短編集めたところ

ハクション大帝

文字の大きさ
上 下
11 / 13

ゴリ彼③

しおりを挟む

「なぁ…大事な話があるんだ」
そう言ってごうにいは俺をアパートに呼んだ。
俺もちょうど振られるための決心ができていたから丁度いい。
俺も伝えたいことがあると告げごうにいと一緒にアパートへ向かう。
行きの道中はふたりとも無言だった。

アパートに付き、テーブルに向かい合わせで座る。
こうしてごうにいと見つめ合うのもこれで最後なんだろうか。

「俊希…大事な話があるって言ったよな…」
「うん…なに…?」
駄目だ。
涙が出そうだ。
きっとこの前一緒に歩いていた人とお付き合いをすることになった、とかだろう。

「俺…昔から俊希のことがそういう意味で好きだったんだ…」

あぁ…やっぱり…。
でもごうにいの幸せ…………………






え?

「怖がるだろう。無理もないよな。こんな筋肉ダルマに告白されるなんて。」

ごうにいがなんか言っているが、俺は呆然として話が全然入ってこなかった。

「え!?ごうにい俺なこと好きなの!?嘘じゃない!?」

食い気味に言うとごうにいはうなだれる。
「俺がそんな嘘をつくと思うか?まあ安心しろもうお前の前には姿は見せないよ」
「え?なんで?」
「なんでって…そりゃお前怖いだろ?」
「え、なんで両思いなのに離れなきゃいけないの?」
「え?」
「え?」

「ええええええ!!!!」
ごうにいが絶叫する。

「俊希!お前俺のことが好きって…今までそんな素振り…あ!まさかお前の告白って」
「ちゃんと本気だったんだもん…」

俺の告白を信じていなかったごうにいに、拗ねるような口ぶりになる。

「なんだ…両思いだったのか…」
ごうにいは絶句してる。

「俺だってまさか両思いなんて思ってなかったよ!!!」

お互いの気持ちが通じ合った…と思ったけどごうにいの顔はまだ、曇っていた。

「俊希、お前の好きと俺の好きは違う気がするんだ。お前は親に対しての好きなのに、勘違いしてるんだと思う…。俺がお前に抱いてるのは好きだけじゃないんだよ…。もっと、汚い欲望をお前に対して抱いてるんだ。」
うなだれたごうにいがそうつぶやく。
そこで俺はカッチーンと来た。
誰だって本当に好きな相手にその気持ちは勘違いだ、なんて言われたら怒ると思う。

俺はごうにいの胸ぐらをつかんで引き寄せて、強引に唇を奪う。
ごうにいが驚きで目を見開いた。

「ふざけんな!!!俺の気持ちを勝手に勘違いとか言ってんじゃねえよ!!俺は生まれてこの方あんたしか見てねえんだよ!!!」

ごうにいの、目が丸くなる。

「俺をこんなにした責任取れよ!!!今のだってファーストキスなんだぞ!!!」

言い終わるが早いかごうにいに抱きしめられた。

「ごめんな俊希…。なあ…俺と付き合ってくれないか?こんな俺だけど絶対にお前のことを悲しませない。ずっとそばにいたいんだ。」

返事なんて言うまでもない。
「うん!俺も、絶対にごうにいのそばにいる!」

そう言うと抱きしめる力が一層強くなった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次回、ごうにいと俊希のR18しようかなと思っています。
リクエストも受け付けていますので、ぜひ送ってくださいね!
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

ヤンデレBL作品集

みるきぃ
BL
主にヤンデレ攻めを中心としたBL作品集となっています。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

熱のせい

yoyo
BL
体調不良で漏らしてしまう、サラリーマンカップルの話です。

どうして、こうなった?

yoyo
BL
新社会として入社した会社の上司に嫌がらせをされて、久しぶりに会った友達の家で、おねしょしてしまう話です。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

処理中です...