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番外編 番いました※
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グチュ、グチュ、グチュ
「あっ、そこっ、きもちいいっ!」
グリュッ、グリッ、グプッ
「もっと、もっとそこっ!」
「っはっ!発情期の瀬名は素直で淫乱なんだ、ねっ!」
「~~~~~っ!!」
激しく攻めたてられるまま掴まれた腰を振り精を求め、嬌声を上げる。
発情期は始まったばかりだというのにこんなに乱れているのには理由がある。
「ん……瀬名熱っぽい?」
風呂から上がりソファーで良い雰囲気になり、チュッチュッとしながら伊月さんの手がするりとスウェットの中に入り脇腹を撫でる。
「それにフェロモンが強くなってる」
「えー、発情期は来週なんだけどなぁ」
そう首を捻るも、万が一もあるからとどこかへ電話し、そのままコートを着せられ呼んだ車でヒート専用のホテルに連れ込まれる。
ヒート専用ホテルと言っても大学構内にあるシンプルな作りではなく、所謂セレブ御用達のホテルで内装はもちろんベッドがある部屋が2つあり、片方使っている間に専属スタッフがシーツ交換や飲食の用意、掃除など至れり尽くせりの所だ。
しかしいくら内装や食事が豪華だろうが発情期で殆ど覚えていない身としては無駄な気がするんだけどな。
「瀬名、ネックガード外そう」
室内をキョロキョロしていると、くすりと笑い着てきたコートを掛け近づくと、ネックガードに指を這わせて言われどきりとする。
(あ……発情期がきたら番うんだった)
話し合って次の発情期で番うと決めたのを思い出し、かあっと顔に熱が集まるのが分かる。
「予定より前だしま……まだ来ないかもよ?」
「来ないなら起こしちゃおうか」
「え?」
驚いた時には伊月さんから息が詰まるくらい濃厚なサンダルウッドの香りが襲い、一気に熱が上って口の中が飢える感覚がする。
「おっと、その前に外さないとね」
力が入らなくなった指を持ち、ネックガードの内側にある指紋を認証する箇所に俺と伊月さんの指をあて、スマホで暗証番号を打ち込み解除する。伊月さんが特注で作ったそれは2人の指紋と暗証番号でしか外せないようになっている。防水で通気性もあり、肌触りも良い。
ピピッという音と共にネックガードが首から外れ床に落ちる。
「うっ……凄い……持っていかれそうだ……」
曝された項から俺のフェロモンが溢れたのか一瞬息を止め、急いでベッドへ抱きかかえ降ろす。ふーっふーっと息づかいと余裕がない伊月さんの顔は初めて見るもので、腹の奥がずくりと何かを欲して尻の狭間から愛液がとろりと伝う。
俺も息が上がるが、発情期が来たかと言われればあともう少し、もう一度αのフェロモンをあてられたら入ってしまう気がする。それよりも伊月さんの方が発情になりそうなのを抑えているようだ。
「んっ……」
乱暴に唇を合わせ蹂躙するように舌を絡め吸われフェロモンが混じる唾液を飲み込む。発情期になりかけているからか、思考を溶かすような感覚が気持ち良い。
「はうっ!んんっ!」
とろとろになりそうな瞬間、愛液が溢れヒクつく後孔にすらりと長い指が2本入れられ腰が跳ねる。
ぐずぐずに蕩けきったナカは指を根元まですんなり飲み込み、入った刺激できゅうっと締めつけると指がどの辺まで入っているかや形が分かってしまう。まだ理性が残っているので恥ずかしさのあまり耳が熱くなる。
指を動かされる度に重ねる唇から切ない声が漏れ、ナカは潤いを増しクチユッ、クチユッと3本、4本と指が増えるのに比例して水音が大きくなっていく。
舌の感覚が無くなりそうな頃、唇が離れていく。見ると厭らしく濡れていて、下唇をペロリと舐める伊月さんは目が潰れてしまうんじゃないかと思うくらい壮絶な色気を放っていた。
「ふっ、はあっ……また瀬名のフェロモンが濃く……発情になる前に言っておくね……ハア……瀬名、愛してる、僕の、番に、なってください」
衝動を抑えながら伝えてくれる気持ちに、愛しさが込み上げ微笑む。
「俺も愛してる。俺を……伊月さんの番にしてください」
(俺、今幸せそうな顔してる)
「……!!瀬名愛してるよ!!」
「あっ……ああっっっ!!」
プツリと理性が切れたのか、後孔に入れていた指を引き抜き熱杭が奥まで一気に付き入れられる。それと同時に伊月さんから暴力的なフェロモンが溢れ体が発情期に突入する。
