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本編
早速フラグ回収?
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あーあー、こちら志摩、早速いちるのフラグを回収した模様。
食堂から教室に帰って俺は知らない上級生に「緋色が呼んでいる」と言われ、いちるに一応断りを入れてから付いていったらゲヘゲヘ言ってる人たちの教室に押し込まれました。
フラグ回収早くね?
これ後で3人に怒られるよな?2時間説教コースかな?などと現実逃避をしようにも相手はさせてくれないようである。
「こいつかぁ桜宮真尋様の息子って」
「キレイな顔してるな~」
「そっちは汚い笑い方するよね」
「なんだと⁉」
やべ、つい本音が出ちゃったよ。だって本当に同じ高校生?って聞きなくなるくらい何ていうか……笑い方がね。でも何かショック受けてるみたいだ。
そもそもここって結構いいトコのお坊ちゃんが通ってる学校なハズなんだけどやっぱどこにでも不良っているよね、うん。
そしてこれから何されるんですかね?ボコボコ?でもなんとなく違う気はしてるんですが。エロ系は勘弁してください。
「まあ待て」
顔には出さずドキドキしていると不良の1人が廊下を確認し、ドアを閉めた途端に両腕で丸を作る。
「?」
「うおおおおおおぉ真尋様のご子息じゃーーー!」
「シーマ写真より可愛えぇ」
「??」
「やっべ、今俺同じ空間で息吸ってる!」
「真尋様と同じご尊顔……」
「???」
突如教室にいた10人ほどのゲヘゲヘ言ってた不良たちが一気にハイテンションで騒ぎ出すのについていけず固まってしまった。
え?何?さっきまでめっちゃ不穏な空気出してたよね?興奮度合いが凄いな⁉
「あー……さっきは悪かったな。実は俺たち桜宮真尋様とシーマのファンなんだ」
「ん?……ええっ⁉」
驚いて腕で丸を作った人を見ると満面の笑みで教えてくれた。
「えっ、何で?俺てっきりボコボコにされるか輪姦されるかと思ったんだけど⁉」
「ご子息にそんな風に思われたなんて……」
「真尋様似のご尊顔にそんなこと出来ねぇ!」
「見るだけで満足なのに……」
うわっ、嘆かれてしまった。
話を聞くと本当に桜宮真尋とシーマのファンで、鬼ごっこで俺の顔がテレビでアップで映し出された時狂喜乱舞したらしい。それなのにすぐ青藍と緋色が「俺の物」発言してがったりしたが、そもそも一ファンであってただただ愛でたいだけだから安心してほしい、と言うことだった。
「分かったけど緋色の名前で呼び出すのはダメ、絶対」
「すまない。でも急に俺らみたいな不良に話しかけられたら逃げられると思って……」
あらら、なんかしょんもりさせちゃったな。
うん、まあ逃げるかな。でももっとこう、別なやり方でアポ取ってくれたら普通に会うのに。
あ、あの3人がダメ出しするかも。
「でもこうやっているんだから何か話でもしようか?」
ちょっと可哀想になって提案してみると、ぱあぁぁぁぁという音がしそうなくらい嬉しそうな顔で見られてしまった。
「「「はい!ぜひ!!」」」
「それじゃあ………」
ドガン!!ガン!
物凄い音にその場にいる全員で肩を跳ねさせる。何事かと音が出た方を見ると真ん中がひしゃげたドアが教卓のところに打ち付けられていた。
嫌な予感を感じながら恐る恐る入口に顔を向けると禍々しいオーラが見える気がする緋色と険しい表情の青藍と智也がいた。
(ひいぃぃぃぃ怖いっ!)
「お前ら志摩に何をした!」
あまりの怖さに震えていると、緋色の地獄から響くような声で不良たちを問い詰める。
「おっ、俺たちは何もしてねぇよ!」
「じゃあ何故志摩は震えている?」
「それは如月のせいじゃあ……」
「ああ?」
「ひいっ!」
いや緋色のせいですが?あと後ろの2人ね。ほら不良たちも真っ青になってるよ!
「志摩大丈夫か⁉」
青藍と智也がかけ寄って抱きしめてくるが、緋色はそのまま戦闘態勢のままだ。魔王降臨か⁉
ちょっ、これまずいよな!冤罪、冤罪だからな!
