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第2話 レズふたり旅

#67 ゴースト・ホテル⑪

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 杏里は、蛸は嫌いではない。

 タコ焼きは大好物だし、酢だこもおいしいと思う。

 もちろん、すしのネタとしても最高だ。

 あの歯ごたえ。

 そして適度な磯の香り。

 ただし、それは食材としての蛸が好きだということであって、生きている蛸も好きというわけではない。

 だから、当然こんなに大きいのは願い下げだったし、ましてやそいつに犯されるという事態は、できれば避けたかった。

 杏里は今や、タイルの床に仰向けに転がされていた。

 そのあちこちに太い吸盤だらけの蛸の足が絡みついている。

 両の太腿。

 くびれた胴。

 首。

 それだけではない。

 豊満な乳房を蛸足が根元から何重にも巻き、強くぎゅうぎゅう搾り上げてくるのだ。

 更に飛び出した乳首を先端でピンピン弾いてくるものだから、乳首責めの好きな杏里にはもうたまらなかった。

 ああっ! なんていやらしいタコなの!

 まるで私の性感帯を知ってるみたい!

 嫌悪感が強烈だっただけに、その後にやってきた倒錯的な愉悦は相当なものだった。

 化け物のような蛸に動きを封じられ、いいように犯される全裸の美少女。

 その姿を脳裏にイメージすると、めくるめく快感であそこがひくひくしてきた。

 その変化に気づいたのか、触手の1本が割れ目をこじ開け、ぬるぬるの穴にいきなり侵入を始めた。

「あふうっ」

 思わず叫んだ時、今度は口の中に別の触手がめり込んできた。

 ふたつの乳房を絞り上げるように、大蛇みたいな触手がずるずる動いている。

 トキントキンに尖った硬い乳首を、その先端が愛おしむように撫で回す。

 そして、とどめとばかりに、反り返った杏里の身体の下をくぐって、最後の触手がアナルに装入された。

「いやあああああん!」

 穴という穴に吸盤だらけの触手をぶちこまれ、乳房と乳首を同時に責められた杏里がびくんびくんと痙攣する。

 白目を剥き、口から舌をはみ出させた杏里を、8本の触手がじりじりと本体のほうへと引きずっていく。

 万事休すだった。
 
 杏里はすっかり抵抗する気力を失っていた。

 喉の奥までつっこまれた触手は、成人男性のアレより太く、弾力に飛んでいた。

 それをイラマチオの要領で口いっぱいに頬張りながら、ちゅうちゅうと吸う杏里。

 子宮を突き上げてくるリズムに合わせて、自然と腰が動いてしまう。

 杏里はすでに、相手が蛸であることを忘れてしまっていた。

 脳裏から、いつの間にか蛸の面影は消えてしまっている。

 たくましい男たちに抱きしめられ、貫かれ、乳房を揉みしだかれ、今にもイキそうになっている自分。

 そんな想像で頭が破裂しそうなのだ。

 怪物蛸の巨大な眼が、近づいてくる杏里を無表情に見つめている。

 嘴が開いた。

 獲物を快感で無抵抗にしておいて、いよいよ食べるつもりなのだ。



 

 

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