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【1】変わるきっかけ
偽りの感謝
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ミティアはキッドに連れられ、宿に戻った。キッドに泣き顔を何とかしようと誘われ、大浴場へ向かう。
脱衣所でミティアは自身のポーチに見慣れない金属のチェーンを目にし、摘み出した。チェーンを手繰り寄せると、金色をした立派な懐中時計だった。手に取ってじっと見つめる。
「これって、時計……だよね?」
蓋がついているが、秒針が時を刻む心地よい音がする。
キッドは時計を見て、表情を強張らせた。
「魔法学校で成績がいい子がもらえたものだと思う……」
キッドはこの懐中時計を知っている様子だ。ミティアはかまわず時計を眺めていた。
「この蓋の透かし、綺麗だね。お花かな?」
「鈴蘭……」
「うん?」
「フィラノスのシンボルフラワーよ」
言ってからキッドは、懐中時計を手に取った。
「あんまりじろじろ見るものじゃないわ。あとで先生に相談しましょ」
「う、うん……」
キッドの様子がおかしい。ミティアは頷きはしたが、疑問を抱いた。親友の知らない一面を見てしまったからだ。
上着を脱ぎながらキッドは別の話を振った。
「先生ならきっと大丈夫よ。だってあんなに強いじゃない」
「そ、そうだね……」
ミティアは浮かない顔をしながら頷いた。もちろん逃がしてくれた竜次も心配だった。だが、ミティアはフィラノスに来てから、キッドの変化が気になっていた。
大浴場の洗い場で、ミティアは魔法使いの男の子にぶつかった一部始終をキッドに話した。これを聞いたキッドはひどく呆れた。
「なーーーにそのラブコメ。馬鹿みたい」
キッドに馬鹿にされ、ミティアは落ち込んだ。真面目に話したのに、こんな反応をされると恥ずかしい。
「あうー……わたしが悪いの。ちゃんと前見てなかったし、その人は悪くなくて」
「あのねぇ、男の人だったんでしょ? もっと気をつけなさい。変なことされたらどうするのよ」
「変なことって?」
キッドは説明するよりも実際の行動で示した。
「こういうことよ!」
「ひゃあぁーっ……わぅ……あぁっ!!」
裸のじゃれ合いだ。キッドに乳を鷲掴みにされたミティアが、顔を赤くしながら叫んだ。この行動は大浴場に居合わせたほかの女性たちにも注目された。
幸いにも、くすくすと笑われた程度で済んだ。今度同じことをしたら、出て行けと摘み出されるかもしれない。二人は意識をあらためた。
薄黄緑色に濁った湯は、疲れた体に染みる。身体によさそうな薬草の香りがした。大きな浴槽は、足が伸ばせて気持ちがいい。
キッドが深いため息をつきながら肩まで浸かる。その顔は物悲しそうだった。
「ミティアは平気なんだね」
「平気って?」
「いや、まぁ、あたしは一人だからいいけど、ミティアは帰る場所がないのに大丈夫なんだなって」
キッドが言うように、ミティアは帰る場所も肉親も亡くしているはずだがいつまでも引きずらない。ミティアはその理由を話した。
「わたしは全部が悪いことだったとは思えないの」
「ねぇ、人が死んだのよ?」
キッドは眉をひそめる。親友が何を考えているのか、わからないからだ。
「もしかして、今の方が楽しいと思ってる?」
「そ、そんなこと、ないよ……」
二人の付き合いは十年ほど。村の中では、年が同じくらいの人はいなかった。
村には、狭く限られたコミュニティしかなかった。外部からの接触が少ないせいだ。そこにあるものが正しく、当たり前だと思い込んでいた。キッドはそれはよくないと思いながら、ずっと切り替えきれずにいた。
キッドはミティアが外の世界に触れ、刺激を受けて変わるのが不安だった。『知らない人』になってしまうのではないかと、おそれていた。