「ひ……緋色」
「おう、すぐ終わらせてやるからな。待ってろ」
待て待て、何を終わらせる気だ⁉不良の人生終わらせる気⁉めっちゃ殺る気になってんじゃん!不良たち腰引けてるよ!
「ちがっ……緋色が怖い」
「なっ……」「えっ?」「志摩?」
震えながら緋色を見つめ言うと3人が驚いたように俺を見る。
「この人たち何もしてないから!ただ単に桜宮真尋とシーマのファンの人たちだから!」
「「「は?はあ⁉」」」
とりあえず緋色には戦闘態勢を解いてもらい、緋色の名前で呼び出されてここに来たこと、桜宮真尋とシーマのファンで、鬼ごっこの閉幕式で見た俺を見て話をしたかったこと、不良だから自分たちが呼び出しても来ないだろうと緋色の名前を使ったことを話した。
一応納得はしてくれたけど、知らない人には付いて行くなと怒られてしまった。
「話は分かった。だが俺の名前で呼び出すのはいただけねぇなぁ」
「わっ……悪かったよ」
やっぱり自分の名前で俺を呼び出されたのには怒りが治まらないらしく、不良たちは反省文を書かされることになった。
「でも何でみんなはここの場所が分かったんだ?」
不思議に思い聞くと「俺だよ~」と入口からひょっこりいちるが顔を出しスマホを振っている。
いちるは緋色が風紀以外の人を使って呼び出すのはおかしいと感じ、後をつけながら緋色に連絡を取ったらしい。で、俺が襲われているかもとドアを蹴破って入ったようだ。
「このドア桜宮に請求がいくかな?」
原因は俺だし……いくら位すんもんなんだろ?
「いや、俺が壊したから如月で持つ」
「でも……」
「シーマさん、如月家や黒主家は名家なんで大丈夫っす」
不良のうちの1人が小声で教えてくれてびっくりする。そういえば学園っていトコこのお坊ちゃんが通ってるトコだったわ。
「ところで志摩」
「ん?」
「知らないヤツに付いて行くのはいただけねぇなぁ」
「あ」
「これはお仕置きかな」
やだ、青藍まで悪い顔してるぞ⁉……ちょっと担がないでほしいんだけど⁉
タスケテ不良の人たち!!
食堂から教室に帰って俺は知らない上級生に「緋色が呼んでいる」と言われ、いちるに一応断りを入れてから付いていったらゲヘゲヘ言ってる人たちの教室に押し込まれました。
フラグ回収早くね?
これ後で3人に怒られるよな?2時間説教コースかな?などと現実逃避をしようにも相手はさせてくれないようである。
「こいつかぁ桜宮真尋様の息子って」
「キレイな顔してるな~」
「そっちは汚い笑い方するよね」
「なんだと⁉」
やべ、つい本音が出ちゃったよ。だって本当に同じ高校生?って聞きなくなるくらい何ていうか……笑い方がね。でも何かショック受けてるみたいだ。
そもそもここって結構いいトコのお坊ちゃんが通ってる学校なハズなんだけどやっぱどこにでも不良っているよね、うん。
そしてこれから何されるんですかね?ボコボコ?でもなんとなく違う気はしてるんですが。エロ系は勘弁してください。
「まあ待て」
顔には出さずドキドキしていると不良の1人が廊下を確認し、ドアを閉めた途端に両腕で丸を作る。
「?」
「うおおおおおおぉ真尋様のご子息じゃーーー!」
「シーマ写真より可愛えぇ」
「??」
「やっべ、今俺同じ空間で息吸ってる!」
「真尋様と同じご尊顔……」
「???」
突如教室にいた10人ほどのゲヘゲヘ言ってた不良たちが一気にハイテンションで騒ぎ出すのについていけず固まってしまった。
え?何?さっきまでめっちゃ不穏な空気出してたよね?興奮度合いが凄いな⁉
「あー……さっきは悪かったな。実は俺たち桜宮真尋様とシーマのファンなんだ」
「ん?……ええっ⁉」
驚いて腕で丸を作った人を見ると満面の笑みで教えてくれた。
「えっ、何で?俺てっきりボコボコにされるか輪姦されるかと思ったんだけど⁉」
「ご子息にそんな風に思われたなんて……」
「真尋様似のご尊顔にそんなこと出来ねぇ!」
「見るだけで満足なのに……」
うわっ、嘆かれてしまった。
話を聞くと本当に桜宮真尋とシーマのファンで、鬼ごっこで俺の顔がテレビでアップで映し出された時狂喜乱舞したらしい。それなのにすぐ青藍と緋色が「俺の物」発言してがったりしたが、そもそも一ファンであってただただ愛でたいだけだから安心してほしい、と言うことだった。
「分かったけど緋色の名前で呼び出すのはダメ、絶対」
「すまない。でも急に俺らみたいな不良に話しかけられたら逃げられると思って……」
あらら、なんかしょんもりさせちゃったな。
うん、まあ逃げるかな。でももっとこう、別なやり方でアポ取ってくれたら普通に会うのに。
あ、あの3人がダメ出しするかも。
「でもこうやっているんだから何か話でもしようか?」
ちょっと可哀想になって提案してみると、ぱあぁぁぁぁという音がしそうなくらい嬉しそうな顔で見られてしまった。
「「「はい!ぜひ!!」」」
「それじゃあ………」
ドガン!!ガン!
