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第1話 美少女ペットみい
#15 ペットのルール
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なんとか潮吹きで絵を汚すことなく股間の筆でサインを書き終えると、杏里はできあがったその巨大な抽象画をスマホで写真に撮った。
大きすぎて学校には持っていけないので、写真を引き伸ばしてスケッチブックに貼ろうと思ったのである。
「体、汚れちゃったね。おなかもペコペコだし。お風呂入ったら、お夕食にしよっか」
絵の具まみれのサイケデリックな少女の裸体を見つめて、杏里は言った。
「どうする? 一緒に入る?」
おそるおそる、訊いてみる。
さっきの行水のシーンが脳裏に去来した。
またあんなことになったら、どうしよう。
私、もう、がまんできないかも…。
が、少女の返事はそんな杏里の淡い期待を、簡単に打ち砕いた。
「私はお庭の行水の水で十分ですから、ご主人さまひとりで、ゆっくりお湯につかっててくださいな」
てきぱきと部屋の片づけをしながら、そう答えたのである。
「え? でも、そろそろ陽も傾いてきたし、いくら夏でもお水じゃ風邪ひいちゃうよ?」
「大丈夫です。私、ペットですから。人間様のお風呂になんて、入れませんもの」
杏里のほうを振り向くと、そんなことを真顔で言った。
「それに、まだ後片付けとお掃除もありますし」
「そんなのいいよ。私が明日やるから」
「お掃除はペットの仕事です。前のご主人さまに、そう教わりました。毎日、家じゅうをピカピカに磨き上げなさい、って」
「なんか、しつけ、厳しいんだね」
杏里はため息をついた。
なんとなくうら寂しい気分だった。
夏休みの課題制作を通じて、せっかく友だちになれたと思ったのに。
この子ったら、またペットに戻ろうとしてる…。
「あの、お夕食は、カレーでいいかな? 野菜カレーなんか、どうかと思うんだけど」
仕方なく、話題を変えた。
「私はなんでも結構です。それこそ、ドッグフードでも」
少女の返事は、そっけない。
「馬鹿なこと言わないで。ちゃんとふたり分つくるから、ちゃんと食べてよね」
雑巾で畳の上を吹き始めた少女にそう言い残すと、杏里は風呂場に向かった。
まずシャワーで身体中に着いた絵の具を落とし、浴槽にお湯を張った。
全身にボディシャンプーを塗りたくり、スポンジでこすっていると、泡の間から乳首が勃ってきた。
ふと、何の前触れもなく、少女の言葉が耳の奥によみがえってきたのだった。
-エッチは夜までおあずけですー
彼女は確かにそう言ったのだ。
…ってことは、夜になったら、どうなるの?
想像しただけで、太腿と太腿の間がぬるぬるしてきた。
イルカのようにすべすべしてスレンダーな少女の身体は、抱きしめたくなるほど愛らしい。
それにあの瞳と唇。
キスしたい。
キスして、それから…・
「んもう、私ったら、何いやらしいこと考えてるの!」
杏里はふと我に返り、声に出して自分を戒めた。
余計なことは考えず、まずは夕食の準備に専念するのだ。
昔っから、腹が減ってはセックスもできぬ、というではないか。
十分に体を洗い、穴という穴から絵の具をこそぎ落として、湯船につかる。
しっかり温まってから、風呂を出て、よく乾いたバスタオルで身体を拭いた。
一応、いつ眠くなってもいいように、ブラはつけずにパンティだけを穿き、その上からシースルーの薄いネグリジェを羽織った。
台所に立ち、コンロでお湯を沸かし、無造作に野菜とカレーのルーを鍋の中に放り込む。
鼻唄を歌いながら1時間ほど煮込んだところで、完成した。
ゆうべの残りの白米が冷凍してあったので、それをレンジで解凍して皿に盛る。
上からたっぷりカレーをぶっかけ、少女を呼んだ。
「できたよ! 早く食べようよ!」
本当に行水用プールで身体を洗ったのか、すっかり綺麗になった少女が戻ってきた。
「さ、座って。お口に合うといいけど」
対面の椅子を指差すと、
「私はこっちで」
少女がカレーの入った皿だけ持って、後ろに退いた。
板の間に皿を置くと、その前に犬か猫みたいに腹ばいになる。
「何してるの? ちゃんと椅子に座って、一緒に食べようよ」
「それは無理です」
皿から顔を上げて、少女が言った。
「私はペットですから、こうでないと食べられません」
「それも前のご主人さまにしつけられたってわけ?」
杏里は呆れて目を真ん丸にした。
「はい」
少女がうなずいた。
