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第2話 レズふたり旅
#26 喉の渇き
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ベッドの上に横座りして、きょとんとした表情で、杏里を見つめるみい。
窓から斜めに射し込む月光が、その裸身を、神秘的な妖精みたいに、実にエロチックに演出している。
んもう、いいところだったのに!
杏里ときたらもう、地団駄を踏む思いだった。
これからやっと、みいの全身を心ゆくまで堪能できるところだったのに!
処女モードに返ってしまっているみいのことである。
この状態で迫っても、そうおいそれとはいいムードにはなってくれないに違いない。
まずは眠っているうちに身体をその気にさせて、それから…。
というのが、杏里の計画だったのだ。
案の定、
「杏里さま、その、夜這いって、何なんですかあ?」
などと、真顔で聞いてくる始末だった。
「それはこっちのこと。それよりさ、みい、喉、乾いちゃったんじゃない?」
杏里は必死で頭を働かせた。
かくなる上は、多少荒療治でもかまわない。
もう一度みいには眠ってもらわなければ。
「わあ、よくわかりましたねえ。さっすが、杏里さま」
みいが嬉しそうにニコッと笑う。
もう、何よその顔。可愛すぎでしょ。
杏里の下腹が、期待と興奮でひくひくした。
「みいも、ちょうど、そう言おうと思ってたところなんですよ」
「やっぱりね!」
しめた、と思う。
「じゃ、私がおししい飲み物、持ってきてあげる」
「ほんとですかあ。わあ、杏里さまったら、やさしいんだ。ひとりで下に降りるのって、なんかこわくって」
「いいってことよ。困ったら、お互いさまでしょ。ちょっとだけ、待っててね」
いそいそと立ち上がると、
「でも、杏里さま、なんだかすごい格好してますね。そのパンツ、お尻が丸ごと見えちゃってますけど」
「あ、こ、これ? これはTバックって言ってね。お尻に汗疹ができないよう、寝る時はいつも穿いてるの」
「ブラもですかあ? おっぱいに汗疹できるから、そんなに小さいのを?」
「そうだよ。だって私、Gカップだから」
適当に返事をしておいて、階下のカウンターに急ぐ。
グラスを取り出すと、まず氷を入れ、次にジントニックとウィスキーを混ぜて半分ほど満たした。
さすがにこれでは苦くて飲まないだろうから、トロピカルカクテルで割ってやる。
最後にチェリーを浮かべて終了だ。
グラスを持って上がると、
「ありがとう」
みいが感謝のまなざしで杏里を見た。
「さ、一気に飲んでごらん。すぐに気持ちよく眠れるから」
「はい。いただきます」
よほど喉が渇いていたのだろう。
抜群にアルコール度の高い杏里特製カクテルを、おいしそうにごくごく飲み干すみい。
やったね。
杏里は心の中で拍手をした。
その拍子である。
「ひ」
可愛らしいゲップとともに、みいの眼球がくるりと裏返った。
「あ、大丈夫?」
一回転して戻ってきた時には、形相が変わっていた。
「おのれ、淫乱小娘」
腹の底に響く声で、ふいにみいが言った。
「夜這いだと? けしからん。今度こそ、成敗してくれるわ!」
窓から斜めに射し込む月光が、その裸身を、神秘的な妖精みたいに、実にエロチックに演出している。
んもう、いいところだったのに!
杏里ときたらもう、地団駄を踏む思いだった。
これからやっと、みいの全身を心ゆくまで堪能できるところだったのに!
処女モードに返ってしまっているみいのことである。
この状態で迫っても、そうおいそれとはいいムードにはなってくれないに違いない。
まずは眠っているうちに身体をその気にさせて、それから…。
というのが、杏里の計画だったのだ。
案の定、
「杏里さま、その、夜這いって、何なんですかあ?」
などと、真顔で聞いてくる始末だった。
「それはこっちのこと。それよりさ、みい、喉、乾いちゃったんじゃない?」
杏里は必死で頭を働かせた。
かくなる上は、多少荒療治でもかまわない。
もう一度みいには眠ってもらわなければ。
「わあ、よくわかりましたねえ。さっすが、杏里さま」
みいが嬉しそうにニコッと笑う。
もう、何よその顔。可愛すぎでしょ。
杏里の下腹が、期待と興奮でひくひくした。
「みいも、ちょうど、そう言おうと思ってたところなんですよ」
「やっぱりね!」
しめた、と思う。
「じゃ、私がおししい飲み物、持ってきてあげる」
「ほんとですかあ。わあ、杏里さまったら、やさしいんだ。ひとりで下に降りるのって、なんかこわくって」
「いいってことよ。困ったら、お互いさまでしょ。ちょっとだけ、待っててね」
いそいそと立ち上がると、
「でも、杏里さま、なんだかすごい格好してますね。そのパンツ、お尻が丸ごと見えちゃってますけど」
「あ、こ、これ? これはTバックって言ってね。お尻に汗疹ができないよう、寝る時はいつも穿いてるの」
「ブラもですかあ? おっぱいに汗疹できるから、そんなに小さいのを?」
「そうだよ。だって私、Gカップだから」
適当に返事をしておいて、階下のカウンターに急ぐ。
グラスを取り出すと、まず氷を入れ、次にジントニックとウィスキーを混ぜて半分ほど満たした。
さすがにこれでは苦くて飲まないだろうから、トロピカルカクテルで割ってやる。
最後にチェリーを浮かべて終了だ。
グラスを持って上がると、
「ありがとう」
みいが感謝のまなざしで杏里を見た。
「さ、一気に飲んでごらん。すぐに気持ちよく眠れるから」
「はい。いただきます」
よほど喉が渇いていたのだろう。
抜群にアルコール度の高い杏里特製カクテルを、おいしそうにごくごく飲み干すみい。
やったね。
杏里は心の中で拍手をした。
その拍子である。
「ひ」
可愛らしいゲップとともに、みいの眼球がくるりと裏返った。
「あ、大丈夫?」
一回転して戻ってきた時には、形相が変わっていた。
「おのれ、淫乱小娘」
腹の底に響く声で、ふいにみいが言った。
「夜這いだと? けしからん。今度こそ、成敗してくれるわ!」
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