ガツガツと激しく打ち付けられてもヒートになった体は貪るように陰茎に絡みつき奥の疼きを満たそうとする。
そして冒頭である。
普段のセックスとは桁違いの快楽。理性など一瞬で消し飛び気持ち良さだけを求め精をねだる。
絶えずナカを擦りながら首筋や肩に所有印や噛み跡を付け、硬くツンと尖った乳首を吸い舌で舐られると鈴口から白濁が吹き出し腹を濡らす。体が熱く溶けそうで、強い刺激がくる度に嬌声が大きくなりビュッビュッと精液が飛び散りナカの陰茎を締めつける。
「くっ……ふっ、うっっ!!」
陰茎が膨らみ一層激しくナカを擦りズン、と突き奥壁に精を解き放つ。
「おく……あつぅい……ンンッ!」
熱が疼きを満たすように奥で広がり、その熱と熱を吐き出す陰茎の動きでイッてしまい、ナカが絞り取るように蠢く。
いつもならここで賢者タイムになるのだが、ラットになった伊月さんは止まらなかった。
ナカイキしてまだ体がビクビクしているのに全く萎えていない硬度100%の陰茎を勢いよく抜き、素早く俺の体をうつ伏せにして腰を上げ掴み、まだ泥濘んでいる後孔にグチュンと潜り込ませ打ち付ける。
「ああっ!!いきなりはげしっ……ひうっ、イイっ……もっとちょうだい!」
普段なら絶対言わない言葉を口から発し誘う。それに応えるように一層激しく突かれ体が歓喜する。体を捩り伊月さんを見ると、そこにはいつもの優しさが微塵も無い獰猛な色の瞳を宿したαがいた。
(ああ……俺の……今もこれからも俺だけの顔……)
自分だけに向けられる激情に打ち震える。早く、早く俺を伊月さんだけのΩにして欲しい……
「いつきさ……はやくっ……おれをいつきさんのものにしてっ」
叫ぶように言い吐くと背中にずっしりと伊月さんの熱を感じ、サンダルウッドの香りが包み込むように鼻腔を通し脳に行き渡る。
「瀬名……僕の唯一……」
項に熱い息と共に溢れた声に涙が頬を伝い、舐める舌の感触に胸が震える。
「んあっ!!~~~っ!!」
グポッと奥壁を突き抜け精を注がれる同時に項に鋭い痛みを感じる。だがそれも一瞬で快感に変換され痙攣したように体が震え、陰茎からはだらだらと精液が零れ落ちる。項を噛まれ体が変化する感覚、伊月さんのものになったとΩの細胞が歓喜している気がする。
「あっ、ふぅ、はっ……」
シーツに顔を埋め余韻に浸っていると、ぐっと腰を持ち上げられゆるゆると揺さぶられる。
「まっ、まって、いまやっ……ああん!」
グポグポとそこだけを行き来させられると奥の奥がキュンキュンと疼き過ぎた快楽をもたらす。ヒート中の貪欲な体はそれを欲しがり、無意識に腰を揺らす。
立った乳首も揺さぶられる度にシーツで擦れ甘い痺れをもたらし、吐き出された精液と愛液が混ざり伊月さんの動きに合わせ後孔から溢れ出て太もも伝いシーツに染みを作る。
「あん、やっ、またイクッ……えっ、なんでぇ⁉」
登りつめイク直前に陰茎の根元を左手で握られ入口から結腸まで大きいストロークでナカを擦り打ち付けられる。
「ナカでイキまくろうね」
「もうイキまくってるぅ!あひっ、またイクッ……っ!イッたイッたのお!ああん、おかしくなるぅ!~~~イグゥ!!」
背を仰け反らせ痙攣し何度も剛直を締めつけ絶頂すると、やっと根元を握っていた左手を緩ませそのまま扱かれ勢いよく射精しそこで俺は意識を手放した。
やっと意識が戻ったのはそれから3日後、とはいえまだぼんやりしていてヒートの熱は完全には無くなっていない。喉がイガイガするし体が重怠くて動けない。
丁度ヒートの波が落ち着いているので入ってます、お風呂。
「ごめんね、発情になって無理させちゃった」
後ろから抱きしめ湯に浸かっている伊月さんが、項の噛み跡を舐めながら言うので多分反省していないと思う。
「いいよ。発情がどういうものか分からないけど俺も発情期で初めてセックスしてわけ分かんなくなってたし」
そう、発情期のセックスは初めてだった。今までは自分で慰めてただけだったし。普段のセックスより感度が段違いに良くて気持ち良かった。あの激しさが発情なら次もなってくれて構わない。思い出すだけでナカと後孔がキュンとする。
「辛うじて避妊薬は飲ませたけど、2日間ヤりっぱなしだったんだよねぇ」
「えっ」
「一度もベッドから下りてないよ」
「うそーん」
そりゃ体も重怠くなるわ。ヒートとラットの掛け合わせ恐ろしや……その割に伊月さんが艶々しているのは何故でせう?
