トレジャーキッズ

著:剣 恵真/絵・編集:猫宮 りぃ

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【2】疑惑

モノに秘められた想い

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 座ったまま白衣を寄せて縮こまっているミティア。すうすうと眠っているがこの表情が可愛らしい。
 身を寄せいて一緒になって眠っていたのはキッド。彼女も疲れている様子だ。帽子を外し、中に手を入れてあたたかそうに縮こまっている。
 華のある二人とは違い、自称インドアのお医者さんの竜次は膝を抱えてぐっすりだ。首が痛くならないか、見ているほうが心配になるくらいだらしない体勢である。
 ランタンとフェアリーライトの明かりが乱反射する川の流れと霧雲。
 鬱蒼としているのはもうわかってはいたが、やはり気味が悪い。
 ほとんど川の流れでかき消されているが、遠くに獣の遠吠えが聞こえる。
まだ近くないと警戒を緩めた。
「お前も仮眠したらどうだ?」
 静けさを破ったのはジェフリーだ。彼が声をかけたのは、度の入った眼鏡を掛け、読書に励むサキだ。彼は顔も上げず、本に目を落としたまま雑な返しをした。
「だから、飽きたら寝ますって」
 キッドに対してもこんな返しをしていたが、相手がジェフリーでも変わらない。夢中になると周りが見えなくなる、定型的なタイプのようだ。
 見張りで暇とは言え、かまいすぎるのも悪い。
 ローズは試験管に薬品を入れて焙っていた。薬品なのかも怪しいくらい、何をしているのか理解ができない。
 ジェフリーはあくびをしながら座り直すと、休んでいる者にも目を向けた。
 どうしても見るものが少ない。サキは話し相手になってくれそうにもないし。
 
 頷きながら読書に耽るサキ。帽子くらい脱げばいいものを、被りっぱなしだ。頷く仕草に合わせて帽子の羽根が上下する。
「ふぅ……」
 一旦本を膝に伏せ、顔を上げるとごくごく自然にジェフリーと目が合った。
「どうしました?」
「いや、どうしましたって……よくこの状況で集中できるなって」
 不気味な森の中で読書に夢中になれる神経を疑う。ジェフリーは口にこそしないがそう言いたいらしい。
 嫌な顔をするわけでもなく、サキは眼鏡を外して鼻を鳴らす。
「知識を得るために場所なんて関係ないですよ。集中力の問題です」
 人差し指を立て、にっこりと笑う。
 悪気は一切ない。むしろ、ここまで貫けるのは褒めて称えたいくらいだ。これくらいの根性がなければ、飛び級などしないし首席のまま卒業なんてしない。
 呆れ半分のジェフリーだが、せっかくの話し相手になってくれる機会を逃さない。
 くだらない世間話を振ろうとしたが、意外にもサキから質問が飛んで来た。
「ジェフリーさん、寒くないんですか?」
「はぁ?」
 サキが座ったまま腰回りを気にしている。読書に夢中で落ちてしまった外套を羽織り直した。彼はこれを寒さ凌ぎにしていたようだ。
「いや、俺は大丈夫だけど」
「おやすみなさい、ジェフリーさん。僕は続きを読みます」
 質問の意図がわかったと思ったら、さっさと自分の世界に戻ろうとしている。
「あぁぁぁちょっと待て!」
「?」
 コミュニケーションを取らないつもりらしいサキを引き止めた。
 しかも大きな声で。
「んんっ……」
 この声が悪さをした。せっかく休んでいたキッドを唸らせる。
 安眠を妨害した自覚はあるが、わざわざ起こして謝るのも馬鹿馬鹿しい。
 もぞもぞとミティアに身を寄せる彼女が落ち着くまで黙って注目した。
 ぱたりと手が落ちた。もちろんキッドの帽子も落ちた。
 再びすうすうと眠りに落ち着いたキッドの帽子を、今まで静観していたローズが拾って被った。
 何の真似だろうか。被ったままジェフリーとサキに振り返った。

 くせ毛の彼女には死ぬほど似合わない。
 
 帽子と同じ系統の青い髪だし、ローズはくせ毛が悪さをしている。きちんと被れていない。
「この帽子のブローチ、サキ君と同じデスネ」
 意外も意外だ。ローズから話題が振られた。
 話のネタにするだけなら、わざわざ被ったりしなくてもいいものだが。
「ブローチ……?」
 サキは目をぱちくりさせながら首を傾げた。
 ローズの指摘にはジェフリーも気になった。