「あの、もう、いただいても、よろしいですか?」
「う、うん」
杏里が答える前に、スプーンも手すらも使わず、おもむろに少女は、口だけでカレーを食べ始めた。
大きすぎて学校には持っていけないので、写真を引き伸ばしてスケッチブックに貼ろうと思ったのである。
「体、汚れちゃったね。おなかもペコペコだし。お風呂入ったら、お夕食にしよっか」
絵の具まみれのサイケデリックな少女の裸体を見つめて、杏里は言った。
「どうする? 一緒に入る?」
おそるおそる、訊いてみる。
さっきの行水のシーンが脳裏に去来した。
またあんなことになったら、どうしよう。
私、もう、がまんできないかも…。
が、少女の返事はそんな杏里の淡い期待を、簡単に打ち砕いた。
「私はお庭の行水の水で十分ですから、ご主人さまひとりで、ゆっくりお湯につかっててくださいな」
てきぱきと部屋の片づけをしながら、そう答えたのである。
「え? でも、そろそろ陽も傾いてきたし、いくら夏でもお水じゃ風邪ひいちゃうよ?」
「大丈夫です。私、ペットですから。人間様のお風呂になんて、入れませんもの」
杏里のほうを振り向くと、そんなことを真顔で言った。
「それに、まだ後片付けとお掃除もありますし」
「そんなのいいよ。私が明日やるから」
「お掃除はペットの仕事です。前のご主人さまに、そう教わりました。毎日、家じゅうをピカピカに磨き上げなさい、って」
「なんか、しつけ、厳しいんだね」
杏里はため息をついた。
なんとなくうら寂しい気分だった。
夏休みの課題制作を通じて、せっかく友だちになれたと思ったのに。
この子ったら、またペットに戻ろうとしてる…。
「あの、お夕食は、カレーでいいかな? 野菜カレーなんか、どうかと思うんだけど」
仕方なく、話題を変えた。
「私はなんでも結構です。それこそ、ドッグフードでも」
少女の返事は、そっけない。
「馬鹿なこと言わないで。ちゃんとふたり分つくるから、ちゃんと食べてよね」
雑巾で畳の上を吹き始めた少女にそう言い残すと、杏里は風呂場に向かった。
まずシャワーで身体中に着いた絵の具を落とし、浴槽にお湯を張った。
全身にボディシャンプーを塗りたくり、スポンジでこすっていると、泡の間から乳首が勃ってきた。
ふと、何の前触れもなく、少女の言葉が耳の奥によみがえってきたのだった。
-エッチは夜までおあずけですー
彼女は確かにそう言ったのだ。
…ってことは、夜になったら、どうなるの?
想像しただけで、太腿と太腿の間がぬるぬるしてきた。
イルカのようにすべすべしてスレンダーな少女の身体は、抱きしめたくなるほど愛らしい。
それにあの瞳と唇。
キスしたい。
キスして、それから…・
「んもう、私ったら、何いやらしいこと考えてるの!」
杏里はふと我に返り、声に出して自分を戒めた。
余計なことは考えず、まずは夕食の準備に専念するのだ。
昔っから、腹が減ってはセックスもできぬ、というではないか。
十分に体を洗い、穴という穴から絵の具をこそぎ落として、湯船につかる。
しっかり温まってから、風呂を出て、よく乾いたバスタオルで身体を拭いた。
一応、いつ眠くなってもいいように、ブラはつけずにパンティだけを穿き、その上からシースルーの薄いネグリジェを羽織った。
台所に立ち、コンロでお湯を沸かし、無造作に野菜とカレーのルーを鍋の中に放り込む。
鼻唄を歌いながら1時間ほど煮込んだところで、完成した。
ゆうべの残りの白米が冷凍してあったので、それをレンジで解凍して皿に盛る。
上からたっぷりカレーをぶっかけ、少女を呼んだ。
「できたよ! 早く食べようよ!」
本当に行水用プールで身体を洗ったのか、すっかり綺麗になった少女が戻ってきた。
「さ、座って。お口に合うといいけど」
対面の椅子を指差すと、
「私はこっちで」
少女がカレーの入った皿だけ持って、後ろに退いた。
板の間に皿を置くと、その前に犬か猫みたいに腹ばいになる。
「何してるの? ちゃんと椅子に座って、一緒に食べようよ」
「それは無理です」
皿から顔を上げて、少女が言った。
「私はペットですから、こうでないと食べられません」
「それも前のご主人さまにしつけられたってわけ?」
杏里は呆れて目を真ん丸にした。
「はい」
少女がうなずいた。
「あの、もう、いただいても、よろしいですか?」
「う、うん」
杏里が答える前に、スプーンも手すらも使わず、おもむろに少女は、口だけでカレーを食べ始めた。
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