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第2話 レズふたり旅
#1 待ち合わせ
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翌日、杏里は朝5時に起床すると、荷物をまとめて始発のバスに飛び乗り、となり町に向かった。
待ち合わせはJR駅の、新幹線側の改札口。
まだ早朝だというのに、大きなモニタースクリーンの前は、すでに待ち合わせの旅行客たちの姿でいっぱいだ。
きょうの杏里のいでたちは、白いノースリーブのブラウスに黒いマイクロミニ。
シンプルだが、露出度の高い服装は、グラマラスな杏里が着ると凶器になる。
強力な磁力を発散するかのように、周囲の視線を引きつけて離さなくなるのだ。
10代のアイドル顔負けの愛くるしいフェイスに、売れっ子AV女優のボディ。
”歩く罪つくり”とはまさにこのことである。
舐めるような視線に晒されながら柱にもたれて待っていると、ほどなくして、増え始めた人混みの中から、見慣れた人影が現れた。
頬をほてらせ、不安げにおどおどと周囲を見回しているのは、みいである。
みいはミニ丈の花柄の明るい色のワンピースに、大きな麦わら帽子というスタイルだ。
あまりに素朴すぎて、思わず抱きしめたくなるほど可愛らしい。
「みい! ここ! ここだよ!」
杏里が飛び上がって右手を振り回すと、Gカップのバストがぽよんと跳ねた。
「杏里さま」
小走りに駆けてくるみい。
「よかったあ、みい、バスとか地下鉄って生まれて初めてで、不安で死んじゃうかと思いました」
「そんなことで死なないでよね」
うれしさのあまりみいをぎゅっと抱きしめると、腕の中でみいのしなやかな身体がこわばった。
「杏里さま、そんな、いきなりハグなんて、みい、恥ずかしいです」
「あ、そうか」
みいの身体を離して杏里は笑った。
「きょうのみいは、処女モードなんだもんね」
「は、はい」
みいが、耳のつけ根まで、赤くする。
「みいは、好きな人と、手をつないだこともないんです」
「マジで言ってるの?」
杏里は危うく吹き出すところだった。
ついきのうまで、杏里と全裸で絡み合って痴態の限りを尽くしたのは、いったい誰なのだ?
ふと、そう思ったからだった。
「え、ええ。ですから、お手柔らかにお願いします」
「はいはい、わかりました。じゃ、きょうはまず、手をつなぐところからね」
にっこり微笑みかけ、右手を取った。
みいの小さな手のひらは、しっとりと汗ばんでいて、とても柔らかい。
待ち合わせはわかりやすいように新幹線側の改札口にしたが、ふたりが乗るのは中央線である。
隣のの改札口までみいの手を引いて行き、改札はみいが紗彩からプレゼントされた『青春18切符』で通った。
自由席だったが、新幹線でないため、なんとか空いている席を見つけることができた。
ふたり掛けの席に、肩を寄せ合って座ると、
「わあ、なんだかどきどきします。みい、旅行なんて初めて」
みいが胸の前で両手を握り合わせ、夢見る乙女の表情になった。
「私も久しぶり。旅行と言えば、駅弁だよね。楽しみだなあ」
うーんと大きく伸びをする杏里。
ノースリーブのブラウスからのぞくすべらかな腋の下が、妙に艶めかしい。
ホイッスルが鳴り、ガタンゴトンと列車が動き出した。
「気持ちいいこと、いっぱいしようね」
杏里はみいのすべすべの頬に、そっと自分の頬を押しつけた。
「杏里さま…」
恥じらうように目を伏せるみい。
みいの頬は、なぜかミルクの匂いがした。
待ち合わせはJR駅の、新幹線側の改札口。
まだ早朝だというのに、大きなモニタースクリーンの前は、すでに待ち合わせの旅行客たちの姿でいっぱいだ。
きょうの杏里のいでたちは、白いノースリーブのブラウスに黒いマイクロミニ。
シンプルだが、露出度の高い服装は、グラマラスな杏里が着ると凶器になる。
強力な磁力を発散するかのように、周囲の視線を引きつけて離さなくなるのだ。
10代のアイドル顔負けの愛くるしいフェイスに、売れっ子AV女優のボディ。
”歩く罪つくり”とはまさにこのことである。
舐めるような視線に晒されながら柱にもたれて待っていると、ほどなくして、増え始めた人混みの中から、見慣れた人影が現れた。
頬をほてらせ、不安げにおどおどと周囲を見回しているのは、みいである。
みいはミニ丈の花柄の明るい色のワンピースに、大きな麦わら帽子というスタイルだ。
あまりに素朴すぎて、思わず抱きしめたくなるほど可愛らしい。
「みい! ここ! ここだよ!」
杏里が飛び上がって右手を振り回すと、Gカップのバストがぽよんと跳ねた。
「杏里さま」
小走りに駆けてくるみい。
「よかったあ、みい、バスとか地下鉄って生まれて初めてで、不安で死んじゃうかと思いました」
「そんなことで死なないでよね」
うれしさのあまりみいをぎゅっと抱きしめると、腕の中でみいのしなやかな身体がこわばった。
「杏里さま、そんな、いきなりハグなんて、みい、恥ずかしいです」
「あ、そうか」
みいの身体を離して杏里は笑った。
「きょうのみいは、処女モードなんだもんね」
「は、はい」
みいが、耳のつけ根まで、赤くする。
「みいは、好きな人と、手をつないだこともないんです」
「マジで言ってるの?」
杏里は危うく吹き出すところだった。
ついきのうまで、杏里と全裸で絡み合って痴態の限りを尽くしたのは、いったい誰なのだ?
ふと、そう思ったからだった。
「え、ええ。ですから、お手柔らかにお願いします」
「はいはい、わかりました。じゃ、きょうはまず、手をつなぐところからね」
にっこり微笑みかけ、右手を取った。
みいの小さな手のひらは、しっとりと汗ばんでいて、とても柔らかい。
待ち合わせはわかりやすいように新幹線側の改札口にしたが、ふたりが乗るのは中央線である。
隣のの改札口までみいの手を引いて行き、改札はみいが紗彩からプレゼントされた『青春18切符』で通った。
自由席だったが、新幹線でないため、なんとか空いている席を見つけることができた。
ふたり掛けの席に、肩を寄せ合って座ると、
「わあ、なんだかどきどきします。みい、旅行なんて初めて」
みいが胸の前で両手を握り合わせ、夢見る乙女の表情になった。
「私も久しぶり。旅行と言えば、駅弁だよね。楽しみだなあ」
うーんと大きく伸びをする杏里。
ノースリーブのブラウスからのぞくすべらかな腋の下が、妙に艶めかしい。
ホイッスルが鳴り、ガタンゴトンと列車が動き出した。
「気持ちいいこと、いっぱいしようね」
杏里はみいのすべすべの頬に、そっと自分の頬を押しつけた。
「杏里さま…」
恥じらうように目を伏せるみい。
みいの頬は、なぜかミルクの匂いがした。
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