 最近のサキはキッドとよく組む。話もするし、会話も続く。少なくともジェフリーよりはずっと親しい仲だ。
 気になる理由はそれだけではない。
 ジェフリーは個人的に、この二人はもしかしたら姉弟ではないのだろうかと睨んでいた。もちろんこの勝手な思惑、当人たちには言っていない。
 そう、これは彼だけの『もしかしたら』である。
 しれっと身につけているブローチ、実は生き別れた姉弟の『証』なのではなかろうか。よくあるチープなファンタジーなら有り得る。
 いや、チープなのか? それこそ散々馬鹿にして来た、B級ファンタジーにありがちな設定かもしれない。
 深夜のよくわからないテンションと期待に胸躍らせるジェフリーの希望は、サキのたった一言で砕け散った。

「ありふれたブローチですよ?」
 
 寒い。
 なぜか一瞬だけ感じた寒気にジェフリーは両腕を抱えた。
 この空気、どうしてくれようか。
 彼の心配は無駄に終わった。
 ローズがにんまりと笑う。
「でもコレ、持ってるのは少し羨ましいデス」
「結構昔の物ですからね」
 ローズはこのブローチを知っているようだ。本当に手の内がわからない。
「ワタシ、学校続かなかったデス。三年進級した女性だけがもらえるボーナスでしたっけネ?」
 ローズが言うのだからそうなのだろう。サキも反論しない。
 勝手に二人で意気投合してしまった。暇をもて余していたジェフリーも話に入ろうとする。
「魔法学校なら俺もいたんだけど……」
 突っ込み気質なジェフリーらしい、変な口の挟み方だ。
 ただかまってほしいという意志の主張にもなってしまったが、謙遜はしていない。
 それどころか、サキは物悲しい表情で帽子のブローチに触れた。そっと羽根を撫でるが、表情は緩まない。
「昔の制度ですからね」
 サキが言う『昔の制度』でジェフリーはやっと思い出した。額を抱え、前髪を乱すと舌打ちをした。この舌打ちは己に対する苛立ちだ。
「悪かった……」
 かき乱した前髪をそのままに、額を小突いた。馬鹿なことをしたと反省するも、サキは物悲しい表情をしたまま顔を上げない。
「魔導士狩りがあってから一新してしまいましたから、制服も変わったんでしたっけネ?」
 しんみりとした空気の中、ローズが声を上げる。先ほどまでふざけて被っていた帽子をキッドの手もとに戻し、起こさないよう静かに腕を組ませた。
 ふわりと柔らかい羽根の構造は知らないが、学費の高い魔法学校の物だ。いい材質に違いない。
「僕のブローチはお師匠様からいただいた物です。結構年季が入っているかも?」
 サキがやっと顔を上げたと思ったら、物悲しい表情のまま笑みを浮かべている。
「お師匠様がどんな気持ちでこれを僕にくれたのかはわかりません。でも、これを持っているならキッドさんのブローチだって、誰かの思いがあって託されたんじゃないかなって思うんです」
 同じ魔導士狩りを知る者の一人としての共通点。まだ親しい間柄ではないが、いつか何でも話してくれる仲になるだろうかと期待を寄せる。
「魔法学校なんて女性に大人気ですからネ。こういった媚びたサービスなんてしなくてもいいデス。制服だって男女どちらでも馴染むケープになりましたしネ?」
 今度は制服の話になった。この話にはサキが食らいつく。
「そうですそうです。あの制服、結構気に入ってました」
「変わる前は可愛らしいロングコートの制服でしたよネ」
「あのタイプの制服は完全に女性向けでしたからね」
 話の流れからローズとサキだけで盛り上がっているものだと勝手に思っていた。
 盛り上がっていたはずなのに、視線はジェフリーに向いた。
 このとき、かまってほしいが放っておいてほしいに変化した。
「魔導士狩りの前でしたら、あの旧制服はジェフリーさんも……?」
「フム……」
 二人してジェフリーを弄っている。

