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第3話 ずっとあなたとしたかった
#87 調教同盟⑮
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楽をしようと、自転車を選んだのが間違いのもとだった。
マンションの自転車置き場からママチャリを引き出し、サドルにまたがった途端、
「あんっ!」
子猫のようにひと声鳴いて、杏里は飛び上がった。
小刻みに振動するローターが、圧力で割れ目の間にめり込んできたのである。
仕方なく、腰を浮かせて立ち漕ぎで行くことにした。
幸い、コンビニのある大通りの交差点まで、道はゆるやかな下り坂である。
帰りのことさえ考えなければ、行きは比較的楽な道のりだといっていい。
が、いざ漕ぎ出すと、そうでもなかった。
ペダルを踏むたびに、内腿がこすれてローターに襞ひだがからまるのである。
おまけに、両の乳首もすでに大変なことになっていた。
絶え間ない振動のせいでカチカチに硬くなり、尖りに尖って元の1.5倍ほどの長さに屹立しているのだ。
それをローターごと窮屈なタンクトップとブラで締めつけているのだから、その快感ときたら半端なかった。
耐えられず、途中からは漕ぐのをやめて、慣性の法則に従って坂を走り下りた。
コンビニに着く頃には、息が切れ、全身がいやな汗でびっしょりになってしまっていた。
内股があまりにぬるぬるするので、明るい所まで行って確認すると、ショートパンツの股のあたりが水を吸ったように黒っぽく湿っていた。
それだけでなく、中から漏れてきた愛液が、太腿を幾筋もの尾を引いてたらたらと伝っている。
前を隠しながら、よろよろと店の中に入る。
ひどい内股でよろよろ歩く杏里のほうを、若い店員がいぶかしげに見た。
ともすれば漏れそうになる喘ぎ声を噛み殺し、適当にアイスをみつくろってレジに持っていく。
店員があまりにじろじろ見てくるので、匂いがするのだろうかと杏里は不安になった。
アイスを袋に詰めてもらい、お金を出す。
たったそれだけの時間が、永遠のように長かった。
店を出ると、杏里はふらつき、倒れそうになった。
もうだめ…。
一歩も、歩けない。
自転車の陰にしゃがんで、懸命に息を整える。
と、ふいに駐車場が明るくなって、にぎやかな話し声が聞こえてきた。
自転車にまたがった、高校生くらいの少年たちの一団が敷地に入ってきたのだ。
みんな私服姿で、髪型といい、髪の色といい、遠慮のない笑い声といい、なんとなく崩れた感じがした。
少年たちは口々に冗談を飛ばし合いながら、そろって杏里のほうへと向かってくる。
や、やば。
杏里は身体の向きを変え、少年たちに背を向けた。
何事もなく、私に気づかず、行ってほしい。
願ったが、無駄だった。
「あれ? 君、こんなとこで何やってんの?」
ひとりが、いきなり声をかけてきた。
「腹でも痛いの? そんなとこに座りこんじゃってよ?」
「なんなら、俺たちが病院連れてってあげようか?」
よせばいいのに、すごい勢いで口々に話しかけてくる。
「やめて」
肩に伸びてきた手を、杏里は本能的にふり払い、がばっと立ち上がった。
と、少年のひとりが、杏里のショートパンツの股間を指さして、素っ頓狂な声を張り上げた。
「うひょ! 見ろよ! こいつ、お漏らししてやがる!」
マンションの自転車置き場からママチャリを引き出し、サドルにまたがった途端、
「あんっ!」
子猫のようにひと声鳴いて、杏里は飛び上がった。
小刻みに振動するローターが、圧力で割れ目の間にめり込んできたのである。
仕方なく、腰を浮かせて立ち漕ぎで行くことにした。
幸い、コンビニのある大通りの交差点まで、道はゆるやかな下り坂である。
帰りのことさえ考えなければ、行きは比較的楽な道のりだといっていい。
が、いざ漕ぎ出すと、そうでもなかった。
ペダルを踏むたびに、内腿がこすれてローターに襞ひだがからまるのである。
おまけに、両の乳首もすでに大変なことになっていた。
絶え間ない振動のせいでカチカチに硬くなり、尖りに尖って元の1.5倍ほどの長さに屹立しているのだ。
それをローターごと窮屈なタンクトップとブラで締めつけているのだから、その快感ときたら半端なかった。
耐えられず、途中からは漕ぐのをやめて、慣性の法則に従って坂を走り下りた。
コンビニに着く頃には、息が切れ、全身がいやな汗でびっしょりになってしまっていた。
内股があまりにぬるぬるするので、明るい所まで行って確認すると、ショートパンツの股のあたりが水を吸ったように黒っぽく湿っていた。
それだけでなく、中から漏れてきた愛液が、太腿を幾筋もの尾を引いてたらたらと伝っている。
前を隠しながら、よろよろと店の中に入る。
ひどい内股でよろよろ歩く杏里のほうを、若い店員がいぶかしげに見た。
ともすれば漏れそうになる喘ぎ声を噛み殺し、適当にアイスをみつくろってレジに持っていく。
店員があまりにじろじろ見てくるので、匂いがするのだろうかと杏里は不安になった。
アイスを袋に詰めてもらい、お金を出す。
たったそれだけの時間が、永遠のように長かった。
店を出ると、杏里はふらつき、倒れそうになった。
もうだめ…。
一歩も、歩けない。
自転車の陰にしゃがんで、懸命に息を整える。
と、ふいに駐車場が明るくなって、にぎやかな話し声が聞こえてきた。
自転車にまたがった、高校生くらいの少年たちの一団が敷地に入ってきたのだ。
みんな私服姿で、髪型といい、髪の色といい、遠慮のない笑い声といい、なんとなく崩れた感じがした。
少年たちは口々に冗談を飛ばし合いながら、そろって杏里のほうへと向かってくる。
や、やば。
杏里は身体の向きを変え、少年たちに背を向けた。
何事もなく、私に気づかず、行ってほしい。
願ったが、無駄だった。
「あれ? 君、こんなとこで何やってんの?」
ひとりが、いきなり声をかけてきた。
「腹でも痛いの? そんなとこに座りこんじゃってよ?」
「なんなら、俺たちが病院連れてってあげようか?」
よせばいいのに、すごい勢いで口々に話しかけてくる。
「やめて」
肩に伸びてきた手を、杏里は本能的にふり払い、がばっと立ち上がった。
と、少年のひとりが、杏里のショートパンツの股間を指さして、素っ頓狂な声を張り上げた。
「うひょ! 見ろよ! こいつ、お漏らししてやがる!」
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