「あいつに何かされたの? まさか殴られたり、乱暴された?」
ミティアが大きく変わってしまったのはジェフリーのせいだ。キッドの観点から原因は彼しか思い当たらない。
ミティアは強い口調で否定した。
「ジェフリーさんは、そんなことしない」
「じゃあ何で泣いたの?」
「あれはわたしが悪かったんだもの。ジェフリーさんを傷つけちゃった。それが、申し訳なくて」
キッドはまたも呆れてしまった。ミティアが泣いていた理由が予想を大きく外れたからだ。彼女の考えや言動に驚くのは今に始まったことではない。だが、最近の目まぐるしい変化には驚かされてばかりだ。
「あいつは悪くない。ミティアが泣いていた理由もあいつじゃない。そっか……」
ミティアが誰かを悪く言っているところを知らないし、聞いた覚えもない。いつも自分が悪いと言ってその場をやりすごそうとする。そのせいで、村の人たちの罵声を受けたのかもしれない。キッドはぼんやりと考えていた。
ミティアは気を遣っているのか、キッドの手を握って言う。
「キッドもわたしの前では泣いていいよ」
「そ、そう簡単に泣かないわよ」
強がっているのはキッド自身でも理解している。弱さを見せてはいけないと、脆い自分を偽っていた。少しでも脆さを見せてしまったら、つけ入られてしまうかもしれない。これからも注意しなくては。
――優しい。
キッドはそう思っている。握っている手は微かに震えていた。
ミティアの笑顔の下では闇が燻ぶっていた。
『もしかして、今の方が楽しいと思ってる?』
そんなことないと、嘘をついた。今が楽しいと思っていた。正確には、今の方がましだと思っていた。
ミティアは『生きてちゃいけない命なんてない』と言ってくれたジェフリーに出会って、変わりたいと思った。親友よりも、彼に縋っていた。
これは偽りの感謝かもしれない。
それでも今は、共に歩んでくれる親友に感謝をしている。
天井を仰ぐと見える、儚く消える湯気のように、嫌なものはすぐに消えてしまったらどんなに楽だろうか。自分の目で自分を知ることは、本当の心と向き合う怖い言葉だと感じた。
脱衣所でミティアは自身のポーチに見慣れない金属のチェーンを目にし、摘み出した。チェーンを手繰り寄せると、金色をした立派な懐中時計だった。手に取ってじっと見つめる。
「これって、時計……だよね?」
蓋がついているが、秒針が時を刻む心地よい音がする。
キッドは時計を見て、表情を強張らせた。
「魔法学校で成績がいい子がもらえたものだと思う……」
キッドはこの懐中時計を知っている様子だ。ミティアはかまわず時計を眺めていた。
「この蓋の透かし、綺麗だね。お花かな?」
「鈴蘭……」
「うん?」
「フィラノスのシンボルフラワーよ」
言ってからキッドは、懐中時計を手に取った。
「あんまりじろじろ見るものじゃないわ。あとで先生に相談しましょ」
「う、うん……」
キッドの様子がおかしい。ミティアは頷きはしたが、疑問を抱いた。親友の知らない一面を見てしまったからだ。
上着を脱ぎながらキッドは別の話を振った。
「先生ならきっと大丈夫よ。だってあんなに強いじゃない」
「そ、そうだね……」
ミティアは浮かない顔をしながら頷いた。もちろん逃がしてくれた竜次も心配だった。だが、ミティアはフィラノスに来てから、キッドの変化が気になっていた。
大浴場の洗い場で、ミティアは魔法使いの男の子にぶつかった一部始終をキッドに話した。これを聞いたキッドはひどく呆れた。
「なーーーにそのラブコメ。馬鹿みたい」
キッドに馬鹿にされ、ミティアは落ち込んだ。真面目に話したのに、こんな反応をされると恥ずかしい。
「あうー……わたしが悪いの。ちゃんと前見てなかったし、その人は悪くなくて」
「あのねぇ、男の人だったんでしょ? もっと気をつけなさい。変なことされたらどうするのよ」
