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第2話 レズふたり旅

#30 満たされぬ愛欲

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 鏡に映った杏里は、ちょうど「く」の字を裏返したようなかっこうをしている。

 拘束された両手を前へ、丸くすべすべした尻を後ろにつき出して、不安定に揺れているのだ。

 そのメリハリのあるボディは、すでに汗でオイルを塗りたくったように輝いている。

 ふたつの大きな乳房の先端には洗濯ばさみ。

 尻の肉の間からは鞭がつき出している。

 杏里が極度の興奮状態に陥っていることは、その下腹の筋肉の動きからわかる。

 普段は平らに締まっている鳩尾あたりの肉が、ひくひくと波打っているのだ。

「キスして…お願い」

 半ば開いた唇の間から、切なげな喘ぎが漏れる。

 よだれがなめらかな頬を伝い、くっきりと刻まれた胸の谷間に透明なしずくとなってしたたり落ちていく。

「このうつけ者!」

 が、女王様人格に支配されたみいは、杏里の懇願に耳を貸す気はさらさらないようだった。

「なぜ私がおまえのような下賤な娘に接吻してやらねばならぬのだ? 身の程をわきまえるがいい!」

 目を怒らせながら、鞭の柄を更に奥まで突っ込んでくる始末だ。

「だって、だって、前はいっぱい、してくれたじゃない! 覚えてないの? お庭で行水した時のことや、一緒に自由研究の課題づくりのときに、激しく愛し合ったことを?」

「激しく愛し合っただと? 馬鹿も休み休み言え! このビッチ! 私がそんなことするものか!」

 怒りなのか羞恥からなのか、みいの顔が朱に染まった。

「そんな戯言で私を惑わそうなど、100年早いわ! そのような穢れたことを言う口は、こうしてやる!」

 尻に突き立てた鞭を放置すると、みいが杏里の前に回ってきた。

 サイドテーブルの引き出しから取り出したのは、直径10センチはありそうな極太のバイブである。

 黒々と光るそれは、全身にブツブツが浮き出ていて、更に先端の亀頭部分も恐ろしく大きく、見るからにぶっそうだ。

「これでも食らうがいい!」

「うぐ。っぷ」

 杏里の半開きの口に、みいがその極太バイブをねじ込んできた。

 まるで黒人のそれを呑み込んだような感じだった。

 杏里は条件反射でそれに舌を絡めていた。

 口の中に入ってくる棒状のものには、つい反応してしまう。

 そんなふうに体ができているのだ。

 みいがスイッチを入れると、口いっぱいに頬張ったそれが、グーングーンと悶え始めた。

「あう、うぷ、ひ、ひい」

 我を忘れてむしゃぶりついた。

 ああ、いい。

 なんておっきなおちんぽなの。

 乳をぶるぶる揺らしながら、尻をプルプル振る様子は、まさに盛りのついた雌犬そのものだ。

 杏里の口の端からだらだらよよだれがあふれ出す。

 もう、あたしってば。

 自分でも呆れる思いだった。

 新たな愉悦の波が、杏里の脳細胞を刺激し始めたのである。


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