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第2話 レズふたり旅

#52 みだらな夢

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 なんだかんだで疲れていたらしい。

 いつの間にか杏里はうとうととまどろんでいた。

 それが、ふと目覚めたのは、胸元に涼しい風を感じたからである。

 ん?

 薄目を開くと、微妙に眠る前と違っている点があった。

 まず、リクライニング・シートが倒れて、杏里は完全に眠る体勢になっていた。

 そのせいで、股下0センチのマイクロミニがずり上がり、太腿のつけ根と小さな下着が丸見えになっている。

 いつのまに倒したんだろう?

 東海道新幹線での反省から、シートは倒さないでいたはずなのに。

 そしてもうひとつ。

 信じられないのは、ピタシャツが胸の上までまくり上げられ、まん丸な乳房が丸ごとふたつ、露出してしまっていることだった。

 あれ?

 どうりでスースーすると思った。

 異変に気づいたにもかかわらず、杏里が動かなかったのには理由がある。

 胸にかすかな吐息を感じたからだ。

 薄目を開けて様子をうかがうと、吐息の主は、なんと、みいだった。

 みいが杏里の乳房にぎりぎりまで顔を寄せて、愛らしい舌を伸ばしているのだ。

「杏里さまったら…なんて素敵なおっぱいしてるのかしら…」

 どうやらそんなことをつぶやいているようだ。

「もう、ふしだらすぎるよね…。こんなに白くておっきくて、しかもまん丸なんだもの」

 舌先で、右の乳首、左の乳首と、そうっと舐め上げられた。

 あ。

 あふ。

 危うく声を上げそうになる杏里。

 が、なんとかこらえたのは、みいの行動に興味がわいたからである。

 あれほど杏里をなじっていたくせに、いったいどういう風の吹き回しなんだろう…?

「この身体、みいのものだったら、よかったのに…。誰にも触らせたくない。特に、男の人には…」

 言いながら、舌の先でチロチロ舐めてくる。

 く、くう。

 そ、そんな舌で、舐められたら…。

 杏里は固く目を閉じ、奥歯を食いしばった。

 もう、私、濡れてきちゃうじゃない…。

「でも、トイレでのあれ、気持ちよかったな」

 みいの独白は続いている。

「杏里さまのおっぱいと、みいのおっぱい、くっつけあって…もう、幸せで泣きそうだった…」

 みい、私のこと、嫌いになったわけじゃなかったんだ。

 その独り言を聞きながら、杏里は内心ほっとしていた。

 なーんだ。

 そうならそうと、ちゃんと口に出していってくれればいいのに。

 そしたら、いつでも相手をしてあげるのに。

「もう一度、してもいいかしら。杏里さま、眠ってるし、周りには誰もいないみたいだし」

 衣ずれの音に続いて、ファスナーの下りる音。

 みいがワンピースを脱ごうとしているのだ。

 そっと目を開けると、視界に入ってきたのは、みいの顔ではなく、すべすべしたおなかだった。

 パンティだけ残して、あとは裸になっているのだ。

 くぼんだおへそ。

 平らな下腹。

 手のひらサイズのふたつのふくらみ。

 そしてあの杏子のようなピンクの乳首。

 みいが寝たふりをしている杏里の上にまたがってきた。

 ああ。

 胸の鼓動が激しくなる。

 みいってば、あなた、なんて素敵にいやらしいの…。

 



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