物凄い音にその場にいる全員で肩を跳ねさせる。何事かと音が出た方を見ると真ん中がひしゃげたドアが教卓のところに打ち付けられていた。
嫌な予感を感じながら恐る恐る入口に顔を向けると禍々しいオーラが見える気がする緋色と険しい表情の青藍と智也がいた。
(ひいぃぃぃぃ怖いっ!)
「お前ら志摩に何をした!」
あまりの怖さに震えていると、緋色の地獄から響くような声で不良たちを問い詰める。
「おっ、俺たちは何もしてねぇよ!」
「じゃあ何故志摩は震えている?」
「それは如月のせいじゃあ……」
「ああ?」
「ひいっ!」
いや緋色のせいですが?あと後ろの2人ね。ほら不良たちも真っ青になってるよ!
「志摩大丈夫か⁉」
青藍と智也がかけ寄って抱きしめてくるが、緋色はそのまま戦闘態勢のままだ。魔王降臨か⁉
ちょっ、これまずいよな!冤罪、冤罪だからな!
「ひ……緋色」
「おう、すぐ終わらせてやるからな。待ってろ」
待て待て、何を終わらせる気だ⁉不良の人生終わらせる気⁉めっちゃ殺る気になってんじゃん!不良たち腰引けてるよ!
「ちがっ……緋色が怖い」
「なっ……」「えっ?」「志摩?」
震えながら緋色を見つめ言うと3人が驚いたように俺を見る。
「この人たち何もしてないから!ただ単に桜宮真尋とシーマのファンの人たちだから!」
「「「は?はあ⁉」」」
とりあえず緋色には戦闘態勢を解いてもらい、緋色の名前で呼び出されてここに来たこと、桜宮真尋とシーマのファンで、鬼ごっこの閉幕式で見た俺を見て話をしたかったこと、不良だから自分たちが呼び出しても来ないだろうと緋色の名前を使ったことを話した。
一応納得はしてくれたけど、知らない人には付いて行くなと怒られてしまった。
「話は分かった。だが俺の名前で呼び出すのはいただけねぇなぁ」
「わっ……悪かったよ」
やっぱり自分の名前で俺を呼び出されたのには怒りが治まらないらしく、不良たちは反省文を書かされることになった。
「でも何でみんなはここの場所が分かったんだ?」
不思議に思い聞くと「俺だよ~」と入口からひょっこりいちるが顔を出しスマホを振っている。
いちるは緋色が風紀以外の人を使って呼び出すのはおかしいと感じ、後をつけながら緋色に連絡を取ったらしい。で、俺が襲われているかもとドアを蹴破って入ったようだ。
「このドア桜宮に請求がいくかな?」
原因は俺だし……いくら位すんもんなんだろ?
「いや、俺が壊したから如月で持つ」
「でも……」
「シーマさん、如月家や黒主家は名家なんで大丈夫っす」
不良のうちの1人が小声で教えてくれてびっくりする。そういえば学園っていトコこのお坊ちゃんが通ってるトコだったわ。
「ところで志摩」
「ん?」
「知らないヤツに付いて行くのはいただけねぇなぁ」
「あ」
「これはお仕置きかな」
やだ、青藍まで悪い顔してるぞ⁉……ちょっと担がないでほしいんだけど⁉
タスケテ不良の人たち!!
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