 話を整理すると、魔法学校の制服は魔導士狩りを境に一新した。
 旧制服は女性に人気なだけではなくサービスがあり、当時の魔法学校は女性をひいきにしていた。
 ジェフリーは見初められた貴族の令嬢と魔法学校に通っていた……はずだった。
 羽根のついたブローチについて、どうもピンと来ていない様子。
 しかも口にこそしなかったが、盛大に勘違いをしていた。
 勝手に姉弟ではないかと盛り上がっていた。
 つまり――……

 勘違い。空回り。思い違い。ただただ恥ずかしい。

「もしかしなくてもジェフ君は制服をちゃんと着なかったタイプデス?」
 ローズの厳しい指摘に、ジェフリーは言い返さない。開き直って噛みつくほど威張れるものでもなく、素行が悪かったのは自覚しているからだ。
「今のジェフリーさんからは想像がつきませんね」
「わ、悪かったな……」
 教員免許を持ったローズと、成績優秀だったサキから精神を削る攻撃を受ける。
 確かに制服はまともに着た記憶がない。連れ添っていた彼女からは口酸っぱく注意された記憶はあるが、金と権力で居座って努力などしなかったジェフリーにとっては服装など視野に入っていなかった。
 そもそも真面目に勉強していれば、今だって馬鹿みたいに剣と体力で危険を凌ごうと思わないはずだ。
「事情があったとはいえ、真面目に学校行っていたら基礎魔法なんかは覚えていたかもしれませんね」
 ついにサキに言われてしまった。ジェフリーが気にしていることを。
「そ、そうだな……」
 苦笑とともに項垂れるも、優等生から追撃はない。むしろ、心配された。
「やらないと忘れるって言いますからね。でも、いくら優等生だったとしても、新しいものを取り入れようとすると負担は増します。ジェフリーさんは大丈夫ですか?」
「大丈夫って、何が?」
 大丈夫の意図がわからず、ジェフリーは前髪を直しながら首を傾げた。
「いえ、今から魔法を取り入れようとか思っていないのでしたらいいです」
「俺は兄貴と同じで、何でもできそうな強がりはするが、スペックは低いぞ」
「……そうでしょうね」
「……」
 心配したと思ったら、今度はあっさりとごくごく自然に毒が吐かれた。
 読書という勉強の邪魔をした恨みなのだろうか。
「ジェフ君、仮眠しなさいってサキ君が言ってマス」
 ローズの気遣いだ。サキは外套を寄せ、眼鏡を掛けて続きを読み始めている。
 何も言わないところを見ると、ローズの解釈は正解らしい。
 と言うか、不意を突かれてうまくかわされた。
 ようやく理解したジェフリーも、これには呆れてしまう。賢い人を相手にして、まともにやり合うなんてはできないのを実感……いや、痛感した。
 自分の世界に浸っている間は無関心かもしれない。よほどのことがなければ、おそらくこのまま朝まで読み耽る。
 サキが大人しくなったことで、ローズも試験管を広げて乳鉢で薬剤を混ぜ始めた。思い出したが、彼女は自身で持っていた魔力媒体を仕込むつもりなのだろう。

 話し相手もいなくなったので、ジェフリーは立って川岸に向かう。
 聞こえる獣の遠吠えもやはりまだ近くはない。ここでしぶとそうな人間を襲うよりは、もっと上流でおいしそうな血肉がありそうなものだ。自然界にこうした甘い考えが通じるのかわからないが、今ぐらいはこちらに無関心のままでいてもらいたい。

 自然界にしか存在しない音に耳を澄ませる。
 川のせせらぎ、木々の葉音、時折吹き抜ける冷たい風の音。
 姉弟疑惑やブローチを含めた昔の話はさておき、自分の過去に触れられるのはやはりいい気分ではない。
 きっとそれは自分の中で『負い目』を感じているからなのだろう。
 薄々わかってはいたが、いつまでも隠し通せるとは思ってはいけない。
 冷たい川の水を顔にかけた。まるで気を確かに持てと自分に言い聞かせるように。
 前髪が濡れ、露を払う。冷え切った空気が気を引き締めさせる。これから何があるというわけではないが、気持ちを切り替えたかった。
 冷静になって今度は虚しさが押し寄せる。『自分は一体何をしているのだろうか』と……。
 濡れた手を青いジャケットで拭った。そのまま裾をつかむ。
 サキやキッドのブローチが羨ましかったわけではないが、ここにだって『思い』は込められていた。霧だか靄の掛かった空ではない空を仰ぐ。
「アツくなりすぎるな……だったよな、先輩」
 思い出したくない過去のひとつがここにある。
 今の自分がなかったかもしれない、先輩の形見だ。年季の入った汚れ、色褪せ、ほつれもあるこのジャケットが脱げない理由が『思い』のせいだ。
 そしてもうひとつ――……。
 傷も目立つ使い込まれた剣だってそうである。
 
