所感日記

詩

中間地点 ℳ

電車で電飾が灯る
夜だからあかりがついて動くのだが前を見れば不思議な現象があった

目の前の景色は白に照らされているが遠くを見ると暗い景色が懐かしいような色に照らされている

その色は夜の景色には不自然な色をしている
しかし、不快ではなく好きな色に染っているので驚く

ゆっくり休み暖かく包まれるような色
周りの者は気づいていないのか？
可哀想に……

こんなにも歓迎されている色はないのにな

なぜ気づかないのだろうか？
それに加えて都合のいい錯覚は起きるものだ
私の好きな匂いがやってくる

小さい頃に畑で食べた採れたてのにんじんの香り…
土の香りが鼻に入る
毎日やってたら嫌いになっていたであろう畑仕事

時々にやれるからそれはとても懐かしいし楽しかった

電車の椅子の座り心地はとても悪いさっきまで座っていたであろう誰かの不感蒸泄が伝わる
だがしばらくすると自分のものとなる

この際こんなこと気にしていたら座ってられなくなるのは確かだが…

だが今夜限り私は気持ちいい電車に乗った

あぁ、もう着いてしまうのか…
電車を降りる時に覚悟をする

私は夜の白い景色に放たれてしまう
あぁ、眩しくて見るに堪えない