そういえば神楽のとこもやたら良規さんが元気だった気がス。αあるあるでしょうかねぇ。
「まずは食事をしようね。2日間ゼリー飲料しか口にしてないから」
2日間ベッドの上だとはいえ飲み物やゼリー飲料は摂取してたらしい。ご飯と聞いてお腹がクゥと鳴る。
「ふふっ、もう用意されていると思うから食べようか」
浴槽から上がるのも体を拭くのも全て伊月さんにお任せの俺。だって動けないんだもん。
もちろん用意されていたスープやおかゆも給餌されたよ。お腹が温かくなって美味しかった。
その後発情期が終わるまで伊月さんは発情にならず俺だけが乱れ喘ぐセックスでした。
発情期も終わり、ホテルの部屋を出る時に耳元で「僕の番になってくれてありがとう。一生をかけて瀬名だけを愛するよ」と言うのは反則だと思う。
ーーーーーーーーーー
この作品は第11回BL小説大賞にエントリーしていますので良かったら投票宜しくお願いします。
「あっ、そこっ、きもちいいっ!」
グリュッ、グリッ、グプッ
「もっと、もっとそこっ!」
「っはっ!発情期の瀬名は素直で淫乱なんだ、ねっ!」
「~~~~~っ!!」
激しく攻めたてられるまま掴まれた腰を振り精を求め、嬌声を上げる。
発情期は始まったばかりだというのにこんなに乱れているのには理由がある。
「ん……瀬名熱っぽい?」
風呂から上がりソファーで良い雰囲気になり、チュッチュッとしながら伊月さんの手がするりとスウェットの中に入り脇腹を撫でる。
「それにフェロモンが強くなってる」
「えー、発情期は来週なんだけどなぁ」
そう首を捻るも、万が一もあるからとどこかへ電話し、そのままコートを着せられ呼んだ車でヒート専用のホテルに連れ込まれる。
ヒート専用ホテルと言っても大学構内にあるシンプルな作りではなく、所謂セレブ御用達のホテルで内装はもちろんベッドがある部屋が2つあり、片方使っている間に専属スタッフがシーツ交換や飲食の用意、掃除など至れり尽くせりの所だ。
しかしいくら内装や食事が豪華だろうが発情期で殆ど覚えていない身としては無駄な気がするんだけどな。
「瀬名、ネックガード外そう」
室内をキョロキョロしていると、くすりと笑い着てきたコートを掛け近づくと、ネックガードに指を這わせて言われどきりとする。
(あ……発情期がきたら番うんだった)
話し合って次の発情期で番うと決めたのを思い出し、かあっと顔に熱が集まるのが分かる。
「予定より前だしま……まだ来ないかもよ?」
「来ないなら起こしちゃおうか」
「え?」
驚いた時には伊月さんから息が詰まるくらい濃厚なサンダルウッドの香りが襲い、一気に熱が上って口の中が飢える感覚がする。
「おっと、その前に外さないとね」
力が入らなくなった指を持ち、ネックガードの内側にある指紋を認証する箇所に俺と伊月さんの指をあて、スマホで暗証番号を打ち込み解除する。伊月さんが特注で作ったそれは2人の指紋と暗証番号でしか外せないようになっている。防水で通気性もあり、肌触りも良い。
ピピッという音と共にネックガードが首から外れ床に落ちる。
「うっ……凄い……持っていかれそうだ……」
曝された項から俺のフェロモンが溢れたのか一瞬息を止め、急いでベッドへ抱きかかえ降ろす。ふーっふーっと息づかいと余裕がない伊月さんの顔は初めて見るもので、腹の奥がずくりと何かを欲して尻の狭間から愛液がとろりと伝う。