「変なことって?」
キッドは説明するよりも実際の行動で示した。
「こういうことよ!」
「ひゃあぁーっ……わぅ……あぁっ!!」
裸のじゃれ合いだ。キッドに乳を鷲掴みにされたミティアが、顔を赤くしながら叫んだ。この行動は大浴場に居合わせたほかの女性たちにも注目された。
幸いにも、くすくすと笑われた程度で済んだ。今度同じことをしたら、出て行けと摘み出されるかもしれない。二人は意識をあらためた。
薄黄緑色に濁った湯は、疲れた体に染みる。身体によさそうな薬草の香りがした。大きな浴槽は、足が伸ばせて気持ちがいい。
キッドが深いため息をつきながら肩まで浸かる。その顔は物悲しそうだった。
「ミティアは平気なんだね」
「平気って?」
「いや、まぁ、あたしは一人だからいいけど、ミティアは帰る場所がないのに大丈夫なんだなって」
キッドが言うように、ミティアは帰る場所も肉親も亡くしているはずだがいつまでも引きずらない。ミティアはその理由を話した。
「わたしは全部が悪いことだったとは思えないの」
「ねぇ、人が死んだのよ?」
キッドは眉をひそめる。親友が何を考えているのか、わからないからだ。
「もしかして、今の方が楽しいと思ってる?」
「そ、そんなこと、ないよ……」
二人の付き合いは十年ほど。村の中では、年が同じくらいの人はいなかった。
村には、狭く限られたコミュニティしかなかった。外部からの接触が少ないせいだ。そこにあるものが正しく、当たり前だと思い込んでいた。キッドはそれはよくないと思いながら、ずっと切り替えきれずにいた。
キッドはミティアが外の世界に触れ、刺激を受けて変わるのが不安だった。『知らない人』になってしまうのではないかと、おそれていた。
「あいつに何かされたの? まさか殴られたり、乱暴された?」
ミティアが大きく変わってしまったのはジェフリーのせいだ。キッドの観点から原因は彼しか思い当たらない。
ミティアは強い口調で否定した。
「ジェフリーさんは、そんなことしない」
「じゃあ何で泣いたの?」
「あれはわたしが悪かったんだもの。ジェフリーさんを傷つけちゃった。それが、申し訳なくて」
キッドはまたも呆れてしまった。ミティアが泣いていた理由が予想を大きく外れたからだ。彼女の考えや言動に驚くのは今に始まったことではない。だが、最近の目まぐるしい変化には驚かされてばかりだ。
「あいつは悪くない。ミティアが泣いていた理由もあいつじゃない。そっか……」
ミティアが誰かを悪く言っているところを知らないし、聞いた覚えもない。いつも自分が悪いと言ってその場をやりすごそうとする。そのせいで、村の人たちの罵声を受けたのかもしれない。キッドはぼんやりと考えていた。
ミティアは気を遣っているのか、キッドの手を握って言う。
「キッドもわたしの前では泣いていいよ」
「そ、そう簡単に泣かないわよ」
強がっているのはキッド自身でも理解している。弱さを見せてはいけないと、脆い自分を偽っていた。少しでも脆さを見せてしまったら、つけ入られてしまうかもしれない。これからも注意しなくては。
――優しい。
キッドはそう思っている。握っている手は微かに震えていた。
ミティアの笑顔の下では闇が燻ぶっていた。
『もしかして、今の方が楽しいと思ってる?』
そんなことないと、嘘をついた。今が楽しいと思っていた。正確には、今の方がましだと思っていた。
ミティアは『生きてちゃいけない命なんてない』と言ってくれたジェフリーに出会って、変わりたいと思った。親友よりも、彼に縋っていた。
これは偽りの感謝かもしれない。
それでも今は、共に歩んでくれる親友に感謝をしている。
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