 今が充実している。
 ただ変わりたかっただけなのに。人のために躍起になって、剣を振って、本当に何をしているのだろうと思い返す。
 田舎の街でぬるま湯に浸かったような生活から抜け出すまではよかった。
 護衛……などと言っていたかもしれない。
 当初はフィラノスまでの予定だった。手がかりをつかめたら、大都会で就職先でも見つけてまた適当に暮らせばよかったはずなのに。
 変わった先で定着する機会を損ねた。本当に望んでいただろうかと、当初の自分に問い詰めたい。
 助けるはずが、助けられた。同じように変わりたかった兄。挑む謎。新しい友だち、仲間。
 非現実的なことが起きてばかりなのにこんなにも充実している。
 皮肉なことに退屈していない。

 近代的に言うと、これが『沼』なのだろうか。
 
 この世に希望なんてなかった。

 なら、これからその希望を見つけよう。
 今までできなかったことが、できるかもしれないと挑み続けるしかない。
 前に進むしかないのだから。
 いつか自分も誰かに『思い』を『想い』として託せるように……。


「ム?」
 ジェフリーが先ほどまでかまってくれと座っていた場所ではなく、もっと茂った場所で横になった。ローズがどうしたものかと、座ったまま覗き込むように背筋を伸ばす。
「少し寝ておく。何かあったら叩き起こしてほしい」
 草むらに横になったまま腕で目もとを覆った。本当に仮眠するらしい。
「りょーかいデス。おやすみ、ジェフ君」
 彼女の声に返事はない。
 即眠りに落ちたようだ。湿気を纏った草木、ほどよく乾燥して日当たりがあればもっと快眠だっただろう。
 眠ったと黙認し、再び猫背になる。ローズは視線に気がつき、顔を上げた。
 サキが再び休憩を取っていた。読書は疲れるものらしい。
 何か話すわけでもないが、じっとローズを見ている。見慣れないものを観察しているようだが、その目は彼女の膝もとを見ていた。
 年の離れた彼に下心があるとは思えない。
 答えはローズ自身で理解した。
「あぁ……読みマス?」
 ローズは膝に置いてあった青い本を摘まみ上げる。手帳のサイズだが、サキはこんな物にも興味を示すのだろうか。
 てっきり警戒しているものだと思っていたが、サキはローズにも興味があるらしい。
 道中である程度の事情は察している。当然お互いに敵意はない。
「氷の簡易魔導書……ですよね?」
 サキの問いに、ローズはこくこくと小刻みに頷いた。
 簡易魔導書と言うのだから、魔法を扱う者にとってはありふれた物のはずだ。彼は座りっぱなしで冷たくなったお尻を叩き、マントを寄せたままローズに歩み寄った。
「ジェフリーさんをハイスペックじゃないって馬鹿にしましたが、定期的に復習くらいはしておかないとハッタリにもなりませんから」
 眉を下げながらはにかんだ彼の表情には悪びれた様子が窺える。ローズは摘まんでいる手とは逆の手を白衣のポケットに突っ込んですぐに取り出した。
 両手で差し出す形に持ち直したと思ったら、魔導書の上に可愛らしい飴玉が置かれている。
 唇にひかれた紅色のルージュがきゅっと縮んだ。含み笑いだ。
「頭がいい子は糖分も必要ネ?」
 この仕草にはサキも笑っている。あどけなさの残る顔には照れが見え隠れしていた。
「ありがとうございます。お借りしますね、ローズさん」
 それでも素直に受け取ってまたはにかんだ。
 静かな空気が心身を落ち着かせる。

 続く緊張と腹の探り合い。
 その中でモノに込められた思いが、想いとして今日も交差する。
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