俺も息が上がるが、発情期が来たかと言われればあともう少し、もう一度αのフェロモンをあてられたら入ってしまう気がする。それよりも伊月さんの方が発情になりそうなのを抑えているようだ。
「んっ……」
乱暴に唇を合わせ蹂躙するように舌を絡め吸われフェロモンが混じる唾液を飲み込む。発情期になりかけているからか、思考を溶かすような感覚が気持ち良い。
「はうっ!んんっ!」
とろとろになりそうな瞬間、愛液が溢れヒクつく後孔にすらりと長い指が2本入れられ腰が跳ねる。
ぐずぐずに蕩けきったナカは指を根元まですんなり飲み込み、入った刺激できゅうっと締めつけると指がどの辺まで入っているかや形が分かってしまう。まだ理性が残っているので恥ずかしさのあまり耳が熱くなる。
指を動かされる度に重ねる唇から切ない声が漏れ、ナカは潤いを増しクチユッ、クチユッと3本、4本と指が増えるのに比例して水音が大きくなっていく。
舌の感覚が無くなりそうな頃、唇が離れていく。見ると厭らしく濡れていて、下唇をペロリと舐める伊月さんは目が潰れてしまうんじゃないかと思うくらい壮絶な色気を放っていた。
「ふっ、はあっ……また瀬名のフェロモンが濃く……発情になる前に言っておくね……ハア……瀬名、愛してる、僕の、番に、なってください」
衝動を抑えながら伝えてくれる気持ちに、愛しさが込み上げ微笑む。
「俺も愛してる。俺を……伊月さんの番にしてください」
(俺、今幸せそうな顔してる)
「……!!瀬名愛してるよ!!」
「あっ……ああっっっ!!」
プツリと理性が切れたのか、後孔に入れていた指を引き抜き熱杭が奥まで一気に付き入れられる。それと同時に伊月さんから暴力的なフェロモンが溢れ体が発情期に突入する。
ガツガツと激しく打ち付けられてもヒートになった体は貪るように陰茎に絡みつき奥の疼きを満たそうとする。
そして冒頭である。
普段のセックスとは桁違いの快楽。理性など一瞬で消し飛び気持ち良さだけを求め精をねだる。
絶えずナカを擦りながら首筋や肩に所有印や噛み跡を付け、硬くツンと尖った乳首を吸い舌で舐られると鈴口から白濁が吹き出し腹を濡らす。体が熱く溶けそうで、強い刺激がくる度に嬌声が大きくなりビュッビュッと精液が飛び散りナカの陰茎を締めつける。
「くっ……ふっ、うっっ!!」
陰茎が膨らみ一層激しくナカを擦りズン、と突き奥壁に精を解き放つ。
「おく……あつぅい……ンンッ!」
熱が疼きを満たすように奥で広がり、その熱と熱を吐き出す陰茎の動きでイッてしまい、ナカが絞り取るように蠢く。
いつもならここで賢者タイムになるのだが、ラットになった伊月さんは止まらなかった。
ナカイキしてまだ体がビクビクしているのに全く萎えていない硬度100%の陰茎を勢いよく抜き、素早く俺の体をうつ伏せにして腰を上げ掴み、まだ泥濘んでいる後孔にグチュンと潜り込ませ打ち付ける。
「ああっ!!いきなりはげしっ……ひうっ、イイっ……もっとちょうだい!」
普段なら絶対言わない言葉を口から発し誘う。それに応えるように一層激しく突かれ体が歓喜する。体を捩り伊月さんを見ると、そこにはいつもの優しさが微塵も無い獰猛な色の瞳を宿したαがいた。
(ああ……俺の……今もこれからも俺だけの顔……)
自分だけに向けられる激情に打ち震える。早く、早く俺を伊月さんだけのΩにして欲しい……
「いつきさ……はやくっ……おれをいつきさんのものにしてっ」
叫ぶように言い吐くと背中にずっしりと伊月さんの熱を感じ、サンダルウッドの香りが包み込むように鼻腔を通し脳に行き渡る。
「瀬名……僕の唯一……」
