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第2話 レズふたり旅
#124 風の中のエピローグ
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日差しは熱いが、時折吹く風には、底のほうにかすかな秋の匂いが混じり込んでいる。
庭にビニールプールを出し、シャボンをつけたスポンジで二の腕を洗いながら、杏里は思う。
あーあ。
こうしてのんびり行水できるのも、きょうまでだなあ。
夏休み最後の午後である。
明日からは学校だ。
みいのおかげで提出物は全部そろっているからいいようなものの、学園生活は杏里にとって闘いである。
また気の抜けない日々がやってくるのだ。
それにしても。
庭に生えた雑草の上を風が渡っていくのを見るともなく眺めながら、杏里は思い出していた。
3日前に、紗彩が催してくれた映画観賞会は、傑作だった。
会場は、ここからすぐの紗彩の家。
豪華な大邸宅のムービールーム。
みいの目を通して撮った旅行の様子を紗彩自身が編集したのだが、その映像ときたら…・
「なんだかね。杏里ちゃんのアップばかり出てくるのよ」
清、麗奈、源太、篠田と、あの時のメンバーが再集合すると、ビールやカクテルをふるまいながら、紗彩が苦笑混じりに言ったのである。
「あの子、よっぽど杏里ちゃんのこと、好きなんだなあって思ったら、なんだかちょっと妬けてきちゃった。本当の主人は、この私なのにね」
そういうわけで、映画は、杏里の顔のアップ、乳房のアップ、尻のアップと、ストーリーと無関係に杏里の映像ばかりが間に挟まるので、何が何だかよくわからないものに仕上がっていた。
「私の会員制のブログに、有料会員サービスであげようと思って撮ったんだけど…ちょっと失敗だったみたいね」
そう言って、紗彩は笑ったものである。
それが、3日前のこと。
杏里は、その時以外、みいに会っていない。
みいのことを考えると、胸の中がほんのりと温かくなる。
映画を見てわかったのは、あのへんてこな旅行の間じゅう、ずっとみいが杏里を見つめていたのだということ。
映画としては失敗だったかもしれないけれど、それは杏里にとっては素晴らしい発見だった。
反発したり、怒ったり、すねたり、泣いたり、喘いだり、笑ったり。
色々な表情を見せてくれたみい。
あのみいが、そんなにまで、私のことを…。
恥ずかしさと愛おしさで、息ができなくなりそうだ。
会いたい。
会って、あのすべすべした体を、もう一度、思いっきり抱きしめたい…。
でも、それか叶わぬ願い。
みいは、杏里のものではない。
今頃はきっと、紗彩の腕の中なのだ。
だって、もともと彼女は、紗彩のオナペットみたいなものなのだから。
未成熟なみいの裸身に、美しい紗彩の裸身が覆いかぶさり、痴態の限りを尽くす。
そんな光景をイメージすると、杏里はたちまちのうちに濡れてきた。
嫉妬で乳房をつかむ手に力がこもる。
右手で熱くなった蜜壺をまさぐり、左手で交互に乳首をつまんで引っ張った。
「はうっ」
思わず喘ぎを漏らした時、陽炎の向こうから、白い水着に身を包んだほっそりとしたシルエットが現れた。
肩まで伸びた髪。
つぶらな瞳。
つぼみのような胸。
みいである。
「来ちゃいました」
杏里の前に立つと、にっこり微笑んで、みいが言った。
「杏里さまのことだから、こんな午後は、きっと行水してると思って」
「みい…」
会いたかったよ。
そう言いかけたら、言葉より先に、涙が溢れ出た。
「昼間っからオナニーなんて、杏里さま、いくらなんでもそれは寂しすぎます」
ビニールプールの中に入ってくると、みいが杏里の肩に両腕を回し、耳元でささやいた。
「さあ、みいが気持ちよくしてさしあげますから、手をどけて、お股を開いて」
さっそく乳首を舌で転がし始めたみいの頭を抱き、うっとりとした表情で、杏里はつぶやいた。
「やん…そんな可愛いお口で、舐められたら…杏里、もう」
庭にビニールプールを出し、シャボンをつけたスポンジで二の腕を洗いながら、杏里は思う。
あーあ。
こうしてのんびり行水できるのも、きょうまでだなあ。
夏休み最後の午後である。
明日からは学校だ。
みいのおかげで提出物は全部そろっているからいいようなものの、学園生活は杏里にとって闘いである。
また気の抜けない日々がやってくるのだ。
それにしても。
庭に生えた雑草の上を風が渡っていくのを見るともなく眺めながら、杏里は思い出していた。
3日前に、紗彩が催してくれた映画観賞会は、傑作だった。
会場は、ここからすぐの紗彩の家。
豪華な大邸宅のムービールーム。
みいの目を通して撮った旅行の様子を紗彩自身が編集したのだが、その映像ときたら…・
「なんだかね。杏里ちゃんのアップばかり出てくるのよ」
清、麗奈、源太、篠田と、あの時のメンバーが再集合すると、ビールやカクテルをふるまいながら、紗彩が苦笑混じりに言ったのである。
「あの子、よっぽど杏里ちゃんのこと、好きなんだなあって思ったら、なんだかちょっと妬けてきちゃった。本当の主人は、この私なのにね」
そういうわけで、映画は、杏里の顔のアップ、乳房のアップ、尻のアップと、ストーリーと無関係に杏里の映像ばかりが間に挟まるので、何が何だかよくわからないものに仕上がっていた。
「私の会員制のブログに、有料会員サービスであげようと思って撮ったんだけど…ちょっと失敗だったみたいね」
そう言って、紗彩は笑ったものである。
それが、3日前のこと。
杏里は、その時以外、みいに会っていない。
みいのことを考えると、胸の中がほんのりと温かくなる。
映画を見てわかったのは、あのへんてこな旅行の間じゅう、ずっとみいが杏里を見つめていたのだということ。
映画としては失敗だったかもしれないけれど、それは杏里にとっては素晴らしい発見だった。
反発したり、怒ったり、すねたり、泣いたり、喘いだり、笑ったり。
色々な表情を見せてくれたみい。
あのみいが、そんなにまで、私のことを…。
恥ずかしさと愛おしさで、息ができなくなりそうだ。
会いたい。
会って、あのすべすべした体を、もう一度、思いっきり抱きしめたい…。
でも、それか叶わぬ願い。
みいは、杏里のものではない。
今頃はきっと、紗彩の腕の中なのだ。
だって、もともと彼女は、紗彩のオナペットみたいなものなのだから。
未成熟なみいの裸身に、美しい紗彩の裸身が覆いかぶさり、痴態の限りを尽くす。
そんな光景をイメージすると、杏里はたちまちのうちに濡れてきた。
嫉妬で乳房をつかむ手に力がこもる。
右手で熱くなった蜜壺をまさぐり、左手で交互に乳首をつまんで引っ張った。
「はうっ」
思わず喘ぎを漏らした時、陽炎の向こうから、白い水着に身を包んだほっそりとしたシルエットが現れた。
肩まで伸びた髪。
つぶらな瞳。
つぼみのような胸。
みいである。
「来ちゃいました」
杏里の前に立つと、にっこり微笑んで、みいが言った。
「杏里さまのことだから、こんな午後は、きっと行水してると思って」
「みい…」
会いたかったよ。
そう言いかけたら、言葉より先に、涙が溢れ出た。
「昼間っからオナニーなんて、杏里さま、いくらなんでもそれは寂しすぎます」
ビニールプールの中に入ってくると、みいが杏里の肩に両腕を回し、耳元でささやいた。
「さあ、みいが気持ちよくしてさしあげますから、手をどけて、お股を開いて」
さっそく乳首を舌で転がし始めたみいの頭を抱き、うっとりとした表情で、杏里はつぶやいた。
「やん…そんな可愛いお口で、舐められたら…杏里、もう」
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