そんなお口で舐められたら💛

戸影絵麻

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第2話 レズふたり旅

#64 ゴースト・ホテル⑧

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「すっごーい!」

 杏里は歓声を上げた。

 大浴場は、思ったよりもずっと広かった。

 大きな楕円形の浴槽は、長径20メートルもあるだろうか。

 その正面は人工の山肌になっていて、てっぺんからお湯が滝のようになだれ落ちている。

 右手の壁は外の露天風呂へと続くガラス窓、左手には浅い薬湯や電気風呂、それにサウナ室。

 ここならたとえ吸血鬼が追ってきても、怖くない。

 杏里はすでにすっぽんぽんになっている。

 もともと裸になることに抵抗感のないたちなのだ。

 己の身体に自信があるし、なにより裸の自分を見るのが好きなのだ。

 だが、みいはそうはいかないようだった。

 いまだにバスタオルを身体に巻きつけたままなのだ。

「さ、身体、流しっこしようよ。もう、いつまでそんな格好してるのよ。タオルなんて取っちゃいなよ」

「そんな…だめです。恥ずかしすぎます」

「何言ってんのよ。見ての通り、ここ、私たちしかいないじゃない。恥ずかしいことなんてないでしょう?」

 そうなのだ。

 こんなに立派なお風呂なのに、他の客はひとりもいないのである。

 これなら、泳いでも怒られないに違いない。

 もう、ラッキーとしか、いいようがなかった。

「じゃあ、杏里さま、後ろ、向いててくれますか」

「しょうがないなあ」

 仕方なく、言われた通り、みいに背を向けた。

「もう、いいかな?」

 待ちきれなくなって声をかけると、

「はい…」

 蚊の鳴くような声が返ってきた。

「わあ、かわいい」

 振り向くなり、杏里は手を叩いた。

 スレンダーな肢体を惜しげもなく晒したみいは、手で胸のふくらみと太腿の間を懸命に隠している。

 本当に恥ずかしがっているらしく、耳たぶまで真っ赤になっていた。

「隠さなくっていいから」

 杏里はみいに歩み寄った。

「ほら、手をどけてごらん」

「な、何するんですか?」

 あとじさるみい。

「前にね、みいは私にこんなことしてくれたんだよ」

 杏里は洗い場からボディソープを取り、自分の胸にたっぷり塗りつけた。

「覚えてないかな?」

 みいの手首をつかみ、腕をどけると、お椀型の小ぶりな乳房が杏里の眼を釘付けにした。

 うわあ。

 改めて見ると、みいのおっぱいって、ちっちゃくて柔らかそうで、ほんとに可愛いんだ。

「な、何をですか?」

 みいは、蛇に睨まれた蛙みたいに動かない。

「こうしてね、おっぱいにシャボンをつけて、おっぱい同士で、くちゅくちゅすりすり洗いっこするの!」

 言うなり、細身のみいを抱き寄せた。

 正確に狙って、乳首に乳首を押しつける。

「あ」

 みいが声を立てた。

 そのつぶらな瞳の中に、ふと淫靡な光が揺らめいたのを、杏里は見逃さなかった。





 

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