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宰相の息子1
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「お嬢様の好きなハチミツですね」
「ええ、これも美味しそう」
ハチミツ大好きです
こちらもいただきました
香りも甘さも丁度良いです
「アリーは本当に幸せそうに食べるね」
「はい、甘い物を食べるのは幸せです」
「アリアンお嬢様は、甘い物に関しては底なしですよ!皆様」
「サアラ言い過ぎですよ」
「いいえ、いつもルドルフ様が山程買って来られてもすぐに食べてしまわれてましたよ」
「サアラ」
「あっ‥申し訳ございません。昔の話でございます」
ヴィル様の目が急に鋭くなり、サアラを睨んだ
「先程もルドルフという名が出たがそれは誰だ?」
「あの‥それは‥」
サアラは顔を青くして黙ってしまった
「ルドルフ様とは、バルヘルム家のルドルフ様ですか?」
ラウル様は、私を見ると確認するように問い掛けた
「はい、そうです」
「アリーはルドルフ様と面識があったのか?どうして‥いつ?」
ラウル様は慌てる様に聞き返すと、サアラは申し訳なさそうに俯きながら
「申し訳ございません。私ったらなんて余計な事を‥もう昔の話です」
泣きそうになっている
「アリー。正直に話してくれ。ルドルフとは誰だ。アリーとはどういう関係だ?」
「はい、正直にお話します。ルドルフ様とは宰相の息子のルドルフ様です」
「何?宰相だと?」
「はい。リリアーナの歳の離れた弟です。初めて会ったのは私が10才の時、ルドルフ様が宰相に付いて王宮で仕事を始められた頃だと思います」
「そんな前から‥」
ラウル様は驚いて目を丸くしている
ヴィル様は黙って私を見つめたままだ
「偶然離宮に来られたルドルフ様と会ったのが最初です。ですが、ラウル様も知らなかったように、宰相もリリアーナも知らないと思います。王妃もローズも誰も知らない事です」
「どういう事なのか詳しく説明して」
「はい。ルドルフ様はとてもお優しい方で、私が離宮に閉じ籠った生活をしている事を不憫に思い、皆の目を盗んで私の好きな甘いお菓子などを差し入れてくださっていました。ルドルフ様は、父である宰相や姉のリリアーナが、側妃の母と私を嫌っている事を知っていたので、誰にも会わないように気を遣い差し入れてくださっていたのです。私にとっては、唯一離宮に顔を見せに来てくださる兄のような存在でした。ですが、ヴィル様がブルボマーナのお茶会に来られる少し前辺りからは、全く離宮に来られなくなりました。ルドルフ様は、婚約者が居ると話しておられました。ですので私は‥その後、ご結婚された為にもう離宮には来られなくなったと思っております。これが全てです」
目を逸らさずヴィル様を見つめた
「ええ、これも美味しそう」
ハチミツ大好きです
こちらもいただきました
香りも甘さも丁度良いです
「アリーは本当に幸せそうに食べるね」
「はい、甘い物を食べるのは幸せです」
「アリアンお嬢様は、甘い物に関しては底なしですよ!皆様」
「サアラ言い過ぎですよ」
「いいえ、いつもルドルフ様が山程買って来られてもすぐに食べてしまわれてましたよ」
「サアラ」
「あっ‥申し訳ございません。昔の話でございます」
ヴィル様の目が急に鋭くなり、サアラを睨んだ
「先程もルドルフという名が出たがそれは誰だ?」
「あの‥それは‥」
サアラは顔を青くして黙ってしまった
「ルドルフ様とは、バルヘルム家のルドルフ様ですか?」
ラウル様は、私を見ると確認するように問い掛けた
「はい、そうです」
「アリーはルドルフ様と面識があったのか?どうして‥いつ?」
ラウル様は慌てる様に聞き返すと、サアラは申し訳なさそうに俯きながら
「申し訳ございません。私ったらなんて余計な事を‥もう昔の話です」
泣きそうになっている
「アリー。正直に話してくれ。ルドルフとは誰だ。アリーとはどういう関係だ?」
「はい、正直にお話します。ルドルフ様とは宰相の息子のルドルフ様です」
「何?宰相だと?」
「はい。リリアーナの歳の離れた弟です。初めて会ったのは私が10才の時、ルドルフ様が宰相に付いて王宮で仕事を始められた頃だと思います」
「そんな前から‥」
ラウル様は驚いて目を丸くしている
ヴィル様は黙って私を見つめたままだ
「偶然離宮に来られたルドルフ様と会ったのが最初です。ですが、ラウル様も知らなかったように、宰相もリリアーナも知らないと思います。王妃もローズも誰も知らない事です」
「どういう事なのか詳しく説明して」
「はい。ルドルフ様はとてもお優しい方で、私が離宮に閉じ籠った生活をしている事を不憫に思い、皆の目を盗んで私の好きな甘いお菓子などを差し入れてくださっていました。ルドルフ様は、父である宰相や姉のリリアーナが、側妃の母と私を嫌っている事を知っていたので、誰にも会わないように気を遣い差し入れてくださっていたのです。私にとっては、唯一離宮に顔を見せに来てくださる兄のような存在でした。ですが、ヴィル様がブルボマーナのお茶会に来られる少し前辺りからは、全く離宮に来られなくなりました。ルドルフ様は、婚約者が居ると話しておられました。ですので私は‥その後、ご結婚された為にもう離宮には来られなくなったと思っております。これが全てです」
目を逸らさずヴィル様を見つめた
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