そんなお口で舐められたら💛

第2話 レズふたり旅

#5 恥じらう突起

「はい、できたよ。なんにもいわずに着てみてくれる？　なんなら目をつぶってでもいいからさあ」

　改造し終えた水着を押しつけると、杏里はみいの背中に手をかけて部屋の中に押し込んだ。

「どうお？　具合は？」

　待ちきれずにそう声をかけると、

「うーん、別に前と変わってないみたいですけど」

　戸惑ったような返事が返ってきた。

　ふふっ。

　杏里はほくそ笑んだ。

　これだから処女は面白い。

　待つほどもなく、みいが現れた。

　しなやかな身体に、さっきの紺の水着を身につけている。

「これで、いいですか？」

　不安げなまなざしで、杏里を見つめて訊いてきた。

「いいよ」

　杏里はごくりと喉を鳴らしてつばを飲み込んだ。

「みい、すごくセクシーだよ」

　みいの乳房はきれいなお椀型をしている。

　その乳房が体にフィットした水着を丸く押し上げているのだが、今はその頂上にポッチが浮き出ている。

　さっきまでなかった乳首である。

　杏里が水着の裏に縫いつけてあったパットを取り去ったせいだった。

　だが、本人はまだその事実に気づいていないらしい。

「ちょっと、着やすくなったっていうか、圧迫感がなくなった気がします」

　もじもじしながら、みいが言う。

「あのさ、脚、少し開いてくれないかな」

　期待を込めて更に杏里が頼むと、

「こ、こうですか？」

　両手を腰に回し、みいが心持ち両足を開いてみせた。

　多少ハイレグ気味の水着の股のところが、薄い布を押し上げてぷっくり盛り上がっている。

　その浮き出た恥丘の真ん中に縦に入ったスリットを確認して、杏里は満足げに吐息を漏らした。

「上出来だね。ちゃんと割れ目も見えてるし」

　これも杏里の仕業である。

　水着の股の部分の厚い裏地を、はさみで除去してやったのだった。

　つまり、みいは一見するとごく普通のスク水を着ているように見えるが、その実大事な所はほぼ丸見えなのだ。

　これで水につかったりしたら…それこそ大変なことになる。

「割れ目って…？　あ」

　みいはようやく水着の仕掛けに気づいたらしかった。

「いやんっ」

　悲鳴を上げて、胸と股間を手で隠す。

　杏里は震えるみいに、そっと近寄った。

「恥ずかしがることないよ。みんな、みいのそこが見たいんだ。見たい人がいるなら遠慮なく見せてあげる。それがペットの務めでしょう？」

「ペ、ペットの、務め？」

　みいはここにきてやっと、己がペットであることを思い出したらしかった。

「そ、そうでした…」

　羞恥で頬を朱に染めたまま、だらりと両手を脇に垂らし、顔を背けた。

「ほら、もっと背筋を伸ばして、私にその可愛い体を見せてごらん」

　顔を背けたまま、みいがぎこちなく体を開いた。

　手のひらサイズのマシュマロのような胸。

　すべすべしたおなか。

　少しO脚気味の太腿の間からのぞく、ぷくっとした肉の丘。

　紺の水着にトレースされているせいで、細部の輪郭がよりいっそう明瞭になり、ある意味裸より猥褻だ。

「乳首、勃ってるみたい」

　我慢できず、杏里は手を伸ばしていた。

　マシュマロのてっぺんのポッチにふれると、みいがぴくんと痙攣した。

「いや」

　顔を背けたまま、みいが小声で言った。

「そんなことする杏里さま、みいは嫌いです」

　やれやれ。
　
　内心ため息をつく杏里。

　処女モードもいいけれど、みいのAIときたら、ほんとに初期化されてしまっているようだ。

　あの淫乱ペットが、なんて変わりようだろう。

「でも、みい、乳首、硬くなってるよ」

　つぼみを指でつまんでコリコリしてやる。

「ち、違います…」

　みいが杏里の手を振り払って、くるりと背を向けた。

「やめて、ください…。まさか、杏里さまがそんなことするなんて…」

　泣いているのか、肩が小さく震えている。

「やせ我慢しなくていいんだよ」

　杏里はその耳元に唇を近づけた。

「気持ちいいなら気持ちいいって、正直にいいなさい」

「杏里さまの、ばか！」

　みいが駆け出した。

　胸を両腕で隠したまま、ばたばたと階段を降りていく。

「うはあ、めんどくさいなあ」

　その後ろ姿を見送りながら、杏里は呆れ声でつぶやいた。

　でも、と思い直す。

　これって新鮮で、意外に面白いかも。