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#80 禁書⑥
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日本が誇る天才詩人で童話作家の宮沢賢治。
賢治の伝記なら、小学校の国語の教科書にも載っている。
でも、彼の人生は、不遇なものだった。
生前は童話も詩もほとんど世間の注目を浴びず、病いに倒れてこの世を去った。
賢治が有名になったのは、薄幸の芸術家の例にもれず、彼の死後、ずいぶん経ってからのことなのだ。
そこまでは小学校の教科書にも載っているのだけど、教科書から省かれた大事なエピソードがひとつある。
最愛の妹、とし子との死別が、それだ。
うちのめされた賢治は、その後しばらく童話を書かなくなった。
そして半年以上経ってから、死の影を帯びたいくつもの名作をものにする。
誰もが知っている『銀河鉄道の夜』などは、その代表作といっていいだろう。
でも、と思う。
なぜ、賢治の本が、この世界では禁書になっているのか。
この詩集など、まるで魔導書扱いである。
それに、賢治と”M”のつながりとは何なのだろうか。
”M”は魔王を指すという。
宮沢賢治と異界の魔王…。
どこに共通点があるのだろう?
賢治の伝記なら、小学校の国語の教科書にも載っている。
でも、彼の人生は、不遇なものだった。
生前は童話も詩もほとんど世間の注目を浴びず、病いに倒れてこの世を去った。
賢治が有名になったのは、薄幸の芸術家の例にもれず、彼の死後、ずいぶん経ってからのことなのだ。
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最愛の妹、とし子との死別が、それだ。
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そして半年以上経ってから、死の影を帯びたいくつもの名作をものにする。
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なぜ、賢治の本が、この世界では禁書になっているのか。
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それに、賢治と”M”のつながりとは何なのだろうか。
”M”は魔王を指すという。
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どこに共通点があるのだろう?
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