項に熱い息と共に溢れた声に涙が頬を伝い、舐める舌の感触に胸が震える。
「んあっ!!~~~っ!!」
グポッと奥壁を突き抜け精を注がれる同時に項に鋭い痛みを感じる。だがそれも一瞬で快感に変換され痙攣したように体が震え、陰茎からはだらだらと精液が零れ落ちる。項を噛まれ体が変化する感覚、伊月さんのものになったとΩの細胞が歓喜している気がする。
「あっ、ふぅ、はっ……」
シーツに顔を埋め余韻に浸っていると、ぐっと腰を持ち上げられゆるゆると揺さぶられる。
「まっ、まって、いまやっ……ああん!」
グポグポとそこだけを行き来させられると奥の奥がキュンキュンと疼き過ぎた快楽をもたらす。ヒート中の貪欲な体はそれを欲しがり、無意識に腰を揺らす。
立った乳首も揺さぶられる度にシーツで擦れ甘い痺れをもたらし、吐き出された精液と愛液が混ざり伊月さんの動きに合わせ後孔から溢れ出て太もも伝いシーツに染みを作る。
「あん、やっ、またイクッ……えっ、なんでぇ⁉」
登りつめイク直前に陰茎の根元を左手で握られ入口から結腸まで大きいストロークでナカを擦り打ち付けられる。
「ナカでイキまくろうね」
「もうイキまくってるぅ!あひっ、またイクッ……っ!イッたイッたのお!ああん、おかしくなるぅ!~~~イグゥ!!」
背を仰け反らせ痙攣し何度も剛直を締めつけ絶頂すると、やっと根元を握っていた左手を緩ませそのまま扱かれ勢いよく射精しそこで俺は意識を手放した。
やっと意識が戻ったのはそれから3日後、とはいえまだぼんやりしていてヒートの熱は完全には無くなっていない。喉がイガイガするし体が重怠くて動けない。
丁度ヒートの波が落ち着いているので入ってます、お風呂。
「ごめんね、発情になって無理させちゃった」
後ろから抱きしめ湯に浸かっている伊月さんが、項の噛み跡を舐めながら言うので多分反省していないと思う。
「いいよ。発情がどういうものか分からないけど俺も発情期で初めてセックスしてわけ分かんなくなってたし」
そう、発情期のセックスは初めてだった。今までは自分で慰めてただけだったし。普段のセックスより感度が段違いに良くて気持ち良かった。あの激しさが発情なら次もなってくれて構わない。思い出すだけでナカと後孔がキュンとする。
「辛うじて避妊薬は飲ませたけど、2日間ヤりっぱなしだったんだよねぇ」
「えっ」
「一度もベッドから下りてないよ」
「うそーん」
そりゃ体も重怠くなるわ。ヒートとラットの掛け合わせ恐ろしや……その割に伊月さんが艶々しているのは何故でせう?
そういえば神楽のとこもやたら良規さんが元気だった気がス。αあるあるでしょうかねぇ。
「まずは食事をしようね。2日間ゼリー飲料しか口にしてないから」
2日間ベッドの上だとはいえ飲み物やゼリー飲料は摂取してたらしい。ご飯と聞いてお腹がクゥと鳴る。
「ふふっ、もう用意されていると思うから食べようか」
浴槽から上がるのも体を拭くのも全て伊月さんにお任せの俺。だって動けないんだもん。
もちろん用意されていたスープやおかゆも給餌されたよ。お腹が温かくなって美味しかった。
その後発情期が終わるまで伊月さんは発情にならず俺だけが乱れ喘ぐセックスでした。
発情期も終わり、ホテルの部屋を出る時に耳元で「僕の番になってくれてありがとう。一生をかけて瀬名だけを愛するよ」と言うのは反則だと思う。
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