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第2話 レズふたり旅
#27 女王再臨
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「ひえ」
飛びのこうとした杏里の肩に、みいががぶりとかみついた。
「きゃ」
ブラの上から乳房をむんずとつかまれ、杏里は悲鳴を上げた。
「馴れ馴れしい! 下僕のくせに!」
みいのキックが柔らかい腹にめりこんだ。
「くう」
ベッドに昏倒した杏里の上に、パンティ一枚のみいがのしかかってくる。
「や、やめて。ご、ごめんなさい」
「最初から私を襲うつもりだったのだろう? まったく、油断も隙もない小娘じゃ」
しまった。
杏里はほぞをかむ思いだった。
飲ませすぎちゃった。
雷だけじゃなく、アルコールの過剰摂取も、みいのAIを狂わせるということなのか。
それにしても、この女王様人格は何なのだろう?
どうしてあのおとなしいみいの中に、こんな乱暴者が潜んでいるのかしら?
「かくなる上は、お仕置きじゃ」
どこから見つけてきたのか、みいが杏里の両手におもちゃの手錠をはめた。
万歳する姿勢で杏里は両手を拘束されたかっこうだ。
「ふふ、この部屋にはこんな仕掛けもあるのだ」
みいが壁のボタンを押すと、杏里の手上につながった鎖が、じゃらじゃらと動き始めた。
「ちょ、ちょっと!」
もがく杏里。
身体が鎖で吊り上げられていくのだ。
紗彩さんったら、まったく何考えてるの?
天井に宙づりにされ、ゆっくりと回転しながら、杏里は心の中で悲鳴を上げた。
SF映画の秘密基地のように、部屋が様変わりしていく。
自動的にカーテンが閉まると、壁がスライドし、入口以外の3面がすべて天井まで鏡になった。
そこに、きわどい下着を身に着けただけの、豊満な美少女が大写しになっている。
もちろん、杏里である。
これじゃ、ラブホのSMルームじゃない!
「ふふふ、驚いたか。これが紗彩さまの趣味なのだ」
ベッドから降り、吊るされた杏里を見上げてみいが意地悪く笑った。
見ると、両手に革の鞭まで持っている始末。
その口ぶりからすると、酔っぱらった人工頭脳の中でも、元の主人、紗彩だけは特別な存在らしい。
それにしても、と思う。
あの和服の似合う日本的美女に、こんな嗜好が隠されていたとは。
杏里は紗彩の瓜実顔や白いうなじを思い出し、背筋がゾクゾクするのを感じないではいられなかった。
美しい変態というものには、なんとも心惹かれるものがある。
旅行から帰ったら、ぜひもう一度会ってみたい。
素直にそう思った。
もちろん、裸でだけど。
「さあ、覚悟しろ。今晩は、おまえを存分にいたぶって、ドMの本性を引き出してやるからな」
みいが鞭を振りかぶった。
腕の動きに合わせて、小ぶりな乳房がつんと上を向く。
「あんまり痛くしないでね」
媚びるようなまなざしで、杏里は言った。
「ソフトなSMプレイなら、杏里、大歓迎だよ」
飛びのこうとした杏里の肩に、みいががぶりとかみついた。
「きゃ」
ブラの上から乳房をむんずとつかまれ、杏里は悲鳴を上げた。
「馴れ馴れしい! 下僕のくせに!」
みいのキックが柔らかい腹にめりこんだ。
「くう」
ベッドに昏倒した杏里の上に、パンティ一枚のみいがのしかかってくる。
「や、やめて。ご、ごめんなさい」
「最初から私を襲うつもりだったのだろう? まったく、油断も隙もない小娘じゃ」
しまった。
杏里はほぞをかむ思いだった。
飲ませすぎちゃった。
雷だけじゃなく、アルコールの過剰摂取も、みいのAIを狂わせるということなのか。
それにしても、この女王様人格は何なのだろう?
どうしてあのおとなしいみいの中に、こんな乱暴者が潜んでいるのかしら?
「かくなる上は、お仕置きじゃ」
どこから見つけてきたのか、みいが杏里の両手におもちゃの手錠をはめた。
万歳する姿勢で杏里は両手を拘束されたかっこうだ。
「ふふ、この部屋にはこんな仕掛けもあるのだ」
みいが壁のボタンを押すと、杏里の手上につながった鎖が、じゃらじゃらと動き始めた。
「ちょ、ちょっと!」
もがく杏里。
身体が鎖で吊り上げられていくのだ。
紗彩さんったら、まったく何考えてるの?
天井に宙づりにされ、ゆっくりと回転しながら、杏里は心の中で悲鳴を上げた。
SF映画の秘密基地のように、部屋が様変わりしていく。
自動的にカーテンが閉まると、壁がスライドし、入口以外の3面がすべて天井まで鏡になった。
そこに、きわどい下着を身に着けただけの、豊満な美少女が大写しになっている。
もちろん、杏里である。
これじゃ、ラブホのSMルームじゃない!
「ふふふ、驚いたか。これが紗彩さまの趣味なのだ」
ベッドから降り、吊るされた杏里を見上げてみいが意地悪く笑った。
見ると、両手に革の鞭まで持っている始末。
その口ぶりからすると、酔っぱらった人工頭脳の中でも、元の主人、紗彩だけは特別な存在らしい。
それにしても、と思う。
あの和服の似合う日本的美女に、こんな嗜好が隠されていたとは。
杏里は紗彩の瓜実顔や白いうなじを思い出し、背筋がゾクゾクするのを感じないではいられなかった。
美しい変態というものには、なんとも心惹かれるものがある。
旅行から帰ったら、ぜひもう一度会ってみたい。
素直にそう思った。
もちろん、裸でだけど。
「さあ、覚悟しろ。今晩は、おまえを存分にいたぶって、ドMの本性を引き出してやるからな」
みいが鞭を振りかぶった。
腕の動きに合わせて、小ぶりな乳房がつんと上を向く。
「あんまり痛くしないでね」
媚びるようなまなざしで、杏里は言った。
「ソフトなSMプレイなら、杏里、大歓迎だよ」
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