレースのように扁平な器官を縁どっている。
みいは今、その一方の端を口に含み、赤い舌で子猫のようにしきりに舐めているところだった。
蕩けるような快感が、輸卵管を通して杏里の身体の中心に伝わってくる。
子宮を唇に含んで舌で転がしながら、上目遣いに杏里を見つめて、みいが両手を伸ばしてきた。
「ああん…」
その手を己の乳首に導くと、杏里は甘い匂いのする吐息を吐いた。
「杏里さまも、触ってみたらどうですか? ご自分の子宮を」
子宮から一瞬口を放して、みいが言った。
熱病にかかったような、熱い眼をしている。
「これ、とっても気持ち、いいんですよ。お口に含んでちゅぱちゅぱするだけで、みい、もういきそうです」
「う、うん…」
言われるままに両手を手を差し伸べ、手のひらでそっと包んでみた。
軽く揉むと、指の皮膚と子宮の表面の両方から、えも言われぬ愉楽のハーモニーが始まった。
「やん、これ、すごい。すごすぎる…」
「でしょ?」
杏里の火照った顔を、みいが軽くにらんできた。
「でも、なんだか許せないです。聞くところによると、杏里さまと紗彩さまは、お互いの子宮を出し合って、それを直接くっつけたり、絡み合わせたりして、愛を確認し合ったとか…。さぞかし気持ちよかったんでしょうね。その時、どんな感じだったんですか? みいにも教えてくださいな」
「それが…とても言葉では言い表せないの」
雪乃と緑子にも訊かれたことだった。
これだけは、誰にたずねられても答えようがないのだ。
「やっぱり、そうですかあ…。でも、それって、いわば、究極の愛のカタチですよね? 子宮で結ばれたおふたりの間には、もう、みいの居場所なんて、ないですよね」
気がつくと、みいは泣いていた。
つぶらな瞳に、小粒のダイヤモンドみたいな涙のしずくがたまっているのだ。
「そ、そんなことないよ」
杏里はあわてて否定した。
「たとえ子宮がなくっても、みいの愛撫はとっても気持ちいいもの。それはきっと、紗彩さんも同じだよ」
「そうでしょうか。みいには、とてもそうは、思えません」
杏里の子宮の上にぽろぽろ涙を落とし、さめざめとみいが泣き出した。
その真ん中、ちょうどへその下あたりに、みいが取り出した子宮を乗せた。
杏里はクッションにもたれ、軽く首を起こしてその様子を見ることにした。
2本の輸卵管で膣の奥とつながったそれは、ハート形をした白っぽい肉の塊だった。
ところどころ毛細血管が透けて見え、それがレースのように扁平な器官を縁どっている。
みいは今、その一方の端を口に含み、赤い舌で子猫のようにしきりに舐めているところだった。
蕩けるような快感が、輸卵管を通して杏里の身体の中心に伝わってくる。
子宮を唇に含んで舌で転がしながら、上目遣いに杏里を見つめて、みいが両手を伸ばしてきた。
「ああん…」
その手を己の乳首に導くと、杏里は甘い匂いのする吐息を吐いた。
「杏里さまも、触ってみたらどうですか? ご自分の子宮を」
子宮から一瞬口を放して、みいが言った。
熱病にかかったような、熱い眼をしている。
「これ、とっても気持ち、いいんですよ。お口に含んでちゅぱちゅぱするだけで、みい、もういきそうです」
「う、うん…」
言われるままに両手を手を差し伸べ、手のひらでそっと包んでみた。
軽く揉むと、指の皮膚と子宮の表面の両方から、えも言われぬ愉楽のハーモニーが始まった。
「やん、これ、すごい。すごすぎる…」
「でしょ?」
杏里の火照った顔を、みいが軽くにらんできた。
「でも、なんだか許せないです。聞くところによると、杏里さまと紗彩さまは、お互いの子宮を出し合って、それを直接くっつけたり、絡み合わせたりして、愛を確認し合ったとか…。さぞかし気持ちよかったんでしょうね。その時、どんな感じだったんですか? みいにも教えてくださいな」
「それが…とても言葉では言い表せないの」
雪乃と緑子にも訊かれたことだった。
これだけは、誰にたずねられても答えようがないのだ。
「やっぱり、そうですかあ…。でも、それって、いわば、究極の愛のカタチですよね? 子宮で結ばれたおふたりの間には、もう、みいの居場所なんて、ないですよね」
気がつくと、みいは泣いていた。
つぶらな瞳に、小粒のダイヤモンドみたいな涙のしずくがたまっているのだ。
「そ、そんなことないよ」
杏里はあわてて否定した。
「たとえ子宮がなくっても、みいの愛撫はとっても気持ちいいもの。それはきっと、紗彩さんも同じだよ」
「そうでしょうか。みいには、とてもそうは、思えません」
杏里の子宮の上にぽろぽろ涙を落とし、さめざめとみいが泣き出した。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
70
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる