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第2話 レズふたり旅

#122 祝祭の夜

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 手足がしびれ、身体から力が抜けていく。

 こらえきれなくなり、杏里はベッドに大の字になった。

 その両手両足を、のしかかってきた清たちが押さえつける。

「ど、どうする、つもり?」

 喉が干上がったみたいに、カラカラに乾いてしまっていた。

 アドレナリンが血液中を駆け巡り、体温がどんどん上がっているのだ。

 そこに、陽気な清の声が聞こえてきた。

「一件落着したことだしさ、今夜は朝までぱーっと行こうじゃないの。杏里ちゃんの素敵な身体でさ」

「な、何言ってるんですか? は、早く、麗奈さんを捕まえないと」

「大丈夫。あたしは別に逃げやしないよ。どうせ、土砂崩れで道が塞がれてて、ここから出られないんだし。自首するどうかは、明日決めればいいでしょう? だから、清に賛成。さっそくさっきの続き、やろうよ」

 殺人を暴露されたにしては、麗奈の声も落ち着いている。

 いったい何なの? この人たち?

 が、逃げたくても指一本動かせないし、それに、ああ、なんだろう? このムズムズする感じ…。

 もうろうとした頭でそんなことを思った時、みいが叫んだ。

「そんなのダメです! 今すぐ杏里さまを放してあげて!」

「みいちゃんも、そんな固いこと言わないで。本当はあなたも楽しみたいんでしょ? ほうら、これ、まだ残ってるから、ぐぐっと空けちゃって」

「あ、ダメです! げほ。やだ、みいも飲んじゃいました。ひっく。あう、変です。身体が、身体が…」

 手の指と、足の指を、同時に舐められた。

「きゃうっ」

 誰かが愛おしむように、乳房を揉み始めた。

「はふっ」

 立てた膝の裏側を愛撫され、腋の下まで舐め上げられて杏里は海老のように反り返った。

「きゃうんっ!」

 影が差し、目を開けると、顔が近づいてくるところだった。

 とろんとしたまなざし。
 
 可愛らしい唇を尖らせているのは、みいである。

「ああ、みい」

 杏里は思わず唇を開き、舌を出した。

 そこに、みいの熱い舌がからみついてくる。

 いいよ…みんな、杏里、すごく、気持ちいい…。

 もう、何も考えられない。

 いく。

 いっちゃう…。

 みいの唇を貪りながら、全身の性感帯から押し寄せてくる愉悦のさざ波に、杏里はやがて高く潮を噴き上げた。



 

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